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ここ2年ほどでフェミニズム関連の記事や書籍を読んだ私は、本を読み進めながら『僕』や彼女以外の理解ない登場人物にずっと突っ込みを入れながらあっという間に読み切った。フェミニズムに触れる前の私が読んでいたら、彼女の言動に多少の同情を抱きながらも、この本に何が描かれているのかあまり理解が及ばなかったかもしれない。すぐに世界が変わることはないけど、世界に生きる一人ひとりが変われば、世界も変わる。性差別の現状にため息が出るけど、僅かな希望を見出せた内容でした。
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「猟奇的な彼女」の現代版って感じで面白かった。
2日間で一気に読んでしまった。
韓国の話だけど、日本人でも共感してしまう部分が多い。韓国人の友達から聞く話だと、女性の生きづらさや、子育てと仕事の両立の難しさなどは日本以上だと思う。
30代女性の私から見て、アラサーの生きづらさは解像度高いなと思った。そして「オッパに頼れよ」って感じの韓国人彼氏とフェミニスト彼女のすれ違いが面白い。
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自分自身が狂ったフェミ彼女なのを痛感してウケてしまった。人は変わるので、彼女がまた違う関係性を望む日が来るかもしれないし、その時には彼にとっても結婚が重要でなくなっているかもしれない。数年後に再会できたら、型にはまることを諦めて、互いを尊重できる関係を長く続けられるといいなと思った。好きな人といられる時間はとても貴重なことなので。
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勉強になりました。主人公がイケメンのできる男には見えず、頼りないひ弱な男感満載でした。
極端はよくないということと解釈しました。
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面白かった。
映画館で見るのはマーベルとノーランな彼氏くん、かなりぬくぬく系男子の表現解像度高い。しかもその後に続く映画の話で「それ以外は、すごく人気が出たり、大きな話題になったりして初めて心が動き、見に行く程度だ。」という一文も、本人のどこまでも評価側と勘違いしているスタンスが現れており良い。映画って素敵な作品と出会うためにたくさん見るんですよ。チェンソーマンのマキマさんも言うてはりました。
彼氏くん、なんでいつでも「説明してくれよ」なんだろうね。本当に相手のことわかりたいなら自分で勉強するでしょ。俺を納得させてみろ、なのがもう傲慢。そんなことしたら「俺を納得させる」というゲームの土俵にあがってしまうことになるから彼女は無視するんよな。
図星を突かれて逆ギレしてしまう彼氏くんのお友達グループのシーンは痛快。
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おもしろくて一気読み!現代に生きる女性の葛藤がとても素直に表現されている。基本的にはユーモアを忘れずに進んでいくけれど、「またそこから?」とじれったくなったり、お互いに傷つく気持ちも理解できたり、と今後のフェミニズムの発展について読者も真剣に考えずにはいられない。
わたしは結婚も出産もした人間だけど、彼氏の「正直さ、考えると怖くならない?将来、旦那も子どももいなかったら寂しいんじゃないの?」という問いに対する「その代わり、私がいるはず。」という彼女の答えに全力でぐっときてしまった。わたしも後進の女子たちが歩きやすいようにほんのすこしでいいから道をならしたい。
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いや、本当に難しい問題だなと読んでて1番思った。
女性の社会進出等が進めば進むほど、女性にも権利をと言う主張と、女性だからと言うレッテルを貼らないで欲しいと言う欲求。
それに対して男性にだって苦労はあるんだと言う男側の主張。
これに関しては絶対永遠に和解はないし、正解もないと思う。なぜなら感性は人それぞれだから人によって妥協点や理解して欲しいと言う主張も違うから。
でも、この作者も後書きで言っている様にこの本がきっかけとなって沢山の話し合いやお互いを少しでも理解しようと『考える』事って凄く大事なんだと思った。
この本に出てくる彼女はなかなか苛烈なフェミニスト。
それに対して、俺良い彼氏でしょ?と信じきってる彼。
ヘビーな問題もなんかこの彼氏のちょいへっぽこな感じがイラッとする所もあるけど、途中からいい中和剤みたいな感じでマイルドになって読めた。
これがお互いガチガチの主張をぶつけ合って殺し合う様なキャラ同士だと、読書側もどっちかを憎しむ事でしか終われない様なオチになってしまってたから、この感じが凄く丁度良かった。
考える事って凄く労力を使う事だから、彼女の様に生きるのはとても辛いと思う。
でも、そうやって辛いと思ってても行動に移して日々考える信念は凄いなと思った。
いやはや…とても考えさせられる1冊でした。
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ジェンダー平等への過渡期で引き裂かれた男女の関係が苦い。
彼女は自分で選択をはじめた。スンジュンは変われるだろうか。お願いだから、そこから一歩踏み出してと祈りたくなるような読後感だった。
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主人公の男性視点で描かれる、フェミニストの彼女の話。
社会人6年目の女性の私にとって
この物語の彼女に共感しきりだった。
この本自体は、ドラマを観ているみたいにとてもテンポよく読み進めることができて、一気に読み切ってしまった。
普段からうっすらと感じている不遇やセクハラ「女性としての役割」と真正面から戦う彼女を応援しながらも、伝えても伝えても、伝わらないもどかしさが、とてもリアルに感じた。
日頃から向けられる、不適当な言動を愛想笑いで受け流しながらストレスを溜めている自分が、少し救われた気がした。
パートナーも読んでいたけど、どう思うのかが気になる1冊でした。
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小説というエンタメと、現実で物議を醸している「フェミニスト」や「ミゾジニー」という存在を融合させた作者様に頭が上がりません。
現実で起こっている出来事とリンクする展開がいくつもあった。
また、本作には〈非婚主義〉とのワードも取り上げられている。
実際過ごしていると、愛が行き着くところは〈結婚〉であると無意識的に思ってしまっている(そしてそれを発言する)人が多すぎるなと感じる。
昔は昔、今は今だし、一種の個人情報なのだから、何事も踏み込みすぎないこと。自分が思い浮かべる“他人の理想像”は多くの人が抱いてしまうものだけれど、発言するな。黙っておこう。
本国ではドラマ・映画化も予定されているようで、本作を映像としても見られるのが楽しみ。
21年の12月に発売されたという、ミンさんの最新作も読んでみたいな。
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2018年の韓国が舞台なのだけど、いわゆる 「フェミニスト」 と呼ばれる女性たちと男性たちの感覚の違いが如実に表されていて愕然とした。しかも2022年においてもあまり状況に変化がないという現実が恐怖。何事もそうだけど、フェミが生まれた背景を知らずに差別用語のように扱うのは違うなと感じた。
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偏見、性欲、世間体…そういったものを取っ払えば男と女が相手の心だけを見て対話できる日が来るのかも知れない。今は難しいかもだけど韓国や日本、そして世界の未来が明るくありますようにと僕は祈る。
韓国では対立が起きたとき双方折れず徹底的にやり合う傾向があると感じる。そして良くも悪くもお節介。人のことが凄く気になるのかも。とりわけ結婚への圧が日本より物凄く強いことに驚いた。あと中絶が最近まで違法だったことも初めて知った。
主人公カップルについて、これだけ価値観が違うのであれば離れた方が良いし考えを押し付けあうなんて時間のムダと自分なら思ってしまう(物語が生まれないね)。
人は長いものに巻かれる。この物語の「彼氏」は家父長制を当たり前として育ってきたゼンリョウな一般市民であり悪意なくフェミ彼女を「自分の常識」で縛ろうとする。パートナーの考えを置いてけぼりで結婚や妊娠の妄想を膨らませるシーンなどあるあるですが対比の構図で改めて再現されるとホラーを見ているような気分になり鳥肌が立った。
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主人公の男がアホすぎる。でもあとがき読むとそれが「手法」というものらしい。性差別の問題は近年日本でも報道されるが、本書を読む限り韓国ではもっと大きく強く扱われているような印象を受けた。家父長制を重んじる考え方も、おそらく日本よりもっと強固ではないかと感じられる。扱いにくいテーマをアホな男の目を通して、コミカルにエンタメ風に仕上げた著者の技量はすごい。ドラマ化されるのも頷ける。そうして考え方が広まり、世の中が少しずつでも変わっていくと良い。最後、「また別れることになったが、四年前の僕ではなかった」となると予想していたが、未練もあり、思考も変わらずだった。結局それがリアルなのかもしれない。
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2018年の韓国が舞台の小説だけど、“今”の話だと言われても違和感がないのが恐ろしい。
日本ではなく、隣国の韓国の話だからこそ客観的にみれるのが良い。
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「僕の狂ったフェミ彼女 ミン・ジヒョン 加藤慧 イーストブレス 2022年」最高に楽しい小説だった。日本もひどいけど、韓国もひどい男尊女卑文化がわかり面白かった。