投稿元:
レビューを見る
現状変更させず、今日と同じ明日を無事に迎える事。平和とは、この政治的膠着状態をいかに創り上げ維持できるかという事だと、最近改めて考える。台湾有事しかり、ウクライナ侵攻しかり、かつての満州事変しかり。このギリギリの状態を崩させようと第三国が仕掛けたり、或いは内政的な事情、内事は、政治抗争という意味と、資源枯渇による国家破綻という意味で、常に現状変更のリスクがある。他国に支配されぬように変更せざるを得ない場合もあるのだろう。
戦略的自律性、戦略的不可欠性。経済安全保障を考える上で、至近の分かりやすい例では、マスク外交のようなものや半導体、ワクチン、レアアース。古くは石油。締め付けられれば、行動を起こさざるを得ない。国家と家族、自らを守るため。では、中国やロシアの内在的論理、変更に向けた動機とは何か。理屈を組み立てながらも、その心理を理解せねば、平和な明日は得られない。NATOや米国に煽られながら、相対性の中で一線を越えざるを得ないそのトリガーとは。もしくは、自発的にその一線を越えるならば、最も最適なタイミングとは。
台湾有事が現実化しそうである。起こる前、起こる原理を考えるフェイズから、起きた後を見据えておくフェイズへ。