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根底に……
2023/05/05 22:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ社会の差別があるようです。戦時下で、こんな黒人差別があるんだなぁ、と、しみじみ思った一冊ですね。なんでも、この本は、オバマ元大統領が、推薦されているとか……。
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http://blog.livedoor.jp/bunkoya/archives/52599352.html
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「色の薄い黒人たちが暮らす町」で生まれ育った双子の少女。
自由を求め家出同然に都会に出る。
「白人」として生きる2人の道はやがて分かれ、全く別の生き方を始めるー。
黒人差別があまりにも染み付いてしまっているアメリカ。差別があらゆる場面で顔を出す。
『ビラヴド』と比肩する傑作。
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後半が面白かった。
黒人のお母さんと、白人のお父さんの間に生まれた子どもは、黒人という扱いを受けることに驚いた。
見た目が白人でも、実は黒人の血を引いているというだけで、ネガティブな感じになるのは衝撃だった。
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2022/05/26予約 6
人間が人間を分類すること。黒人、白人、その違いは知識としてあったが、さらに黒人の中に、より色が薄い人が優越感を感じ、=白人と偽り生きる人がいる。
思う以上に根深い問題というか、考え方なのだろう。
双子のうち一人は白人として生き、もう一人は自分より、より黒い人との間に子どもを持つ。
この話を読んで、米国の大統領で黒人であるということは、どれほどの努力、学力、知力、魅力などが必要なのだろう。改めてオバマ元大統領を素晴らしいと思う。
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色の薄い2人の黒人が故郷を飛び出す。
一方は黒人と結婚して故郷に帰り、もう一方は白人として暮らし白人と結婚して裕福に。
そしてその子供たちは、トランジェンダーの恋人を持ち、自分の本当の姿を見失う。
昔のアメリカに強く残る人種差別を濃く書かれた一冊。
白人になりすましたステラは、裕福に暮らせるけど秘密のせいで私生活や娘との関係が上手くいかず元の家族とも疎遠に…
一方のディジーは、真っ黒な子供を産み元夫からの暴力に晒されたが、娘や恋人や母親と良好な関係が築いた。
ちょっと悲しいのが、ディジーは娘に秘密を作らなかったけど、娘はディジーに秘密を作ったこと。
なんだか2人とも報われない…
ちょっと不完全燃焼…
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行方不明の叔母ステラにジュードが出会う確率は出会わない確率と同じである。そのことに数学が専門のステラは気づいている。努力をしても結果が自分の思うようにならないことはよくあること、でも運命に逆い空回りしてしまう。
リースがジュードに「ときどききみは、いまだに向こうにいるような態度をとるだろ」と言う。肌の色に劣等感のあるジュードは白人と偽るステラと似ている。その逆で、デジレーはケネディと演じる女性という点で似ている。遺伝がクロスしている。
この小説の中で世間によくいる男たち(ステラとデジレーの夫)は完全に脇役です。
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図書館で何度も何度も借りてやっと読み終わった。結果すっごく良かった。映画で白いカラスってのがあったな。それともちょっと違うか!
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アメリカの人種差別は複雑だ。混血ではなく一滴でも黒人の血が入っていたらいくら白人に見えても黒人となる。そして白人に見える双子の選びとって別れた運命を大河小説のように描いた本作、全ての人々が生き生きして読ませます。特に黒い上にも黒いデジレーの娘ジュードの強さ優しさが魅力的です。
重ねた嘘を守り抜いて魂の平安を失ったように見えるステラにいつか平穏な日々が訪れることを祈ります。
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双子とその周りの人々の人生が描かれている。
時代をいくつかまたぎ、舞台となる場所もまたぎ、さまざまなキャラクターが登場して、深みのある豊かな作品
ちょっとミステリー的な要素もあって読み進めやすい作品になっている。
全てが簡単につながるものではなく、うまくつながらないシーンが心地よい
アメリカの人種社会の実態についても多少理解が深まる。
双子という設定がまた絶妙で、当たり前だが違う人生を送る部分にリアリティーを感じた。
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タイトルから想像した内容と全然違った。最近このテの内容がばんばん翻訳されてる印象あるけど、なんかな。。。書店で帯付きで目にしてたら絶対読まなかったのに図書館本にはこういう落とし穴があるなあ。白いカラス、Passingと同じ設定で特にPassingとはまんま同じなのも気になる。きゅっと凝縮してある2作に比べて、これはなんか間延びというかわざわざ3代記にして年代をシャッフルした意味も効果もないと思う。タイトルは、原題 The Vanishing Half のほうが正しく内容を反映してるのでは
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「白い黒人」と呼ばれる人々の属性への拘りとその重さ。ここに出てくる人々の真剣さが、ずっしりくる小説。
書き手の真面目さが、最初から最後まで続くので、途中息抜きがしたくなった。
肩が凝りました。小説として、どこかで力を抜いてほしかったな。
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小さな町を出ていった双子のふたりの半生と、それぞれの娘たちの生きざまを静かな筆致で描いた物語です。彼女たちのその生きた旅路には、派手な事件やどんでん返しがあるわけではありません。ただ、目の前にあるさまざまな差別や偏見と対峙し、ひたすらに自分らしさをつかみとって、握りしめて、生きていこうとする姿だけが描かれています。そしてそれが、静かに確かに、胸を打つのです。
今もなお黒人への差別はアメリカに根強く存在していることは遠い日本でもよく伝わるほどです。けれど時代を遡れば、それはむしろ区別とでもいうような、同じひととしてすらみなさないようなむごさを伴うものでした。そんな時代を生きぬいた彼女たち一人ひとりが直面した「当たり前」の厳しさが、あまりにも辛い、と感じました。
自分らしくあるために、選んだこと、選ばなかったこと、あきらめたこと、つかみとろうとしたこと。それらの欠片すべてがあわさって、今の自分を形づくっている。
心臓はただの拍動する臓器だけれども、無限の感情と行動を生む基礎となっているように、彼女たちが共通する「礎」を持っていても、無限の可能性と生き方が存在する。そしてそれを、この物語は温かく描き、それらを肯定している。苦しみもがきながら生きている人々へ寄りそう様なお話だと、そう思いました。
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色の薄い黒人。
ほとんど白人にしか見えない双子。
しかし、当時のアメリカはまだまだ白人と黒人の差別がある時代。
デジレーが子供を連れて帰ってきた。
本当は大学へ行きたかったステラ。大学に行くために高校は卒業したかったのに、働かなければならず、中退。悔しい。
2人で逃げ出す。
生まれ育った故郷から逃げだした双子は、始めは一緒に生活をしていたが、
ステラは突然いなくなる。
大人になり子供(ジュード)をれて、デレジーは、マラードへ戻ってくる。
ジュードとリースの恋
トランスセクシャル→性転換症→ 身体的性と性自認が一致しておらず、性別適合手術やホルモン療法などの施術を望む状態、もしくは、そういった手術を受けた状態のこと。
大人になったステラ。
肌の色が白いから黒人には見えない。
でも、いつもいつもビクビクしていた。
はっきりとラインがありこちらからは白人エリア、こちらが有色人種のエリアと決まっていたから。
夫も娘もステラが黒人であることを知らない。
ずっと隠して生きていたいと思ってるステラ。
あまりにも長く嘘をついてきたせいで、今更、本当の事など語れない。
嘘をつくのが当たり前になっていた。
白人として生きていくために。
再会した時にグッときた。
指輪の話のところも。やっと!と思った。
アメリカのこと何も知らなかった。
知らなければいけないと思った。
良書。
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SL 2023.2.10-2023.2.13
双子の姉妹の物語。
その娘たちの物語。
人種差別、性自認、貧富の差。
今の日本に生きるわたしには深く理解できないことも多かったけど、しみじみとした味わいがある。