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ちいさこべ目当てで買った、が、ちいさこべ以外の3作品がそれぞれ新鮮に楽しめた。初めは文体が読みにくいと思ったが慣れると苦にならない。あとの三作品は現代とほぼ変わらぬ文体、読みやすい。時代小説にはハッピーエンドがつきものと思っていたが、こういうのもあるんだ。
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望月峯太郎の「ちいさこべ」を読もうと思って、その前に読んでおいた方が楽しめるかと思い、原作である本書を購入。
江戸の風俗、昔の日本人の感覚みたいなものをとてもうまく書いている。表題作のちいさこべは落語の人情話を聞いているような心地よい、古の波に体ごとゆっくりと漂いながら流されるように山本周五郎が書き連ねた言葉に包まれていく。表題作以外の短編、特に花筵は三歩下がる昔の女性を表現しているのではなく、女性の真から人を愛する美しさを怒濤のような出来事のなかでよく書いている。災害の描写のうまさに引き込まれたが、巻末の解説を読むと、作者の実体験が色濃く反映されているのだなと納得。あれはそういう出来事を感じた人にしかわからないものたと思う。山本周五郎、全然興味がなかったが読み進めてみたいと思う。
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表題作の「ちいさこべ」。これがたまらなく良い。姿勢の暮らしを生き抜く職人の気風と粋、そして曲げられない意地が家事で親を失った孤児たちに、下手くそながらの愛情を降り注ぐ。これにより前後の短編が更にいきてくる。面白い。
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人間の悲哀を描いた、中短編四作を収録。
どの作品も“生きる”」という、ある意味苦行のような事に耐えて乗り換える者、耐えらない者など、登場人物それぞれの生き方が独特の文体で綴られています。
中でも、「ちくしょう谷」は、人間の尊厳について、考えさせられた作品でした。
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皆、自分の生き方を貫くことは尊い
ちいさこべはハッピーエンド
山本周五郎の小説の終わり方はさっぱりで余韻を残す
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山本周五郎 著「ちいさこべ」、1975.5発行。花筵、ちいさこべ、ちくしょう谷、へちまの木の4話。山本周五郎さんの作品だし、傑作と耳にしてるので、頑張って読んでみましたが、花筵、なかなか読み切れず、読みたい本は次々にあるので断念しました。また、機会があれば手に取ってみたいと思います。
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あんまり頭に入ってこなかったなぁ。
改めて思いましたが、山本周五郎って連続して読むにはちょっとしんどい、個人的には。
たまにふと手に取って何気に読むのが一番相応しい気がします、暗さがベースにある作家だけに。