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毛は大切だ。
トリ・サル・ネコなど、どんな動物も時間をかけて毛づくろいしている。
ヒトも「ヘア」関連には時間と金をかけている動物だ。
いろんな毛があり、それぞれ生きるために必要な特別な機能を持っている。
対象読者は "一般" だが、絵が盛り沢山で全ての漢字にフリガナが付いているので小学生でも読める。
イラストが独特で特に"ヒト"の絵がキモチワルイのだが、子供には受けるかも知れない。
毛の機能だけでなく、説明するために取り上げた生物に関する説明もあるので思わぬ知識も得られる。
凄い植物だと思ったのが、ハエトリソウ。
30秒以内に2回感覚毛に触れると、0.3秒で葉を閉じる。
葉から逃げようとして3回感覚毛に触れると、消化酵素が作られる。
5回目の接触で消化が始まる。
獲物の体が大きい程、消化酵素も多く作られる。
アリも体毛が生えていて、夏場の暑さに耐えられるように熱を逃がす働きがあるそう。
アリといえば、見るたびに歩く(走る?)のが速いと思うが、85㎝/secつまり体長の100倍の距離を1秒で移動できることも書いてあった。
ヒトなら100mを1秒で走っちゃうほどの速さだ。
私にとって最も大切なのは、頭髪という毛だ。
年を取るとなぜ白くなったり、細くなったり、抜け落ちたりするのかね?
なくてもいい髭はいくら剃っても元気に復活してくるのに。
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1 毛で断熱する
2 毛で身を守る
3 毛で感じとる
4 毛で暮らす
5 毛で移動する
6 毛でつながる
7 毛からヒトをみる
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動物以外の植物とか虫の毛も収録。
ナマケモノのもふもふが森だった。これはすごい。
あとゴエモンコシオリエビは、えびぢゃなかったてふのが衝撃。
イラストがまだ秀逸。
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〇哺乳類や鳥類だけでなく、植物や昆虫、微生物の“毛”についても紹介されている
〇“毛”のお仕事は寒さ対策や防護しか思いつかなかったが、幅広く大活躍しているんだなあ!と
〇キモチワルイイラスト(褒め言葉)が中高生にウケそう
◎はじめに
「毛」とは体毛だけでなく、「毛のようなもの」も含める
多種多様な役割を持ち、生きるために欠かせない存在である「毛」のことを見ていく
◎毛の基礎知識
・哺乳類の毛
表面はウロコ状の毛小皮に覆われ、ウチガワニ繊維状の毛皮質があり、中心部に毛髄質がある
保護毛と下毛の2種類
断熱、皮膚の保護、カムフラージュ、防御などの働き
ヒゲは感覚センサー
・昆虫の毛
体の表面の剛毛…刺激を感じる
脚や腹部後端の特別な毛…水の振動や音、風の流れを感じ取る
触覚…匂いや味
花粉を集める
・植物の毛
うぶ毛…保温、保湿、身をまもるなど
・原生生物
繊毛・鞭毛…運動
・羽毛
正羽…飛行
綿羽…保温
体温調節、カムフラージュ、コミュニケーション
・ヒトの毛
体毛、場所によって働きが違う
・毛のサイクル
成長期→退行期→休止期
毛包の働き次第
1:毛で断熱する…暑さにも寒さにも
ラッコ…超高密度の毛の防護服
ホッキョクグマ…毛の中の空気であったかい
ヒツジ…毛はずっと伸び続ける
アフリカ象…暑いと薄毛に!?
コウテイペンギン…防水・断熱の毛で極寒に生きる
※共通祖先は2200万年前にニュージーランドやオーストラリアに出現したことが、遺伝情報の分析で分かった
・アリ…毛で砂漠の暑さに耐える
←三角形の微細な毛で太陽光を反射&熱の放出
・アリバチの仲間…白い毛は暑さ対策
・ワタ…糸に紡ぐことが出来るかけ
☆毛は太いほどちぎれやすい
2:毛で身を守る
・サバンナシマウマ…アブを近寄らせない
←シマウマに着地するアブの数はウマの4分の1ほど。
・パンダ…景色にまぎれる毛
・ヤマアラシ類…かたい針、実は毛
・タテガミネズミ…猛毒の毛で身を守る
←「毒矢の木」を噛み砕き、毛になすりつける
・カンジキウサギ…毛の衣替えで生きのびる
←地球温暖化で…
・モクズショイ…毛のフックで藻屑を背負う
・クワゴマダラヒトリ…毛があると食べられにくい
・ギンピ・ギンピ(イラクサ科)…もふもふ、さわりたいけど毒毛
・キウイフルーツ…おいしさは毛で守る
←植物のトライコーム
☆哺乳類だけど毛がないセンザンコウ類
3:毛で感じとる…考えるな、毛で感じろ
・イエネコ…ヒゲと体毛、どっちが繊細?
・ゼニガタアザラシ…ヒゲは超高性能センサー
・ゴンズイ…ヒゲであじと場所を感じる
・カイコガ…毛でメスの場所がわかる
・ワモンゴキブリ…空気を読む毛
・ナミアゲハ…産卵場所は毛で決める
・モウセンゴケ類…ねばねばの毛で虫ゲット
・ハエトリソウ…毛に触れるほどワナにはまる
☆クモの聴毛って何?
4:毛で暮らす…暮らしに役立つ毛
・ミユビナマケモノ…毛に生えた藻はおやつ
←薬の宝庫?
・セイヨウミツバチ…毛のブラシで花粉集め
・ミズグモ…毛に空気をためて水中生活
・ゴエモンコシオリエビ…毛の中は細菌牧場
・カイメン類…エサを流しこむ毛
・ウチワサボテン類…毛とトゲで水を集める
・ライムギ…地下に広がる毛の王国
←根毛の寿命は数日から数週間
・ボタンヅルワタムシ…快適な毛ハウス
←虫こぶ
☆寒さに強いイヌ、弱いイヌ
←シングルコートとダブルコート
5:毛で移動する…毛はつかいようで、どこへだっていける
・アメンボ類…水辺の忍者は毛で浮かぶ
←毛はワックスで覆われている
・トッケイヤモリ…剛毛で壁にくっつく
←壁にくっつかないヤモリもいる
・ゾウリムシ…単細胞でも毛はびっしり
←トリコシスト
・ミドリムシ…毛一本で泳ぎまわる
←すじりもじり運動
・セイヨウタンポポ…毛のパラシュートで子孫を残す
←冠毛の上に空気の渦が出来る
・コガネウロムシ類…海のネズミは剛毛
☆細菌の鞭毛は高速モーター
6:毛でつながる…毛でコミュニケーション
・アフリカライオン…立派な毛はモテる証拠
・ニホンザル…毛づくろいでみんな仲良し
←仲直りとリラックス
・ネコ科動物…毛が黒いと話が合わない
←黒いとカムフラージュは有利、コミュニケーションは不利
・インドクジャク…派手な羽毛はモテるため
・ビーオーキッド類(蘭)…毛でハチのメスに擬態
・ヤブカラシ…巻きヒゲでわかる自分の葉
←自分には巻き付かない
・トウモロコシ…ヒゲがあるから実ができる
←ヒゲで授粉
☆繊毛をつなげて子孫を残す
7:毛からヒトを見る…ヒトと毛の深い関係
・ヒトはなぜ毛が薄い?
・髪の毛の伸びる周期
・なぜ、はげる?
・眉毛はヒトにしかない
・鼻毛の大切な役割
・鳥肌のメカニズム
・気になるわき毛の話
・細胞に生える毛と健康
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私は毛深くて、子供の頃悩んでいたけど、生きていく上で、毛がなく裸だという事は、不利ばかりなので、毛深いのは誇るべきことなのかもしれない。
(いや、我々は野生動物ではないから不利だろうw)
リアルすぎてちょっと怖いぐらいのイラストも大変魅力的です。
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これは本書ではなく、自分の問題ですが、『動物の体色がわかる図鑑』(2022)的なものを期待してしまっていて、開いた瞬間めちゃOMG、絵本だった。読むところがめちゃくちゃ少ない。そして、画が好みでない(笑)。とはいえ、気持ちを切り替えて、エンジョイした。生き物屋には目新しい情報もなく、周知の事実をさらっとまとめてある。短い文章でいいところをヘッドライン的にキャッチーに表現する技術が素晴らしく、学ぶところは多い。こういうものにありがちな、「いつの時代の情報やねん」ではなく、新しい情報もちゃんと含まれているので、動植物の体毛にファミリアではない人は面白いのではないだろうか。
”はじめに”はあるが、”おわりに”がなく、〆が唐突なので、落丁かと思った。見開き2pで絵が8割、文字少しというレイアウトが延々とつづいて、その事例でブツンと終わる。後は参考文献。
個人的にうけたのは、防水断熱の毛で極寒を生きるコウテイペンギンの書かれよう。”冬には気温マイナス40℃、秒速40mの風が吹き荒れる環境で暮らし”って、まあ、私も南極ほどの日数ではないが、冬にマイナス40℃になる土地で長いこと暮らしていたんで、人間ってすごいなぁ、、ろくな毛も生えてないのにと思った。ヒトの毛についても色々なトピックでページが多く割かれている。先日、床屋に行った時に、毛の長さについて色々と教わったところ(私も加齢とともに毛ががんばらなくなってきた)、なので個人的ホットトピックであった。それについてもまとめられていて、人間の頭髪は成長期2〜6年、退行期2〜3週間、休止期3〜4ヶ月で毛の長さは主に毛周期で決まって、成長期にだけ伸びるらしい。なので、だいたい72cmぐらいまでしか伸びないらしい。なんか、ギネス記録で6メートルとか7メートルとか見た記憶があったりとか、平安の絵巻物で身長の倍ぐらいの頭髪を目にすることが多いので、爪とか齧歯類の歯みたいに、いつまでも伸びるような印象があった。ということは、誰も頭髪を切らない世の中だと、みんな70センチぐらいの長さにおちつくんやねぇ。人種によって長さが変わったりするんだろうか、犬種によるみたいに、、。ほな、ギネス世界記録は?と検索してみると、6.8メートル。画像をみると、ねっちねちのロープ状になっているので、ほぼエクステになってるのでは?と思ってしまうぐらい。まあ、ちゃんと調べてはいるだろうが、毛髪が伸び続けるというのもまた、なんかの異常状態なのかねぇ。健康にはなんら問題ないエラーっぽいけど(しらんけど)。
あとは、シマウマのシマシマ。小学生の頃に読んだ図鑑には書かれていなかったが、最近は感染症を媒介する吸血昆虫を避ける効果がある、という論文がいくつか出ていて、作業中シマシマ の服を着たらどうだろうか、、と思うようになった。スーパーに買い物なんかにいくと、女性のシマシマ服(いわゆるフレンチセーラー)率が異常に高いので、もしかしたら蚊やアブ除け効果でファッション的な人気以上に、生活の知恵なのでは?!と思えてしまうのだった。
そういえば、カイツブリ系の雛はシマシマだが、
あれもまた、保護色以上に吸血害虫防御的な効果が期待できるんだろうか?!
誰��調べてほしい(あはは)
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毛は、生きていくために欠かせない存在です。この世界にムダな毛なんてない!知れば知るほど毛は深い。ラッコ、ネコ、キウイ、ゾウリムシなどいろいろな生物の毛が登場します。さまざまな毛の役割、毛の進化の歴史などを紹介する、丸ごと一冊毛と向き合った事典。おま毛知識も増し増しに盛った「毛」のイメージをくつがえす、驚きと発見に満ちあふれた一冊です。
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生き物の家についてまとめた本です。毛と言うと羽毛とかそんなことをよく想像しますが昆虫の触覚みたいに味を感じたり猫のヒゲみたいにものに触れて感じたりいろいろ機能があるみたいです。植物の根毛も広い意味では毛ですね。知っているようで意外だったのが眉毛は人間にしかないということです。ためになるなぁ。