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恒川先生の連作短編集。なかなか面白かったけど、前半部分のが好きかな。最後壮大になりすぎて何がなんだかちょっと迷子になった。ギフテッドと箱庭の世界の話が面白かった。
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恒川光太郎の最新刊。
いつも独特な世界に引き込まれ読書を楽しめるんだけど、今回はなぜか全く興味を掻き立てられず、
一話目で失速。。
最近の作品の荒唐無稽さに、ちょっとついて行けなくなってるのかも。
お気に入りの作家の一人なので
かなり残念。
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どこかで異次元の世界に繋がっている場所があるのかもしれない。この世界のことを見ている誰かが存在するのかもしれない。
恒川さん特有の、独特の余韻の残る物語でした。
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恒さまの頭の中はどうなってるんだろ〜.*・゚
あ〜〜めっちゃ楽しい読書時間でした!!
次元の違う異世界のお話6編と、それをちょっぴり繋げるサイドストーリー的な5つの物語の断片。
全11話、別々のお話のようで、実は次元も時も超えた壮大な物語でした。
ファンタジーなので好き嫌い分かれそうですが、私はめっちゃ好きだったな〜!
大傑作だと思います♡
◇「箱の中の王国」☆4.5
偶然拾った箱の中には、箱庭世界が出来ていて
人々が生活していた。
◇ 「スズとギンタの銀時計」☆5
ある時、姉が持って帰ってきた銀時計は、未来へ
飛べる時間飛ばし装置がついたものだった。
◇ 「短時間接着剤」☆4.5
発明家の海田が作ったのは、鉄骨を繋ぎ合わせ
られるほどの比類のない接着力なのだが、その
効果は7時間だけという欠陥品だった。
◇ 「洞察者」☆5
人並外れた洞察力を持つギフテッドの少年の
切ない心を描く。
◇ 「ナチュラロイド」☆3
働くアンドロイドの世界。
◇ 「円環の夜叉」☆4
薬で不老不死となった者たちの終末世界の話。
個人的には、「スズとギンタの銀時計」と「洞察者」がめっちゃ面白かったです!
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いや面白かったです。ホントに。今年一番。
最近はちょっと暗いというか黒い感じの展開のお話が多かったので今回はどうかなと思って読み始めましたがあまりそんなことはなく面白かった。
それぞれの短編が「箱庭」な異世界とふんわりとリンクしたりしなかったり。そしてどの話も「この先どうなったんだろう?」と気になるところで終わります。どちらもその匙加減が素晴らしい。見事の一言です。
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タイプライターズを観て久々の恒川さん。すごく面白かった!相関図とか作りたくなりますね。箱庭を覗くというとなんとなくもっとホラーなイメージだったのですが(百鬼夜行抄のせいかな)冒険譚としてすごく面白かったです。
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2022.09.18
もう、本当にこの恒川ワールドとしか言えない世界をまた読めて幸せ。
今回の短編集は今まで読んだ中でもかなり上位に入る作品です。
「化物園」に続いてこんな短期間でまた新刊を読めて嬉しい。このひとつ前に読んだ小説が駄作だったからなおさら癒される…。
「箱の中の王国」
スタープレイヤー、ヘブンメイカーと繋がりそうで繋がらないよく似た箱庭の世界。
毎回思うけどどうやったらこんなお話を思いつくんだろう?読み終えてしまうのが寂しくてもっとこの世界の話を読んでいたかった。箱の元の持ち主に追われてたのに、仲良く一緒に観察しはじめちゃうのが恒川節だな〜。
「スズとギンタの銀時計」
時間をトリップできる仲の良い姉弟の話。銀時計を持つものだけに追手がやってきて…
追手が賑やかな祭囃子の輩なのに恐ろしいというのが恒川ワールド。
「短時間接着剤」
このお金持ちのお嬢様は一体?結局受け子の仕事はせず老人のお金も取らず高みの見物?
恒川作品にたまに現れるどうしようもないアウトロー(クズ)の話も好き。
この話だけかなり枝葉の話という感じ。
「洞察者」
のちにAIシグマを進化させる天才マツバラタイスケの切ない恋?物語。だんだんシグマが薄気味悪くなってくる。
「ナチュラロイド」
シグマが人類と対等に共存する世界の話。手塚治虫の漫画でこんなロボットと人間の話読んだことあるなーと思って調べたら「火の鳥 復活編」がほぼこれだった。モックモンはロビタとドラえもんをモチーフにしてるな絶対。
「円環の夜叉」
クインフレアがまんま「火の鳥」の人生。ラルスはルルフェルの生まれ変わりだったのかな。
章を重ねるごとにどんどんどんどん壮大になっていって、箱庭世界の話から火の鳥のような輪廻転生みたいな終わりになったのが意外。
シグマが「金色機械」の金色様みたいだなーと思った。ネタが少し被るのは作者がドラえもんとかスターウォーズとかそういう系の未来の機械みたいなのが好きだからなんだろうな。
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奇妙な世界の数々を描くファンタジー。描かれた世界はどれもが現実からは超越しているようで、しかしどこかしら現実と繋がっているような気がしなくもありません。ここではないどこか、異世界に憧れがないわけではないけれど。異世界だからといって、現実のように厄介なあれやこれやが存在しないというわけでは決してないのですよね。夢のようなアイテムだって、それが万能というわけでもなく。どこで生きたって、苦難が全くないということはありえないんだろうなあ。
お気に入りは「円環の夜叉」。不老不死、というのは昔から人類の夢のように言われていることだけれど。そんなわけないよねえ。想像もつかないような膨大な時間を生き続け、そして「世界の終わり」に立ち会ってしまうというのはぞっとすること以外のなにものでもありません。もちろん希望を見出せる人も中にはいるのでしょうが……。
「スズとギンタの銀時計」はスリリングで恐ろしい物語でした。追ってくるものの姿が恐ろしいような、ポップなような。しかしこの銀時計、残念ながらあまり使い道はなさそうですね。
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めちゃくちゃ面白かった。久しぶりに、1話読み終わっても次が読みたいと思う連作短編集だった。
作者のインタビューを読んだら、ドラえもんのような不思議アイテムをだすことを意識したとあって、なるほどな。確かにアイテムがあった。最後はうやむやになってたけど。
「箱のなかの王国」
まさに箱庭ゲー。盆栽ゲー。
ドラえもん のび太の創世日記を思い出した。持ち主が現れて持っていかれるところは心配してたけど、まるくおさまって良かった。最後の佐藤老人とのやりとりが良かったな。いますぐやらなくても良いという救い。これから始まる。
「物語の断片1 吸血鬼の旅立ち」
まさか吸血鬼のルルフェルの話が出るとは。ここからつながっていくのが面白い。
「スズとギンタの銀時計」
二人の姉弟が助け合うのが良いな。ショーンが危ないロリコンかと警戒してたけどそこから銀時計が手に貼って二人でいろいろ模索するのが面白かった。
そして最後の解決法が良いな。
二人が銀時計を使って時間を飛び越えてズルをしているのというのが罪悪感のように感じ、実際追いかえてくるというのが良い。
「物語の断片2 静物平原」
面白い。化石。そして動き出さなくても良いという決断。まあ、そう。動き出したらまた問題が起きる。永遠に先送り。良いんじゃないって思う。
「短時間接着剤」
面白かった。SFあるあるというか便利存在というか、とんでもない発明をする博士。結局悪戯というか、犯罪者を捕まえるのには役立ったけど、リスクが高すぎる。でも面白かった。
「物語の断片3 梅田才一郎の朝」
ここからシグマが誕生する。ルルフェルの存在や箱庭世界の存在が出てくるのが良かった。
「洞察者」
才能というアイテム。良い感じに物事が進むけど、かつて助けたと思った相手から復讐されて裏切られるのが面白かった。
「物語の断片4 ファンレター」
ルルフェルとあの世界が出てくることでつながりを見出せることに感動する。
物語を紡ぐ意味というのを感じた。
「ナチュラロイド」
『化物園』の「音楽の子供たち」のような雰囲気を最初覚えた。
いくら適性があったとしても、子どもに王という役職を与えて職業選択の自由を奪うのはなかなかなディストピアだなと思った。シグマがそそのかしたのが少しわからない。
シグマは死にたくないという本能と、これまでの人類史による王の側近としてのふるまいから、殺人をそそのかしたのだろうけど、長期的に見れば愚かだと分からなかったのだろうか。愚かな人類の真似事だからシグマもまたミスを犯したともとらえられる。罪の反射だな。
「円環の夜叉」
不死者のロック達と普通の人間のダーナー達。生まれ変わりという概念が使われることに驚いたし、それが良かった。そこが人間っぽい。火の鳥みたいで面白かった。
「物語の断片5 最果てから未知へ」
答えは出そろってるけど、箱庭から始まり、ルルフェルとクインフレアの話で終わるのが良いな。
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文字通り箱庭の世界から始まった物語世界は、やがて時間の枠や世界の概念そのものすら軽やかに飛び越えた、途方もないスケールにくるまれたものだったことが、読み終えると明らかになっていく。その荒業をそうと感じさせない、巧みな手腕の物語たちがどれも粒ぞろいで素晴らしかった。
民話のような、童話のような、社会の非情を突いているような。手触りはひとつひとつの短編で少しずつ違うのに、当たり前だけれど筆致はどれも静かで淡々と変わらず、不思議と違和感なく、この世界が数珠つなぎになっていることを理解できていく。とはいえ、こんな結末へと運ばれていくとは、思わなかった。
見知らぬ人々の、見知らぬ世界のひとつひとつの自分らしい人生は、何も残らなくてもきっといつかどこかに繋がっていく。その説得力を静かに湛えた、うつくしい物語たちでした。
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異世界ごちゃ混ぜRPGのようなストーリーと展開。
中弛みでなかなか読みにくい章もあったけれど、少しずつどこかで誰かが繋がり連鎖するあたりはとっても楽しかった。
人名、国名…センスなさ過ぎで逆に面白かった!←作者が狙ったのでしょうね!!
夜市が積み本なので、直ぐにでも読み始めたい衝動www
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箱庭のお話がいちばんワクワクした。循環しているようでどれが始まりでもないかもしれないが、やっぱり物語の始まりがいちばん心躍る。最後はいつもの恒川作品と同じく、全てひっくるめて美しかった、と切なくなる。
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「夜市」からは待った恒川さんの作る世界に魅力を感じ、追ってきましたが・・今回は無理だった。
どうしたんだろう、この方向へ行くのならついて行かないかも。
「箱庭・・」は面白く、このショートテリングでも十分だった。サイドストーリーと連関を持たせた短編での構成は高畑さんの世界が好きな人ならいいかも。世代、年齢の違いではない・・子供がみなトトロの世界を好きでもないように、大人でも上橋菜穂子さんの世界が好きな人もいる。
カタカナ表記の名前が飛び交うイメージで何らかの飛翔を図っているのかもしれないけれど、方向性の違う方へ飛んでいきたい私には好ましさがない。
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恒川光太郎なのに、表紙が楽しそうで、あれ?と思い読む。
箱庭の話、面白い。
連作短編集で、登場人物が繋がっている。
タイムトラベルのスイッチ遠持つ姉弟の話も面白かった。
超洞察の彼は、かわいそうだった。
ナチュラロイド社会に大賛成。
全ての人間はもっと余暇を持つべきだと思う。
ラストのクインフレアの話はドキドキした。
なるほど子孫だった。
これは完全にファンタジー。
とても壮大な物語。
ホラーではない白い恒川光太郎さん。
とても良い。
学校図書館◎
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一章からは想像もできないほど壮大な物語になっていく。
読み終えたとき、1冊の本を読んだだけとは思えない、長編冒険譚を読み終えたような達成感を感じた。