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東さんの子育ての体験と短歌の中のいろんな親子の風景。
子育てのたいへんさとおもしろさ。後で振り返るからわかることがたくさんある。焦りや苛立ち。でもそれ以上に愉快で慈しみ深かった子どもとの日々。きっとまたあの日々に戻っても同じことを繰り返してはしまうだろうけど。必死だから。自由でいい。それでいい。
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子育て中に読むことができてよかった。読みながら、やさしい、あたたかいまなざしを受けている気がした一冊でした。
今日、姪っ子が生まれるかもしれない。
いま産院のベッドで痛みを感じだしているはずの、これから母になる人にも、この一冊を捧げたい。
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泣く子の理由、家族の役割、名前をつけたときのこと…。歌人・東直子が、先人の詩や短歌と共に、幼い子との暮らしでいだく悩みや葛藤を綴った子育てエッセイ。山崎ナオコーラとの対談も収録。『母の友』掲載を書籍化。
ほのぼのと読んだ。
親にもなれなかった私は難しい…。
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東 直子(歌人・作家・詩人)さんが、福音館出版の「母の友」掲載していたもの。
子育て中のおかあさんより、むしろ、子育てからちょっと離れたママたちが共感できるかな?
子育てを俯瞰的に思いやり溢れる優しさにあふれ、自分の子育てを思い出しながら暖かな気持ちになりました。
東さんが、専業主婦で、MOEのファンだったこと、そこに短歌投稿欄があり、そこに投稿していたというのも、プチ情報でした。
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育児本については良さそうなものを常に探しているけど、なかなか読みたいものに出会う機会が少ない。そんな中で出会った本著はとても素晴らしかった。
著者自身は子どもから手が離れており思い出を回想しつつ現在の社会における子育ての雰囲気などについてつらつらとエッセイを記している。著者はもともと歌人としてキャリアを始めているので各エッセイに絡めて短歌が紹介されている。そのスタイルが読んでいて楽しかった。短歌や俳句は興味があるのだけども歌集や句集を買ってもただただ読み下してしまい、どのように楽しめばいいか分からず挫折することが多い。そんな身からすると各歌のどこが興味深くてオモシロいのか解説してくれているのがありがたく、また育児にまつわる短歌なので今同じ場面を過ごしていることもあり楽しめた。(グッとくる短歌は色々あったが俵万智はやはり別格だった)
育児真っ最中の立場だと余裕が生まれにくく日々の一つ一つの出来事に思いを巡らせることは難しいことも多い。しかし本著では経験談として何が尊いか、何が楽しかったかを率直な言葉で表現している。そんな著者の言葉から、目の前で起こっていることはかけがいのない出来事の連続なのだ、という考えを得られた。文体はおおむね柔らかいのだけど、ときに本質をつくパンチラインがそこかしこにあるので読んでいてハッとすることも多かった。一番くらったラインを引用。
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たくさんの偶然が重なって家族となり、さらに家族としての必然の時間を重ねて、今、ここにいる。子どもがなんども気に入ったものを繰り返すのは、偶然得た今を安心し、満喫するためなのではないかと思う。
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作品内の挿絵がめちゃくちゃかわいいし本の装丁がとても美しいので本で買うことをオススメ。