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イラストがとても美しい
文章の美しさと画の壮麗さに心を奪われる
少年達の鼠のような遊び
どこか官能的で甘い誘惑を放っている
画の少年たちの持つ仄暗い雰囲気が好き
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「彼等は鼠のように遊んだ。
少年たちの秘密の隠れ場。
ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。
堀辰雄の名作が大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。」
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何とも言えぬ不気味さ…!
現代で言うとホラー話になるんでしょうか?
絵の少年が美しく描かれてるだけに不気味さが際だっているように感じられた。
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秘密基地を作り、そこで鼠のように遊ぶ少年たち。
秘密基地にお化けが出る噂が出て少年たちは基地を移す――
ねこ助さんの挿絵が多く、豪華な絵本を読んだ心地がした。
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乙女の本棚シリーズから、堀辰雄さんとねこ助さんのコラボ作品「鼠」です。「山月記」の虎のような、迫力のある「鼠」が描かれていたらどうしよう…と恐る恐る手にした作品です(汗)。でも、そんなことは全くなく、美しい美少年が描かれてます!
少年たちは、暗くカビの匂いのする秘密の隠れ家で鼠のように遊んでいた。思い思いのものを持ち込んで同じ時間を過ごしていた…。ある日石膏の像が持ち込まれたのだが、それが破損したことが契機となりその後お化けが出ると少年たちはその隠れ家に寄り付かなくなる…。ただ1人の少年をのぞいては…。少年は亡き母を思い、1人泣ける場所としてその隠れ家に留まっていたのだった…。
この作品、本当に表題からは想像もできないほどキレイなんです!少年の母を思う気持ちに切なさを感じました…。そういえば、私も隠れ家というか、小学生のころ物置小屋を秘密基地のようにして遊んだことがあったなぁ~とか、そんなことを思い出させてくれました…。
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シリーズ5冊目読了です。
前回手にした(電子ですが)山月記が良かったので、同じイラストレーターねこ助さんコラボ作で選んでみました。
子供達の秘密の隠れ場かぁ...そんな時代もあったね^^;
大人に見つからない子供達だけの秘密の隠れ場、日も当たらない部屋で過ごす姿を「鼠」と表現したのだろうか。
主人公となる少年は石膏のお化けが出ると寄り付かなくなった仲間達にも隠れて秘密の隠れ場に通います。
それは愛する母を亡くした寂しさから湧き出てくる涙を人に見せぬ為。
そんな彼の元に現れたのは...
人気シリーズ「乙女の本棚」第26弾は、『風立ちぬ』などで知られる文豪・堀辰雄×イラストレーター・ねこ助のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
彼等は鼠のように遊んだ。
少年たちの秘密の隠れ場。
ある日、一人が盗んだ石膏の女の人形を持ち込んだことで、何かが変わっていく。
堀辰雄の名作が、書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどで美麗な人や獣を描き、本シリーズでは太宰治『魚服記』中島敦『山月記』新美南吉『赤とんぼ』を担当する大人気イラストレーター・ねこ助によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
著者について
堀辰雄
明治37年(1904年)生まれ。東京帝国大学文学部国文科卒。高校時代から室生犀星、芥川龍之介との交流があり、フランス文学から影響を受けた作品を数多く発表した。代表作に『風立ちぬ』、『聖家族』、『美しい村』など。
ねこ助
鳥取県出身のイラストレーター。書籍の装画、ゲーム、CDジャケットなどのイラストを手がける。著書に『魚服記』(太宰治+ねこ助)、『山月記』(中島敦+ねこ助)、『赤とんぼ』(新美南吉+ねこ助)、『Soirée ねこ助作品集 ソワレ』がある。
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堀辰雄の幻想的な短編。母への思慕が思春期の官能が混じり合う不思議な世界。
このシリーズは明治や大正の著名な作家の名作を美しいイラストを楽しみながら読めるのがとてもいい。
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どりゃあ!(巴投げのときの掛け声)14おネエは堀辰雄の『鼠』です
『鼠』でイラストねこ助さんって洒落が利いてるね!って思ったのは俺だけ?
(…みなさんのレビューを読んでみる)
俺だけかいっ!(ビターン)
あーそうかいそうかい
堀辰雄の優美でちょっと謎めいた世界観とねこ助さんのすんばらしいイラストを前にそんなこと考えてるのは俺だけですか
あーそうですか
それは失礼しましたね
そんならもう★3!(評価基準がひどい)
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=乙女の本棚六冊目=
題名とは想像がつかないような幻想的内容。鼠はどこにも出てこない。
私達の学童期の秘密基地はもっと雑然としていたけれど、ねこ助さんの描く物置小屋の天井の梁との空間に集まる十くらいの男の子たちの妖艶なこと。
遊戯の秘密、隠れ家、石膏がほのかに光る夢を一緒に見ている不思議な気分。堀辰雄さんの美しい文章だけでなくネコ助さんの挿絵で、更に少年の母への思慕の念が切なく伝わってくる。
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「子供たちは鼠のように遊んだ」という冒頭のフレーズが淫靡で、即惹かれた。
始終薄暗いイラストが、その妖しさを常に漂わせている。暗がりで男の子たちが禁じられた遊びを繰り広げていく様は、彫刻の女性像の出現によって、更に罪悪感を増してゆく。
亡くなった母親への寂しさを慰めるために、仲間に嘘をついてまで隠れ家を独り占めしようとする悲しさも、何だか理解できる。
艶めかしい壊れた彫刻が、母親の面影と重なり、接吻をしてしまうのは、どこか近親相姦めいたものがあって、ドキドキさせられた。
堀辰雄という作家は初めて知ったが、妖艶な世界観が醸し出されていて気に入った。他の作品もチェックしてみたい。