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本書はアニメのノベライズに非ず、『ゴジラS.P』という作品総体の、小説によって描ける部分、と言った方がいい感じがします。アニメと参照しあうことを促す一文もあり。
まあ例えば小説『不思議の海のナディア』も『マザー2』も、小説だけ読んで当該のゲーム、アニメの内容を追うことができますが、本作はむしろアニメで描かれなかったところ、がメインになります。それは「私たちが少し賢くなって」「色んなことが分からなくなるまでのお話」の、モノローグをおったものと言えましょう。
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ジェットジャガーが銀色って、アニメは「また別の話」だということなのか…
それはさておき、KGよりRGについて言及して欲しかったナリ。(工場にはブランチがいなかった、のかな?)
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ユンとメイのパートをほぼばっさりと思い切りよく省いて、過去であり今であり未来である(?)そしてシンギュラポイントの具現化である(?)ゴジラとは何ぞやってところをかなりがっつりと描いている。たぶん『Self-Reference Engine』とかなりリンクしてる(巨大知性体ユグドラシルとか特に)。
なので、アニメの謎解きというつもりで読むと、むしろ謎が増える感じだし、わからないものはあいかわらずわからないんだけど、円城塔の宇宙にどっぷり浸る感じがなんかたのしい。
それと、ユンやメイが省かれているわりにおやっさんは生き生きと描かれていておもしろかった(笑)
読むともう一度アニメ見たくなるよね……。
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2022-08-18
アニメとは異なる視点、それも多重視点で語られる、もうひとつのゴジラS.P。本当の意味での異世界の侵略、生態系の乗っ取りあたりの筆致がノリノリ。
アニメと本作、お互いを補完し合いつつ、それぞれが傑作。さすがです。
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面白かったー!円城塔さんの作品で一番読みやすかったです。
この本単体だとストーリーが理解しづらいので評価が難しいんですが、ゴジラ、アーキタイプ、シヴァなど、アニメで早口で説明されて分かりづらかった要素がとても理解しやすくなってるので、アニメを見て少しでも面白いと感じた人は、この小説版も見ると相当満足してできるかと思います。
特に面白かったのが、ゴジラの光線についての補足。なんで輪が展開した後に熱戦を放つんだと疑問に思っていたんですが、特異点という設定を利用した上でのCTCレーザー仮説という説明がとてもうまく、鳥肌立ちました。
そして、やはり出てくるオキシジェン・デストロイヤー。やっぱりこれがないとですよね。妄想が膨らみます。
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アニメの小説版。というか副読本の意味合いが強いので、アニメ見てないとキャラクターに感情移入しづらいかも。逆にアニメが好きだった方は理解が深まると思います。あと円城塔の小説にしては読みやすいぞ!
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たまげた。凝すぎだよってくらい凝ってる。アニメのノベライズではなく補完的な話で、それぞれまた別のお話として独立をしている。
少々読みづらさを感じる部分や違和感を感じる部分もあるのだが、それの理由についても納得感がある。全ては計算づくといった趣で、アニメ含めた作中の不思議な出来事も引っかかりも、結構な種明かしがされる。種明かしがされるから、全てが解明されるわけではなく、むしろ謎は増えるといった向きはある。
再度アニメとこの本を頭から再度楽しみたくなってしまうのであった。
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アニメのストーリーをバババンとぶった切り、新たな切り口を見せたという印象。
アニメ見てないとストーリーはわかりにくいけど、ここで見せたいのはそういうのではないんだとも思う。そしてアニメをもう一度見返したくなる。
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アニメ「ゴジラS.P」小説版、とあるが、アニメ13話のノベライズということではなく、アニメのストーリー・世界を別の視点、中でも主にアーキタイプサイドから切り取った小説。
世界観は共通だが、アニメの活劇的な動きのある印象に対して、こちらは(ゴジラなどの怪獣含む)関係者の群像劇という形。
円城 塔が書いているSFなだけに、図説も入っていて楽しめる。が、JJの扱いなど大胆な省略もあり、世界観は難解で噛み応えある作品。
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アニメ版「あらゆる願いを叶える魔法のランプにその消滅を願う」「そんなのランプ自身に考えてもらいます」「こっちは妙に現実的だな」このくだりがいまいち消化できていなかったのだけど、こちらでペロ2.4の言い分を読んだらしっくりきた。(ペロ2.4とはるかなる末裔であるJJPPもあのときまた特異点であったのだとすれば、)ユンの言ってることはジェットジャガーを破壊することなのでそんなことユンにはできっこない。メイはペロ2に任せ、ペロ2は良心回路(!)を働かせた。ということだと理解した。最後、ゴジラはある意味自分で自分を破壊したのかもしれない。そしてこれがいわゆるヒーローの自己犠牲問題とどう違うのか考えるのも興味深そうだな。