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戦後間もない釧路に育った一人の少年は、物心つく頃にはもうかわいいもの、きれいなものに憧れる女の心を持っていた。
学校に上がっていじめられても、厳格な父から咎められても、秀男はそんな自分を偽ることなく、あたしはあたし、と生きる道を定め釧路を飛び出す‥。
生きづらさを嘆くよりも、前へ前へと進む秀男。特に少年時代を丁寧に描き、釧路を出たのちの秀男を突き動かしたものが何であったかを読み手に思い至らせる。
作者と同郷のカルーセル麻紀をモデルにした本書、続編もある。
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釧路に生まれた秀男は小さい頃から色白 小柄かわいい子供だった。
小学生になった頃から(女に成りかけ)とからかわれながら小 中と育ったいつも強い男を味方につけるため中学の頃から身に付いてた「自分を守るため」初恋の人が東京の相撲部屋に入った心の支えがなく成ったが母と姉が助けてくれた、家出をし大変な道ではあるが札幌 東京 大阪と夜の街をゲイとして歩く、いろいろな葛藤がある中最後はテレビに出芸能界でと歩く様に成る
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*どうしてあたしは男の体で生まれたんだろう――。自分らしく生きるため逆境で闘い続けた先駆者が放つ、唯一無二の人生の煌めき*
カルーセル麻紀さんを基にした小説だったんですね。
知らずに手に取り、なんだかえらく自信過剰な人だなあ…と不思議に思いつつ読んだのですが、なるほど。
時代背景を考えると、まさにパイオニアですね。
LGBT関係なく、そんなにも確固たる信念のある方ってすごいなあと感服する今日この頃。
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文庫版ではなく単行本で読了。
文庫も装丁を引き継いだ方が良かったのでは、と思う。
カルーセル真紀さんをモデルにした小説。
世代的に活躍を存じ上げないのだけれども
意志の強さ、実現していく胆力、決断力がどれも魅力的で羨ましくて仕方ない。
私にはショコちゃんのような強さもなく、マメコからしたら蔑みの対象のような意志薄弱さだろう。
続編の孤城の蝶が楽しみ。
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桜木紫乃さんのトークショーでカルーセル麻紀さんが釧路出身と知り、同郷繋がりの本作が気になって読んでみました。やはり釧路の描写が抜群に良い。生きたことない時代なのに風景が見える。
今みたいなLGBTなんて言葉も存在しない時代だったろうに、自分を貫かれて今も元気に活躍されててよかったなぁと思う。
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分厚い本だったが、最後までするすると読めた。
実際はもっとドロドロしてたんだろうけど、美しい表現で綺麗にまとまってた。
カルーセル麻紀さん
先駆けみたいな存在だったもんね。ご苦労多かったと思う。
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今でこそLGBTに対する世間の理解は深まりつつありますが、当時の風当たりは相当厳しかったと想像できます。その中で、自分を曲げずに生き抜いた秀男の強さはなかなか真似できるものではないと思います。一方で、父や兄の対応も仕方ない面もあるなかなと思いました。母や姉が理解者であったことは、秀男にとって1番ありがたかったことではないかと思います。