投稿元:
レビューを見る
藤井邦夫「隙間風」、新・知らぬが半兵衛手控帖シリーズ№16、2022.5発行。笑う女、隙間風、流れ者、走野老(はしりどころ)の4話。安定感のあるシリーズです。
投稿元:
レビューを見る
知らぬが半兵衛のシリーズから、この『新・知らぬが半兵衛手控帖」になってからも長い!
しかし、いつもながら、文字も大きく、どこから読んでも、大丈夫な所が良いね。
今回も4話からなる。
しかし、第一話の「笑う女」夫の暗殺に、復讐しようとする武士の妻、半兵衛が止めに入らないかったら……村上織部正の如く、村上半蔵に相対死になっていたかも。
この絹江の最後の高笑いは、何を意味しているのだろうか?
人間、悪に染まった者は、手を下さなくても、裁きを受ける事になる事か、もし、自分が、手を出していたら、半蔵の如く、差し違えて、いたのだろうか?と、いう思いの笑いなのだろうか?
第二話の「隙間風」は、本の題名で、これが主なのか?
毒殺を目論んだ武士の妻、それもそそのかれて、結局、悪事が露見する前に自害したように装ったけど、弟の慶四郎も、家督を継がずに、何者かに殺されてしまう。
悪は滅びる所が、良いね。
第三話の「流れ者」そっと、姿を消して行った兄の喜平。
渡世人の流れ者として扱っているが、これが、今生の別れと、受け止めるのは、少し寂しい感もする。
第四話「走野老」この読み方は知らなかった!
はしりどころ…と読むのだと……
山の日陰に生える草で、食すると錯乱状態になる毒草。
人徳者と言われる入谷の住職。
悪徳 高利貸し。
僧籍も剥奪死罪に…
悪を徹底的にはびこませず、そして、人情味ある、裁きという思いやりの話は、スカッとさせる。
ちょっとの時間で、一話毎、完結も、読みやすい。
投稿元:
レビューを見る
内容(ブックデータベースより)
老練な一人働きの盗人・隙間風の五郎八がある旗本の屋敷に盗みに入ると、その旗本家当主に毒を盛る算段をしている場を目撃してしまう。
五郎八を追い詰めた北町奉行所臨時廻り同心の白縫半兵衛は、旗本家の御家騒動にかかわるその話を聞き、証拠固めに奔走するが……。
書き下ろし人気シリーズ第十六弾。
令和5年12月7日~11日