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引きこもりの青年と赤ちゃんという取り合わせのバタバタ劇かと思いきや結構真面目な小説でした。登場人物が複雑に絡み合ってどこで繋がるのかなかなか見えてこなくてミステリーの味わいと養子斡旋について真剣に考えこまされました。父と息子の2人暮らしのシーンが良かったです。帯に北上次郎さんがあまりの面白さにやめられなくなったと書いておられますが、まさしくその通りでした。
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ん?ん?と思いながら読み進めていって、最後は見事「あ、そうかーーー」と思わせてくれた(つまり、やられた)。
「時間」の使い方がうまい。
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引きこもり青年と誰の子かわからない赤ちゃん。ドタバタコメディかと勝手に想像して読み始めたのに、予想外にシビアだった。
時間・視点がころころ変わるけど、最後に一気にスッキリ。
引きこもりだった雅祥がタカヤとの生活で色々ありながらも成長していくのが良かった。タカヤとの別れはうるっときた。
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「引きこもり青年と身元不明の赤ん坊。どうなる、この二人暮らし!?」
帯のコピーに、表紙で赤ん坊を慣れない手つきで抱っこする主人公の絵。
引きこもり、もしくはうだつの上がらない青年が、突然の環境の変化と格闘しながら成長する物語は結構多い。マイナスからの成長物語が好きな、僕のような人間の期待を裏切らない作品だと思う。幼子の乳として、主人公と赤ん坊の攻防と絆にも共感することしきりだった。
でも、それだけじゃない。
本書のすごいところは、最後の最後に読者を混乱の渦に叩き込んだ後、さっそうとその中から引き揚げてくれる緻密な構成にある。
「痛快青春ミステリー」という売り文句に、どこをどうすればこの話がミステリーになるの?と最初は首をかしげたくなるが、読み切った後には大いにうなずくことができる。後半、読者にとって、これは確かにミステリーだ。
主人公と赤ん坊をめぐる本筋と絡み合うように展開する2つのストーリー。着地点が見えない物語が、きれいに収束していく様を読んでいく興奮は半端じゃない。小説は、こうでなくちゃ。
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引きこもり青年の家に、ある日赤ん坊がやってくる。
しかし、その赤ん坊を連れてきた青年の父親が突然死んでしまい…。
冒頭から重いテーマが続き、読み進めていくに連れて「未婚の母」「不妊治療」といった深刻な事情を抱えた人物の視点が交錯していきます。
それをちっとも陰鬱にさせない文体と、最後に明らかになる謎、何より「家族」というものについて深く感じるところがありました。
主人公のセリフや思考が独特なところはありますが、「生きている意味なんてない」と日々に疲れている人を静かに励ましてくれる本です。
暗くならず、説教臭くもならない励ましを与えてくれます。
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妊娠・出産は、とてもデリケートな話だ。
女性にとっては自分の価値を決めることのように思えてしまうこともあるだろう。
これらについての悩み、苦しみを人に話すのは、とてもしんどいことだと思う。
私がこの本を読んで一番共感したところはその部分なので、読んで感じた心の痛みや切なさを、人に話すことが難しい。
でもこのお話には救いがある。
子供に必死に愛情を注ぐ親たちの生き方を見て、
自分に注がれてきた愛情に、改めて感謝する。
親になってもならなくても、誰かの子供である以上、私たちは幸せになるべきなのだと思った。
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よかったです。
読んでいくうちに、わかっていたつもりだったものがわからなくなり、最後まで騙されっぱなしでした。
なんて奇抜で安易な設定なんだろうと思いながらも読んでいたのですが、結果的に、その世界にずっぽりハマっていました。
軽いんだけど、不快なほどではなく、話がきっちり作られていて飽きなかった。
この人の本はまた読みたいと思いました。
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最後まで読むと色々どんでん返し的な内容なんだなと思ったが、なんか伏線ありまくりの、オチが全て思ったのと違いそれを面白いと取れれば良いのだが こねくり回された感があり、、、
現実的に⁇になってしまった。
主人公のこれからは?育ての親は亡くなり、産みの親との今後は…?とか。。わたしはあまりだったかな。。
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とても良かったです。
私は両親の大切さが再度確認できる作品だと思います。居なくなってからその存在の大きさがわかるのが悲しかったです。
血のつながりというのがどのくらい大切な物なのか考えさせられました。
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引きこもりの青年の家に父が突然赤ちゃんをつれてきた、しかしそんな父が突然の急死。さぁ、赤ちゃん1人、引きこもり1人、どうする?
あんまり大きな声では言えないけれど、きっとあの赤ちゃんに対するイラつきは理解できる。けれど、色々な人間関係(と話のメインを一言で片付けてはいけないけれど)を介し、成長した主人公と最後の赤ちゃんとのシーン、それも非常に理解できる。
読み切った後でも関係図を理解するのがちょっと大変なところではあったけど、単純ではない人間の愛や成長に触れられる物語だと思う。
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よかったです。
年表をあとで整理しないと、、と思うほど、相関図がややこしい上に、ちょっとひねり過ぎてる感はあるのですが、心情の変化はよく理解出来るし、家族というものをじっくり考える切っ掛けになってくれる。
ネタの根源は、暗く重くなりそうな事実なのに、文体でそれをすっきりと読ませてくれて、最後まで止まること無しに読めました。
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帯に惹かれて購入!
最後の方相関図がよくわからなくなってきて、頭の整理にちょっと時間かかりました>
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考えながら読まなきゃ途中でわからなくなる。
暇があったら再読してみようかな。
そしたらもっと内容がわかる気がする。
高2の私には少しばかり難しかった。
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騙された。騙された。「イニシエーションラブ」を思い出したが遥かに入り組んでいる。図に描かないと混乱する。
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引きこもりが誰のかわからない赤ちゃんを育てる話。母の亡くなるシーンから始まり、その辺におきた出来事で自殺未遂、引きこもり開始、父と2人で生活していたが父が突然知り合いから預かった、と子供をつれてくる。数日後父が不慮の事故でなくなってしまい、育てざるをえなくなり……最終的にはお別れ。間間に別の視点、時間軸の話が挟まる。不妊に悩む女性と、シングルマザーとして生き抜く女性と……結局全部が絡んで話は終わるんだけど、絡まる場所が予想と違っておおう……ってなってよかった。でも途中で莫大な借金がーって出てきたところはちょっと意味不明だった。人を簡単に信用するなよっていう教訓をそれっぽく無理矢理お話に突っ込みたかったのかな?って感じ。主人公を成長させるために~といえばその通りかもしれんが、やっぱなくても良かっただろというか無理矢理感。さくさく読めたしこことここが繋がってこうでーとか考えながら楽しめたし面白かった。文の表現というかさくさく読めるフランクな感じかつそのなかに無理くりそれっぽい表現混ぜてくスタイルがじゃっかんラノベっぽいと思ったら作者の経歴で納得した。あとこれだけ入り組んだ内容だったしせっかくだから巻末の解説もうちょっと頑張って欲しかった。