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仕入部に配属された銀栄紙商事の新入社員・神井航樹。仲間たちと品薄な用紙の確保に奔走しつつ、航樹はある夢をとりもどそうとしていた。〈解説〉狩野大樹
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1986年秋の就職活動の場面から始まる、昭和末期のお仕事小説。読んでいて色々力が入りました。
男女雇用機会均等法が出来たのが1985年。主人公が不本意ながらも滑り込んだ会社でも男女同数の新入社員が入る。希望に満ち溢れていたであろう主人公と同じ課に配属になった女性社員が一度も使ったことがない自分の名刺を虚ろに眺める姿に胸が塞がれる。
スマホどころか携帯電話もインターネットもない時代。世の中随分変わったけど、人は変わらず悩み、苦しみ、羽ばたいていた。
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主人公が仕事への意欲が高過ぎて、仕事に意欲のない私からしたら、共感できない考えばかりだった。ただ主人公は紙の専門商社という事で、自分とやってる仕事が近いというのはよかった
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1986年、大学を卒業して、紙の業界の仕入部に就職した航樹。それは、希望した業界と違ったけど、現実と夢の間で奮闘することに。
バブル景気の頃の上向きな時代。自分のデスクでタバコを吸うことが許されたり、携帯電話がない時代。上司も今なら、コンプラに引っかかりそうな、理不尽な要求があったりと、今の環境からは想像もできないものがあったり。でも、登場人物で、この人は憎たらしいなと思う人がいても悪い人はいないんですよね。
新入社員どうしの絆、面倒だなと思う時もありますが、言いたいことを言える唯一対等な関係。今思うと、自分も最初の会社でもう少し頑張れたらと思う。
航樹の想い人の梨木さんは、良く分からない存在だと感じたのは、女心が分かっていないからだろうか。
今は出版社の経営も厳しく、電子書籍、ペーパーレス化など、紙にとっては厳しい時代ですが、暖か味でいったら、紙が一番だと思います。
コロナ禍の今、slackやメールなど、コミュニケーションの手段も変わりましたが、この時代の仕事への熱意を羨ましく感じました。
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初めてこの作者の作品を読んだが、とても面白く、厚めの本ですが、後半は一気に読めました。
入社から日が浅い会社員向けだと思いますが、ベテランが読んでも全然OKでした。
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好きな作家さんの一冊。
プロローグとエピローグに挟まれるカタチ。
本編は大きな展開もなく進んでいき、終わる。まあ、現実はそんなもんだがお話なのでもうちょい見せ場があれば楽しかったと思う。
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著者の経験に基づいた作品なんだろう。
似たような経験があって、1990年代にタイムスリップして、そこに自分もいるような感覚でハマってしまった。
紙業界では無かったけど、そうそうこんなこともあったなって懐かしい感じで、最後まで一気に読んでしまった。
ダメ上司の典型みたいなヘイゾウは最後まであかん奴だったけど、こんな人にもどっかにいた気もする。
続きが読みたい…
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待機時間のお供として一気に読了。
中間部は主人公の仕事に対する熱量につられてどんどん読み進んだけれど、梨木さんや星野さんとの関係性は、結局何がしたいんだろうと思い途中からペースダウン。
読み終わってから、ふとカバーの著者紹介を読むと、なんだか腑に落ちたような気もする。
現実はあくまで一方的に進み、すべてが説明できるようなものじゃないんだろう。
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紙はダメだ!と言われる事が多い時代ですが、やっぱり紙だよなーっていう気持ちが強くなりました。
昭和の時代で、今では想像もつかないような描写もたくさんありましたが、現代とは違う、昔の良さがたくさん溢れていたと思いました。
主人公が置かれた場所で精一杯頑張りながらも、自分の夢を諦めない姿に夢中になって読んでしまいました。
私は、最後にスッキリしたい派なので、ぼんやり終わってしまったのは残念でした、、、
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いやぁ大作でした。読み応えあるのはいい事、3日でした、でも改めてプロフィール読むと 自伝だな〜と、出版社ではなく紙の商社と聞きなれない場所で、なるほど実際に勤めてたということですね、実際出て来る専門用語は覚えられませんがA 4 B4と身近にある言葉が出てるんだと、※が次の展開するので慣れたかなあと でも3年なんだね、入社して3か月で上水流さんやめてしまうとは 引き継ぎも何も6億円の仕事をするんだから。由里さんとも最後まで平行線、梨木さんはみに染みるな自分にもあったよ、いつ息子の話になると思いきや。
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久々の長編。でもすぐにストーリーに取り込まれあっという間に読了。
面白かった!
夢に現実の仕事に右往左往しながら奮闘する航樹が自分の人生と向き合おうとする姿に魅了されてしまった。
読書は断然紙派。
ページを巡って先に進む…読み終えまた意味なくパラパラと巡る…そんな作業が好きで積読本や読了本に部屋の空間を占拠されながらもやっぱり紙派!
でも紙派のもう一つの理由は紙なんです。
紙の勉強はしたことがないので詳しい事はわからないけれどパラパラと巡った時の紙の匂いが好きです。
金銭的にも手に取るのはいつも文庫。
出版社によって紙の厚みや色、匂い…なんなら文庫のサイズも違ったりする。
その紙によって印刷される文字の大きさやフォント、濃さ…全てがその紙や文字を最大限活かして本の内容の良さを引き出す為に無数の種類から選び抜かれこの組み合わせになっている。
紙にも文字にもちゃんと意味がある…そんな事を感じながらいつも本を読んでいる。
そんな事を感じたいから本は紙派!
だから紙派の自分には「本は紙でできている」という言葉がしっくりくるし、なんだか嬉しくなる。
航樹の人生を追いながら紙業界の仕事を知れたのも楽しかった!
そしてやはり本は紙!と再確認できた事、本に今迄以上に愛着が湧いた事、図書館で借りる事も多いけれどやはり出来るなら自身で購入したい…改めて本の魅力に取り憑かれた一冊だった。
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23.03.03~03.08
「本は紙でできている」当たり前のこと過ぎて、考えてもみなかった。
最近は、デジタルも多くなってきたけど、私は、やはり紙の本が好きだ。
あの、ページをめくる瞬間、紙の感触、におい。
本っていいよね、と改めて教えてくれた本。
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途中で積読状態になりながらも、ようやく読了!
読み応えありました〜
就活では志望する出版社に入れなかったが、本は紙でできているということを胸に、紙の代理店で奮闘する昭和の新卒(〜3年目)男子のお話がメイン。
本が好きな主人公、銀座という土地、メーカーや種類によって違う紙の細かな特徴、同僚や上司、取引先との付き合い、男友達の近況、忘れられない初恋の相手…
色々な要素が詰め込まれていて、読んでいる途中は追うのが大変でしたが、最後は納得いく形で綺麗にまとまっていて、爽やかな読了感でした!
最後の方で、書店員さんからもらった名刺がスターエイジだったシーンがお気に入りです。
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02月-15。3.0点。
バブル期、出版業界に入れず紙の商社に入社した主人公の物語。
読みやすい。単なる成長物語ではなく、苦悩しながら進んでいく同僚や友人たちとのお話し。
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満足度の高いお仕事小説。
紙卸の会社が舞台なので専門用語も登場するが
それを理解していくことも主人公とともに
自分も成長していってる感じがする。
新入社員や本好きにおすすめしたいお仕事小説。