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題名は正直結構安っぽいなと思ったのに、中身はかなり骨太で硬派な小説だった。
百合江の生き方がしなやかで美しかった。
幸も不幸も、流れるように受け入れて、腐らずまっすぐ生きてる。
こんな生き方できる人なかなかいないと思うけど。
海と山で生きる人の違いとか、北の大地での過酷な生活とか、
北海道でのいろいろな種類の人の生活を想像しながら読むことが出来て楽しかった。
とにかく読み終わってとても満足した。
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このわたしたちの身の廻りにある、あるいは、わたし自身といっていいような、卑小な、しかしながら、時折きれいに発光する世界をてらいもなくストーリーテリングした作品が心に深く沈み込んだ。
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ホテルローヤルよりは読みやすかった。想像もつかないような世界の話で、フィクションとしては面白いかなー。
20130111
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昭和の半ば、北海道の極貧の家に生まれた女性の生涯を、妹、母親、娘たちの生き様を交えながら描いた力作。嵐のように次々と不幸に見舞われても、他人を憎むことなく諦めとともにすべてを飲み込み、気負わずに生きていく主人公の姿は圧巻。奥行きのある長編で、作者の力量にうならされた。
ひとつだけ。直木賞受賞作「ホテルローヤル」よりも、はるかに強烈な印象を残した作品だっただけに、軽いタイトルには違和感を持った。
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薔薇を百合江の腰のあたりに置いて、彼はそろそろと百合江の枕元へと身を乗り出した。
「ユッコちゃん、あたしよ。聞こえる?」
ユッコちゃん、だいすきよー。
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一人の女性の生涯を描いた物語。
貧しかった故郷を捨て旅芸人になったが一座が解散。
恋人も行方がわからなくなったが、彼の子供を妊娠!そして...
主人公の人生には何があったの!と思いつつ、
最後のサプライズで多少救われました。
気持ちが沈むことが多い本でした。
人生もつらいことの方が多いのかもしれません。
ただ会いたい人に会えるというのは、何よりきっと幸せだと思います。
壮大でした。
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読み始めは何て暗い話だろう、と感じたが、過酷な状況でも自分らしく、たくましく生きる主人公の姿に、ドンドンとハマっていった。涙を誘う場面も多く、読んでいて楽しい作品だった。
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続け様に起こる不幸的な出来事に滅入りながらも、読むのを止めることができなかった。ラストシーンで救われた。
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謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた――。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は道東に残り、理容師の道を歩み始めた……。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。
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なかなか図書館で借りられなくて文庫本になるのを
待っていたのだけれど、やっぱりこの作者とはあまり
相性がよくないようだ。長編でも最後まで読ませる作品ではあるのだけれど。私が小説に求めているものはなんなんだろう、と考えさせられる。情景描写はリアル。
内容とは関係ないけれど、
単行本のときも今回もあまり装丁がぴんとこない。
骨太な作品なので、タイトル含めなんかもったいない感が残る。
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久々に純文学を読んだという感じ。初めてこの人の本を読んだが、好きな感じだ。
人の一生を3世代を通じて描くなんて、面倒な話だなーと感じていたが、読後感は壮大だった。
綾子と本当の父、に最終的には絞られるのだけど、他の人達が魅力的すぎて読めずにいた。夢が娘でほのかにかなったという展開も、普段ならそんなに甘くないと思いそうだが、すんなり受け入れられた。
ユッコちゃん、だいすきよ
ジジイになったその声に、何か懐かしさを感じてしまった。
しかしタイトルがピンとこない。
軽すぎ。
純日本の風景が始終浮かんでくるというのに。
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自分ではどうしようもできない環境の中で生きる女の人たちの話。寒々しい風景描写が秀逸だけれど、”ラブレス”ではない。むしろ、登場人物へのどうしようもないいとおしさが感じられる。
人の状況は、全てその人の努力の結果だと、言い切る人もいるけれど、果たしてそうだろうか。
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初めて読んだ桜木紫乃さんの作品。
北海道を舞台に、女三世代を描いた話。貧乏な開拓生活、それを嫌った姉妹、そしてその娘達、直木賞候補となるのも納得の大作だけど、苦手な部類の話かも。ちょっと退屈さも感じた。
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普段あんまりこういった小説は読まないんだけどこれはすごいよかったなあ。まさに一人の人生をそのまま体感したような重くて苦しくて最後に光がちゃんと見える。いい小説に出会えた
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それぞれの女性が生きた
その人生の中に
どんな形でも結局愛があって
愛に突き動かされて生きていたのだと