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デジタルスクリーンの弊害をまとめた本。普段当たり前に使っているデジタル機器が、こんなに悪影響を及ぼすとは思っていなかった。妻が子供に対してしつこいぐらいスマホの使用を注意していて、そこまでしなくてもと思っていたが、この本を読んで妻が正しい事が理解出来た。仕事柄デジタル機器を取り除く事は出来ないが、なるべく使わない様に気をつけよう。
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子どもの「脳」を壊し、「未来」を奪うデジタル機器
プロローグ 子どもの「発達障害」が爆発的に増えたのはなぜか?
1 スマホやタブレットが子どもの脳を壊す―スクリーンメディアの不都合な真実
デジタル機器は「ドラッグ」そのもの
子どもの脳ほど「ハッキング」される
脳を「制御不能」にするデジタルの刺激
デジタルスクリーンが「IQ」を下げる)
2 デジタル脳を「完全回復」しよう―4週間の究極プログラム
RESET1 「準備」を整える
RESET2~4 「デジタルデトックス」をする
デジタルデトックスの効果を「検証」する
成功のカギは周囲の「サポート」
AFTER RESET1 デトックス後はどうする?
AFTER RESET2 効果を持続させる
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身体に悪いのはわかった反面、インフラとしてデジタル機器が必要なのも事実。要はどういう影響があって、上手に付き合うかを大人が教えればよいのです。
その影響を知るのにうってつけの本です。
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iOSの機能に"スクリーンタイム"が備わったのは、いつからだっただろうか。
本書は、スクリーンを使った時間によって精神疾患が引き起こされ、悪化することを、多数の事例をもとに説明するパート1、そしてこの悪影響を最小限に抑え、元に戻すために著者が取り組んできた回復プログラム(デジタルデトックス)の具体的方法を解説したパート2からなる。
幼児にタブレットを与えYoutubeとともに過ごさせたり、Switch漬けの日々を送らせることは、感覚的には教育上良くないことなのだろうと感じていた。が、本書に記載されたケーススタディを読み、それらが度を超して、睡眠障害に陥ったり、攻撃的な性格になって友達を失い、学業にも身が入らなくなるという多数の事例に身をつまされた。
デジタルスクリーンとの関わり方は、人・家庭によって本当に様々であることを、身近な例を思い出しながら本書を読み進めた。幼稚園児の娘におかあさんといっしょすら見せたことがなく、ガラピコぷ~の最終回の話が通じなかった職場の同僚、小学校低学年の息子は学校から帰ってきたら毎日Switchを起動し、同級生と通信プレイを始めるという旧友(ゲームを始めて言葉遣いが悪くなったと嘆いていた)。我が家でも、そろそろ子どもにチャレンジタッチをと考えていたが、本書を読んでいったん取りやめた。
では一体いつから与えて良いのかということだが、著者は「私は、子どもが12歳になるまでは、双方向スクリーン機器を「一切導入してほしくない」と考えており、その後は、パソコンのスキルを習得するためだけに導入してほしいと考えている」という。小中学校で使われる学習用タブレットについて気になって調べてみると、自分の自治体では一人一台整備完了したとのこと。というか今になって知ったが、文科省のGIGAスクール構想に基づく学習用端末整備状況では2021年7月末時点で96.1%の自治体で整備完了となっており、ほぼ全ての小中学生は、学習用としてのタブレット利用 = スクリーンタイムは避けられない運命にある。タブレット学習の是非については懐疑的ではあるが、プログラミング学習(概念の理解というよりは実際のコーディング)に必須であったり、昨今のSNSの普及、eスポーツの興隆を考えると、スクリーンタイムは益々増えていくばかりで、12歳まで一切導入しないというのは非現実的だろう。一方でケーススタディの中には高校生の事例もあり、タイミングについては悩ましいところ。結局のところ、基本的に接触は最小限としたうえで、子どもと真正面から向き合い、よく観察し、適度に与える/引き離すということが求められるのだろう。
本書は米国の精神医学の権威により著されたもので、多数のケーススタディも掲載されており信憑性が浅いということは無いのだが、各種研究の出典・参考文献が記載されていない事柄も多く(とっつきやすさを重視した?)、もう少し他の書籍にもあたりながらこれからどうしていくか考えていきたい。
p.042 双方向スクリーンタイム vs 受動的スクリーンタイム
影響という点でおそらく最も重要なのは「双方向スクリーンタイム」と「受動的スクリーンタイム」の違いである。双方向スクリーンタイムとは、「ユーザーが定期的にデバイス(タッチスクリーン、キーボード、ゲーム機コントローラなど)を操作すること」を指す。受動的スクリーンタイムとは、部屋の一方向からテレビで映画やテレビ番組を見ることだ。受動的な視聴は従来、「活動していない、無気力、怠惰」といったマイナスイメージで捉えられ、双方向スクリーンタイムの方が良いものとされてきたが、著者によれば、双方向スクリーンタイム自体が「過覚醒」を引き起こす大きな要因の一つであり、双方向性がもたらすメリット(能動的、主体性)は、ストレス関連のマイナス反応によって打ち消されてしまう、とのこと。
p.046 この事実は強調しておきたい。今日の「適度な使用」は、歴史上かつてない「最悪のレベル」でデジタル機器に子どもをさらしていることなので。
p.047 「Kindleなら大丈夫」の罠
(Kindelなどの)媒体・デバイスそのものが、情報を処理・合成するために必要なエネルギー量に影響を与える。これを研究者は「認知的負荷」と呼んでいる。電子書籍端末は、発光せず、「電子インク」を使用し、普通の紙と同じように読むことができるはずであるが、実際にはそうではない。
p.052 本当にデジタルスクリーン症候群なんて症状が存在するのか
たとえば、教育におけるテクノロジーの利用については、リスクと利益の両面で科学的見解が分かれているように見えるかもしれない。しかし実際には、教育用ソフトウェアが学習や脳の発達を促進するという確かなエビデンスはまだ存在しない一方で、コンピュータの使用が学習や脳の発達を妨げる可能性があるという明確なエビデンスの方は増えてきている。
ことスクリーン関連の研究では、経済的・政治的に既得権益を持つ強力な企業や団体が研究費を出していることが多く、~悪影響に関する研究結果は次々に出てきているものの「表」には出てきづらいようになっており、反対に、デジタル機器のよい効果についてはほとんど医学的なエビデンスがないにもかかわらず「最先端の教育」といった言葉で推奨されているのが現実だ。
p.158 子どもの脳を最適に統合するための条件は、次の5つがある。
1. 慢性的なストレスを避ける
2. 十分な休息時間
3. 親子の触れ合い
4. 刺激を与える時期と量
5. 体を動かすこと
p.286 ゲームがないと、仲間はずれにされるのでは? という不安
もし、お子さんが友だちとの話題に困るのではという不安があるのなら、その心配はいらない。お子さんは、ゲーム以外の深い話題について長く話せるようになるし、ゲームをあまりしない子どもに自然と惹かれていくだろう。子どもがゲームをやめたとたんに、友だちがいなくなることはない。
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デジタルスクリーン(とくにスマホやゲームの画面)の害について述べた本。
子どもに対する害と、デジタルスクリーン依存症に対するデジタルデトックスが話題の中心。
おそらく、そんなに間違ったことは書いていないと思うのですが、定性的な話に終始していて、数値的、客観的、科学的な根拠が希薄な印象でした。
また、全体的に冗長な印象を受けました。
そして、おそらくは、翻訳があまりうまくないと思われ、論理的によくわからないところがちょいちょいありました。
300ページを超える本ですが、ケーススタディやまとめのところだけ読めばポイントは十分わかると思います。
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子供を持つ親だけでなく大人自身も読む必要がある本。「スマホ能」の書籍と同じレベルで重要になると感じ、パートナーにも読んで欲しいと思った。(きっと読まないけど…)
私自身、スクリーン時間の1日の平均は1時間〜1.5時間ほど。
パートナーのスクリーン時間は大体5時間前後。(パートナーは休みの時になれば1日中YouTubeやNetflixなどを見ている。)
かく言う私も2021年までは仕事中もYouTubeを、時間があればAmazon Prime等のドラマやアニメを見ていた。
2022年になってながら見など、2つ以上のことをやると人間の集中力は20%前後低下すると言う事実を知り、1つのことに集中するように行動を変えていった。その結果今ではYouTubeやNetflixなど動画を見る事は1日に1分もない。
そうしたことで増えたのが読書である。
ただ読書もKindleで読む場合は本書で言うスクリーンタイムに入る。
自動的なKindleやテレビは脳へそこまで影響を与えないらしいが、ゲームなどの双方向のスクリーンタイムは脳にかなりの悪影響を与えるとのこと。
私自身Kindleをもちろんスクリーンで読むこともあるが、今は読み上げ機能が非常に発達しているためAirPodsで読み上げを聞くことが多い。
そうすると私自身スクリーンタイムによる脳への影響は非常に少ないことが客観的に把握できた。
ただ自分だけで良いわけではなくやはり心配なのはパートナーだし、世の中のデジタルネイティブと呼ばれる子供たちへの影響だ。
発達障害でない脳の子供たちが、それらと同じ症状で苦しんでしまうのは避けなければいけない。
すべての親に読んで欲しい本として啓蒙していきたい。
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ジャンル:テクノロジー・IT 健康・フィットネス
出版社:飛鳥新社
定価:1,980円(税込)
出版日:2022年05月02日
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ヴィクトリア・L・ダンクリー(Victoria L. Dunckley)
米国の精神科医・医学博士。
特に小児対象の統合的な精神医学の実践で定評があり、過去10 年間で、通常の治療法で効果が見られなかった子どもたち数百人を救っている。デジタルスクリーン、環境要因、食事療法、投薬が行動に及ぼす影響の研究で受賞歴多数。特にデジタルスクリーンについては、米国ベストセラーとなった本書で、子どもの気分・睡眠・認知・行動の問題を引き起こし、小児性肥満症の要因にもなっていると述べている。メンタルヘルス専門家として、NBC『トゥデイ』『ナイトリー・ニュース』などにも出演。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3094
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ごもっともだなぁ、^^;
ただ、このプログラムがきちんとできる家庭(保護者)は、そもそも子どもをネット依存状態にするかなぁ…。。。
それくらい依存から、通常の状態に戻すにはエネルギーがいるんです。
つくづく、一歳児健診とかのときにスマホを子どもに持たせるリスクとか、家庭内でのネット使用についての約束の決め方とかの話があるといい
ただ、スマホに子守りを任せざるを得ないのは、往々にして子育てに対する支援が行き届いてないからでは、とも思う。大人に余裕がない。
これほんと社会の問題。
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デジタル依存については
非常に危機感を持っているので、
(自分のことも、子どものことも)
少しでも早く採り入れなければ、
という気になった。
まずは、寝室に持ち込まないところから
始めていきたい。
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あらゆるデジタル機器やゲームが害なのであるという論調に疑念を持ちつつ、小6の息子が長時間ゲームをすることが
・気分の症状(イライラ、気分不安定など)
・認知能力の低下(マルチタスクや過度な視覚刺激による、日常の集中力欠如)
・社会性の低下(乱暴、失望への耐性劣化)
につながっているとは思う。
よって、ゲーム利用時間の制限は厳密に行うこととする。ゼロにはできないけど。本書の方法論が具体的で大変参考になった。
ドーパミンが行動のループを強化する。私自身も気をつけよう。