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那由多の話が一番好きです。カッターでペ○スを切るシーン、痴漢行為にあったことのある女子なら拍手喝采なのではないでしょうか。日本の小説の場合、こういうパターンだと、悩んで自殺しちゃったりするのに、過去の痛みを跳ね返そうとする那由多はすごくよかったです。
自分に一番近いのが翠だなと思ったので、逆に一番理解できない淑子の話が怖かった。彼女はどうなったのでしょうか。京葉線では九十九里へは行けないけど。
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私は何をしているんだろう。どうしたら「私」でいられるんだろう?
カトリック系所持高校に通う三人の少女、那由多、淑子、翠。
性格の異なる三人の“私”は家族、学校、男たちの中にあって、それぞれが遠いはるかを静かに深く見つめている。
自分を生き抜いていくために「私」が求めていたことは…。
しをんさん、大好きです。
“自分の居場所”を必死につかもうとする三人。手段やゴールは異なるけれど、望む物は同じ三人。
その三人の書き分けが見事だったと思います。
三つの話が微妙にリンクしているのもいいです。
私は淑子の話が一番好きです。
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カトリック系女子高校に通う、三人の少女の物語。同じ制服に包まれながらも、心は全く異なって・・・。淑子の想いが、とても切なかったです。
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この年頃の歪みがよく出ていると思う。
程度の差はあれ、この3人と同じようなことを考えている少女は多いはず。
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昔こんなこと悩んだわということが書いてあったり、こんなことを考える人もいたのかも、、と驚いたり。
#bookoff
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三浦しをんの"理想の学校"妄想の集大成?!
という印象が強烈で、それ以外の大事なことを上手に読めなかった気がする。
もう一回読む必要ありですね。
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描写が鋭くてはっとする場面が何度もある。
しびれるような冷たさ、不快な熱、湿度。
これも「乙女なげやり」や「まほろ駅前多田便利軒」を書いた人なんだと思うとびっくり。
こういう話って男の人が読むと楽しいのかどうか結構気になります。
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那由多が好き。塾のテキストをその日の分だけちぎって持ってくるような子がいたら、絶対友達になりたい。そのくらいぶっ飛んでいるのに地に足を付けようとして生きているからいい。
そして外見も頭の出来も違うけれど、私は非常に翠に似ていると思った。ここまで合致した登場人物というのも珍しい。
淑子含め、かきわけがうまい。それと、三人それぞれの決着をつける時、その高揚感がいい。
一番淑子というキャラクターに共感できる人が多いのではないかな、と思った。
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すっかりハマった三浦しをんさん。
カトリック系お嬢様学校に通う3人の短編連作集。
女子校は絶対に無理だなと再認識。
幼稚舎から高校まで一貫だと15年間女子校らしいですよ。
考えられない。
単純な私には難しい作品でした。
理解出来ないところが何箇所かありました。
女の子は複雑な生き物です。
だから結構苦手な小説かな…。
でも三浦さんの喩え方や表現がすごく好きでした。
巧い!
女子校出身の方は是非。
学校っていうのは不思議なところだねえ。僕はこんなに年をとってしまったのに、生徒たちはいつまでも若いままだ。いつだって十代のまま、笑ったり泣いたりしている。はら今年も、あと数日したらまた新しい生徒たちが入ってくる。そして時が来たら去っていく。永遠にその繰り返しだ。
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自分の高校時代を思い出しながら読んだ。
通っていた高校と雰囲気が似てる。
幼稚園からの子との微妙な溝とか
金銭感覚ぶっとんでる子がたまにいたりとか。
(仏教系でリベラルな校風だったけど)
わりと本が友だちみたいな時の多い3年間だったから
読んでいてヒリヒリした。
(09.09.28)
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図書館(09.09.19)
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これは、また好きな感じだ。
自分も女子高だったため、なぜか女子高ものって結構好きなのよね。
ついつい自分の経験と重ねてみてしまう。
しかもカトリック系女子高なんて、まさにそのままでした。
もちろん私の学生生活は、こんなドラマチックではなかったけれどもね(笑)
でも、それと同時になんともリアルな感じもするのだ。
あの時期の独特な雰囲気というか、感性というか。
そう、きっと誰だって何かしらの「秘め事」があるような気がする。
あの頃教室で笑いあっていたころだって、
あたりまえだけれども、それぞれに考えていたことはあっただろうし、
そんな奥深いことを誰もが知っているわけではない。
那由多、淑子、翠。
3人のまったく異なる少女たち。
私はこの3人の中の誰にも特別に共感できることはできなかった。
けれども3人のそれぞれが抱える何気ない心情に時折シンクロしたり…。
きっと女性ならば、心の中にどこかに、この3人を抱えているのかもしれない。
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インスピレーションで買ったんだけど
結構よかった。
危うい緊張感の中にいる女の子像が
よかった。
なつかしいなぁ。
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女子校を舞台に3人の少女のを取り巻く男性・家族・学校が各々の視点から描かれる青春小説。
ぎゅっと『少女』が詰まった一冊。登場する3人の主人公、淑子・翠・那由多は家庭環境も性格も異なる少女。
男性に対する残酷なまでの暴力、同性に対する歪んだ精神攻撃、妄信的な純愛、兄に対する過度の空想壁、本を愛すること、世界に対する疑問と不和、恋愛にも似た唯一の友情。どれもバラバラな行動・思想だけど全てが少女的で狂気的。大人の感覚では出せない過剰さと偏執さがそう感じさせるのかもしれません。
それぞれ3人の少女の視点から、同時進行でなく時系列で語られる三話構成。序盤から翠と茄由多がずばぬけて、濃厚作りだったのに対し淑子は一見すると「普通の女子」で印象が薄かったのですがメインの話になると、彼女の秘め事と盲目的な思いの凄まじさに引き込まれました。
終盤にかけてはある意味、一番「少女」的?決して清楚さや未熟さだけが少女に見合う形容詞ではないですね。
舞台となるのはキリスト教の私立女子校(6年制)。これも、主人公たちの様な子が育ち易い環境なのかな?と思いながら、実は私もカトリック系の私立女子校育ち。とても少女からかけ離れたオジサン思想の持ち主が出来上がったけど…
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三浦しをん作品で一番好きな作品。
那由多と翠の友情は憧れるほど素敵で、思い合うってこういうことだと思った。互いが互いを必要としている関係。
寂しくて苦しくて、はっきりしない独占欲が存在していて、少女の心理をよく掴んでいた。
特に翠の心理にはよく共感した。
私のなかでとても好きな作品。
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なんというか、節々で考えさせられる作品だった。例えば、
「友情には理由が必要ないのに、恋愛には理由が必要だってどうして思うの」
という一文がある。
ここで、3人の登場人物が出てくるが、意見は二つに分かれる。そこでふと立ち止まる‥どうしてだろう、と。
若干、性的描写が多い印象があって、それがなんとなく煩わしく思ったけど(そう思う自分に対して、なんでだろう?とも思う)、全体としてはそうやって考える題材をふっと与えてくれるような素敵な作品だった。
主な登場人物3人、それぞれの視点から順に流れてく物語。特に1章目はじっくり読むといいと思います。