投稿元:
レビューを見る
この小説は季刊誌『怪と幽』に掲載された5つの短編(といくつかの幕間)からなる。著者の作品ではあるあるなのだが、特に本作はホラー要素がほぼないので怖い話が苦手でも問題ない。
本作は次元が異なるさまざまな世界を描いたSF作品。少しずつ人物やアイテムがリンクしており、繋がりのある壮大な物語になっている。
時空を飛び越える変なアイテムがない世界線に生まれてよかったなぁなどとトンチンカンな感慨に耽った。
投稿元:
レビューを見る
正に恒川ワールド炸裂って感じ。
近年の作品は今一だっかがこれは久しぶりに面白かった。
欲を言えば
・最初は凄く面白く物語に引き込まれたが段々少し風呂敷を広げ過ぎたのかまとまりが無くなってきた。
・いつものことだが、設定の説明と言うかゲームのルール説明の様な箇所が余りにも多すぎて気がそがれてしまう。
それとなく物語の中に忍ばせられないものか。
全体的には面白く読ませてもらった。
投稿元:
レビューを見る
ファンタジーの短編集のような感じで、それぞれが関連して一つの長編にまとまっていく形式。
この形式自体はよくあるパターンだが、雰囲気の良さ、読みやすさがとても気に入ったので星5!
恒川さんと言えばややダークなファンタジーやSFのイメージが強かったけど、この短編集ではそれにとらわれない様々なジャンルの話が読めたので斬新で面白かった。
投稿元:
レビューを見る
過去から未来へ。ひょんなことから箱の世界へ入った女子中学生の物語がこんな形で完結するとは思わなかった。記憶を消してまた読みたい。
投稿元:
レビューを見る
単純な輪廻の話ではない。不死の者たち(人じゃないものも含めて)が命あるものを導き、失い、また面影を見つけて哀愁の気持ちを持つという流れやその表現が心に残った。
投稿元:
レビューを見る
面白かったー!
色んな物語があって、ビミョーに繋がっててどれも内容が濃すぎてあんまり覚えない!笑
やけど「スズとギンタの銀時計」が一番面白く印象に残った!
特にガヤガヤした色んなものに追いかけられるのが忘れられない!
良かった!!!
投稿元:
レビューを見る
6つの世界が、時間を超えて結びつく、大掛かりなファンタジーでした。各6つの世界での出来事もそれぞれ濃くて読み応えがあり、短編として完全に独立させてもOKなくらいでした。そして、どこで結びついているのかわからなくなり読み返す必要がありました笑
とある現実社会、中学生が箱をひろい、人生に希望を見出せないガールフレンドがその箱に飛び込んでしまう。彼女は箱内での世界の英雄エカゲになって・・・。一旦そこで終わって、次にスズの話で、スズの子孫の才一郎がシグマの開発者。これもわかる。
そこからシグマはずっと登場し続けるけれど、スズはどうして箱庭のリングテルの話を書けたのでしょう?自分の読解力がないのか、スズの世界と箱庭の世界がどうしてもつながりませんでした。(もうつながってなくていい!)とはいえ、お見事!著者の想像力とは一体どうなっているのだろう?今、私が暮らすこの世界からは見えない、他の世界がもしかしてあるのかも?と思うとワクワクします。個人的には、ラルフが息子の生まれ変わりのエアウィンを鉱物化させて命を救った場面がとても救われました。ロックの残した石碑に刻まれた文字とか、鉱物化したままの亡骸、超洞察力などは、現在の世界遺産や化石、発達障害を思わせる要素で、むしろ私が知らないだけで、ホントにあるのでは?とロマンチックな気分にさせてくれました。大変楽しく読ませてもらいました。すこし複雑でした汗
それと、多くのレビューにあるように、恒川さんの日本語が淡々としていてかつ、上品。そして題名が地味www
題名の斬新さから、興味をそそる小説ってあると思うのですが、恒川さんの題名の付け方にはそれを感じず、なんていうのかな?話の中身に自信のある証拠なのではないでしょうか?これからも恒川さんの小説を読み続けようと思います。
投稿元:
レビューを見る
恒川作品全体に言えることかもしれませんが、昔誰もが想像した事のあるような、絶妙なポイントをついてくる。今回は箱庭、そこから広がる壮大な世界観に気付けばどっぷりハマっていました。
投稿元:
レビューを見る
23/9/27〜10/9
『箱のなかの王国』
安房直子さんの『ハンカチの上の花畑』みたい
おじいさんどうなったんだろう
『スズとギンタの銀時計』
スズ逞しいな
『短時間接着剤』
面白い使い道
『洞察者』
カレー屋さんの彼にポテチ誘うところが面白かった
『ナチュラロイド』
シグマにぞっとした
『円環の夜叉』
え?ミライの子孫?
『物語の断片』
吸血鬼とミライの旅いいね
静物荒野がよかった
ファンレターと最果てから未知へがつながってたのかぁ
不思議なお話の連続だけど、結局長い長い世界のお話だったのかな
表紙がかわいくて好き
吸血鬼が手を引かれているのがかわいい
投稿元:
レビューを見る
毎回感じることだけど、恒川さんは本当に凄い作家さん。毎回違う作品を生み出す。
「また同じか…」がない。
そして、新作を出す度に「これが最高傑作だ」と思う。最高傑作が毎回上書きされていくってなかなかない。
恒川作品は現実ではない世界の物語が主。アニメで言う異世界ものに近い。今回はマルチバース(多元世界)ファンタジー。
でも、アニメと違って非現実と現実のバランスが絶妙でファンタジー過ぎないのが良いところ。
今回の作品は異世界・多元世界に何千年もの時間軸が加わって、全てが繋がっているという設定で規模が大きい。
小説の入り口は現代の普通の世界なのに、どんどん話が大きくなっていく。
個人の話であるのに、個人の行動が大きな出来事に繋がって、壮大な世界に展開していく。
御涙頂戴的なところがなく、説教じみた教訓的なところもない。それでいて真に深い「人生とは」がある。
そこが恒川作品の良いところ。
いやはや、もう脱帽です。凄いです、としか言いようがない。
投稿元:
レビューを見る
とーっても不思議な話が詰まった作品。THE 恒川光太郎って感じ。ファンタジーだと思うんだけど、今の世界を風刺してるのが面白い。短編集だと思ってたけど、どこかでちょっとずつ繋がってる。
『箱のなかの王国』 はじめは現実逃避したい人が箱のなかの王国が見れるのかな?と思った。箱の中に旅立った絵影久美の勇気と度胸、私も見習いたい。今世界で起こっている戦争。この戦争を国境の外から傍観してる各国の人々、が頭に浮かんだ。王国での出来事は、今現実に起こっている事だと感じた。
『スズとギンタの銀時計』 姉のスズと弟のギンタの絆がいいな。タイムスリップ(未来にしか行けない)が出来る銀時計を使って、どんな困難も2人で乗り越えていく。この銀時計ほしいな、なんて思ったけど、読み進めてくとやっぱりいらないかも。なんか孤独が待ってる気がするから。
『短時間接着剤』 この話が一番好き。これは笑えた。7時間しか効果がない接着剤にみんな振り回されてる。この接着剤のおかげで問題も解決するし、接着剤すごい。
『洞察者』 記憶力がいいのはすごいと思うけど、それ以上の物事が分かり過ぎちゃうのは嫌かも。知らなくてもいい事もある。中松泰介の洞察力のせいで辛い思いをする事もあるけど、救われる事もある。中松泰介が救った人が元気に暮らしていると便りが来た時は、中松泰介も嬉しいと思ったはず。
『ナチュラロイド』 これは正に未来はこうなってしまうだろう、と思える話。ちょっと怖い。ロボット、AIが人間をコントロールする。人間とロボットが平和に共存してても、はみ出し者が出てくる。そのせいで世界が危うくなっちゃうんだろうなーと思った。
『円環の夜叉』 人類は滅亡と再生の繰り返しみたいだ。読んでたら、結局どこの世界と繋がってるのかが分からなくなった。最後で全部繋がってそういう事かと分かったけど、ちょっと難しかった。
投稿元:
レビューを見る
これでこの作者の作品を全て読んでしまった
本作も世界の広がりを感じる作品
繰り返し出てくるモチーフがある
複数の世界が繋がる
世界を旅する人々 我々にこっそり混じる
もう一度 人を信じるということ
ゲームのような明確な運命
滑稽な可愛い しかし 未知なるもの
どのモチーフも居心地が良い
投稿元:
レビューを見る
2023.12 最初はすごく面白くて興奮したけれど、話が進むにつれてアレアレ?最後はふ~んって感じでした。
投稿元:
レビューを見る
この作者の本は2冊目。
なんでもありの不思議な話し、ゆるく繋がる短編集。
続けて読むと食傷気味になるけど、たまに読むと新鮮で良いかも。
投稿元:
レビューを見る
どの話も面白い。
発想が奇想天外で、ワクワクする。
タイトルの箱庭の巡礼者たちに始まり、
箱に入り込んだ人達の冒険物語にゾクゾクする。
銀時計の話しや接着剤の話も、ちょっと怖い未来の話しも面白い。
毎度ながら恒川さんの発想にとても感心させられる。