紙の本
とてもかわいくて良かった!
2022/11/28 13:01
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
虚弱でかつて国を救った英雄に憧れ続けた皇女が、国を襲う流行病を止めるために冥府の王に嫁ぐことに。
死んで冥府に着いたと思えばなぜか亡者ではなく生ける屍、屍人となっていて、代替わりしたが先代を慕うばかりに仕事放棄している冥府の王の嫁となって彼の尻を叩きながら元気に冥府を走り回る少女の物語。
読み友さんの感想で興味を持ったんだけど、期待以上に面白かった!
ヒーローは終盤ギリギリまでだいぶ情けないけど、ヒロインは真っ直ぐで格好良くて可愛い。
最後の先代の種明かしも良かった。
綺麗に終わっているけど、続きが読みたいくらい。
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一国のお姫様が祖国を救うために冥府へ自ら赴き、そこで起きる騒動を解決していくストーリーです。
宵華は暴力系女子と紹介されていますが、一昔前のように何かにつけて手が出るタイプではなくTPOを弁えた振る舞いをします。暴力ヒロインが苦手な人でも拒否反応はまだ薄くて済むのではないでしょうか。
宵華以外の登場人物は男が多いのでどちらかというと女性向けの本でしょうか。キャラの会話も部下が上司に悪態をつきまくる等コメディっぽいものが中心なのでなおさら女性向けっぽい印象を受けます。
ストーリーはスカッとする内容のものが中心で小気味いいものでした。最後のあたりが駆け足になって少し雑な流れになっているのが惜しい。
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前任者へ地位を返上するために敢えて怠惰でいる真君も、盲目的に英雄と正義を信じる宵華も、危なっかしいし自身で自分の首を絞めている感じがした。
作中に一度割れても美しく蘇らせる技法の話が出てくるが、二人とも方向性は違えど、割れる前の凝り固まり過ぎているガチガチの堅物というか、遊びやらゆとりやらがないというか。
コメディタッチで書かれてはいるが、読んでいて二人の生き方には息が詰まった。
真君の場合は一度割れてはいたけれども、より偏屈な方に固まってしまったからなあ。
地獄の責め苦が生ぬるいから反旗を翻した地獄行きの人たちの方が分かりやすかったし、余程読んでいて楽だった。
Mかなとは思ったけれど。
主役二人も、その上にいる神もなかなか癖のある人たち。
個人的推しだった某キャラに至っては、隠された正体があって驚かされた。
どの人たちも多かれ少なかれ「縛られて」生きている、そんな感じがした。
死後の世界の話だけれども。