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発達障害について知見を得たいと思っているなら、第2巻はおすすめしない
2023/07/21 14:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:クルス - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1巻では専門医と言う第三者が介在することと、ストーリーが時系列だって描かれていることで、発達障害に関する描写が客観的でわかりやすかった。
対して第2巻は、作者と担当のコミカルな掛け合い及び作者のエピソードの紹介が中心だ。
作中には専門医はほぼ登場せず(専門医のコラムは載っている)、また作者の自己診断が多い。よって客観性が欠けているきらいがある。
話の流れも、端的に言えば発散していてまとまりがない。
この作品から何か発達障害についての情報を抽出しようと思ったら、読者自身でかなりの程度内容を再構成する作業が必要になるだろう。
よって、もし発達障害の知見を求めているなら、この本ではなく他の本を読んだ方がよい。
「発達障害と診断された漫画家のエッセイ漫画」としては、
他のガチエッセイ漫画家の作品に比べると描写にブレーキがかかってしまっており、情報が少なく解釈が難しい部分があった。
むしろ「エッセイ漫画の要素もあるギャグ漫画」と捉えるのがよいだろう。こういう見方で面白いか面白くないかと問われれば、面白かった。
ただ扱っているテーマや自分自身が主人公ということが影響してか、ギャグも作者の他作品やコラムに比べると抑制気味である。
この作品の価値は、読者が何を求めているかでかなり変わってくるだろう。
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カレー沢先生による発達障害についてのエッセイ漫画。
発達障害や精神病(鬱病など)、HSPなどいろいろなエッセイ漫画があるけれど。
これは当事者がどう感じてどういうところ(病院)へ行っているのかなど独特の筆致で描かれている。
旦那様とのやりとりを見ているとかなり彼も独特な感性だったりしているので夫婦は割れ鍋に綴じ蓋という言葉が脳裏を過ぎる。
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私自身は発達障害の診断とかは受けていないですが、描かれているやらかし事例や苦手事エピソードにちょくちょくあてはまる事や思い当たる事が。自虐気味だけどユーモラスな内容で、工夫して乗り切っていかなきゃと思わせてくれる。次巻も楽しみです。
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発達障害を抱えていることが判明したカレー沢薫さんが「まし」な生活を送るために試行錯誤を繰り返すエッセイコミック。
発達障害・発達障害グレーゾーンの度合いは人によって違うため、困り感は共通しているけれど、その原因は人それぞれ異なる。
作者の困り感の描写も「分かる分かる!」と「言っていることは分かるけれど、流石に自分はそこまではいかない!」を繰り返しながら読み進めた。自虐と開き直りが最早清々しい。
ある生活の工夫や考え方の転換を実践して、三歩進んでは三歩戻り、また別の方法を試してみて、とすんなりと進んでくれない。
そこにもどかしさを感じつつも、発達に凹凸をもつ人の実際の試行錯誤もすんなりといかず、一筋縄にいかないのだと思わされる。漫画だからうまくいくわけではないのだ。
まさに「生き様を生々しく記したコミックエッセイ」
本書では、発達障害系エッセイコミック界隈(?)で話題になりやすい「理解のある彼くん問題」に踏み込んでいる。
理解あるパートナーがいることで全ての問題が解決し、精神的に満たされるわけではない。
近い関係だからこそそこに問題が生じたり、理解のある彼におんぶに抱っこでは自立ができないという話は当事者だからこそ、レビューで非難を受けた作者だからこそ描けているところだと思う。
そこを描いてくれて、なるほどなと思った。
スケジュール管理が苦手としている作者にこそ、このシリーズを長く続けてほしいと願っています。
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「理解のある彼くん問題」!!
なるほど、そういうのあるな。
確かに「○○のくせに彼氏(旦那)がいるなんて!!」という、よくわからない批判をたまに見かける。
そういうのは差別じゃないかな。
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「わかるわかる」満載?
いや、あまりよくわからなかったけど。
ちょっと気になることを聞いたので読んでみました。