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組織の命運は人材によって左右される
最後のワーテルローの戦いの描写では、そういったところが伝わってきて、会社の運営とかにも通用するなと一人で納得してました
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とても素晴らしい読書体験をさせていただきました。作者の方にはとても感謝しております、ありがとうございました。
私事で恐縮ですが、今まで10年くらい19世紀プロイセン・ドイツ史のオタクをやっており、その原点がこの小説の参考資料にも挙げられておりますドイツ参謀本部やクラウゼヴィッツ関連の伝記でありました。以来「こんなに面白い人たちなのに、小説の一冊も無いのかよ」と燻っておりましたが、この作品と出逢ったことでその気持ちも晴れた感じがします。
内容も、参考資料を熟読した上で上手く調理された丁寧なものとなっていると考えます。時折、ここはこの本のどこのオマージュだなと思い出される部分があり、その元になった部分を読んだ時の気持ちや思い出なども想起されて楽しかったです。
クラウゼヴィッツ夫婦の遣り取りもとても可愛らしく、その他の登場人物たちも含めて皆生き生きしていました。タイトルも『二人のクラウゼヴィッツ』ということで、戦争論が夫婦の共同作業によって生まれたことを良く表している感じがして、嬉しかったです。
繰り返しになりますが、この作品をこの世に送り出してくださった作者の方には感謝してもしきれません。この作品で19世紀プロイセン・ドイツ史オタクの寿命が千年伸びました。本当にありがとうございました。
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面白かったです。
『孫子』と並び、戦争に関する教科書の古典と言えるクラウゼヴィッツの『戦争論』。
クラウゼヴィッツのこともですが、この『戦争論』が世に出るまでの経緯を全く知りませんでした。
最初はライトノベルの様な筆致に少し馴染めなかったのですが、読み進めると内容は結構骨太で、知的好奇心が刺激されます。
また、他の本でずっと気になっていた“ナポレオンはなぜあんなに強かったのか?”という謎が解けたのも、大きな収穫です。
フランス兵のモチベーション、配下の元帥達の個の能力、重火器の使い方、そしてナポレオン自身の用兵の才能など、原因は複数ありますが、一つ一つの戦いから、それらが立ち昇ってくる様が見事でした。