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アイザックさんが語る昔話。だけどそんなに昔じゃない。ベルリンの壁が崩れたあの頃、歴史の教科書の内容が食い違っていくことになんともいえない感慨を味わったりしたものだ。歴史の遺物なんかじゃない、崩れるその瞬間まで苦しめられていたひとたちがいるんだってこと、平和ボケした日本でそれをのほほんとテレビで観ていた自分と同じくらいのこどもたちがそこにも確かに存在したこと、いまさらだけど思い知らされる。
枯渇する「神の骸」。温暖化だ原油価格の高騰だ環境破壊だなんだと、現実社会と同じような問題抱えて。第2第3のアドルフが存在しなくていいような世界をつくっていかなくちゃいけないんだって、気づいた時には遅いんだって…もう遅いのかもしれないけど、あまりにも世界情勢を知らなすぎる自分に愕然とさせられた本。もうちょっと真面目に新聞も読もう、って気分にさせるコバルト文庫もめずらしい?
20080617〜20080630
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本編はまだ途中までしか(シヴァまで)読んでいないので、先にゲスタァンを……(つってもまだ2巻読みかけなんですが(汗
コバルト本誌を買っていた頃、「地図にない国」を読んで、そっから買い集めはじめました。
もともとザックが好きだったんですが、いやあこのザックはマジでかわいいですよ!!
あと本編よりもケヴァンがツンツンしてない(笑
ケヴァンに世話を焼かれているザックにによによします(笑
ザック一人称っていうだけでも相当萌えられます(爆
いや、ストーリーもおもしろいですよ!!
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東ドイツで生活をしているアドルフとアイザックの兄弟は、自由な世界を求め、壁を越え、西ドイツに向かおうとした。
ところが、その道中、湖に飲み込まれてしまう。
気がつくと、彼らは<地図にない国(アースガルズ)>にいた。
アースガルズは、一度入ったら出ることができない国であり、「神の骸」をエネルギー源として、生活をしていた。ところが、神の骸が残り少なくなり、アースガルズは滅亡の危機に瀕していた。
自由を求めて旅立ったはずが、わけのわからない国に閉じ込められてしまった兄弟は絶望するが、やがて特別な力を顕したアドルフは王宮へと連れ去られてしまう。
そしてアイザックは、アースガルズにおいて唯一、外と行き来が可能である「超騎士」を目指す。
やがて、アドルフはクーデターにより王へと選ばれ、アイザックは超騎士に任命される。
超騎士に任命されたアイザックは、相棒のケヴァンと伴に古代文明のオーパーツを求めて旅立つが!?
という話でした。
シュバルツ・ヘルツシリーズ本編は、奏が主人公なんですが、こちらはアイザックの過去? のお話。
どうしてアイザックが超騎士に選ばれたのか、選ばれるまで何をしていたのか等その辺りが描かれています。
実はこれ、本編が発売される前に雑誌に載ってた、のかな?
知ってるのと、知らないのとではまた違う楽しみがあったような気がするので、こちらから先に読んでも問題ないかもしれません。
本編では、かなり奏視点に立ってしまうので、アイザックの優柔不断さにイライラしたりもしましたが、この話でアイザックが主人公になってもやっぱり優柔不断……というか、ピュアなんですよね。やさしすぎる。
だからこそ、ああいうことになってしまうんだと思うんですが……。
それにしても、アドルフとアイザックの兄弟の過去がつらすぎて、胸が痛かったです。
結局、世の中って「みんながいいように」はできないんだということを感じさせられました。
ちなみに1つ目のお話はそんな感じで、ちょっと重めのお話ですが、2つ目からは、アイザックとケヴァンの冒険の旅、という雰囲気になるので、かなり話のテンポとしては軽くなっているように感じました。書いてる内容自体はそんなに軽くはないんですが……