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第68回江戸川乱歩賞受賞作。
作者は弱冠23歳の最年少受賞だそうです。
小惑星「テロス」の地球への衝突予測地点が日本の九州と予測されているという設定で、九州、福岡市に住む23歳の小春はそれでも自動車学校に通っています。
小春は周りの3人の友人や父が天体異変の恐怖から自殺している中6つ年下の弟成吾と二人暮らしです。母は消えて4カ月になります。
他の人々も次々と自殺しています。
そんな時自動車学校の教官で、元警察官のイサガワ先生との教習中に殺人事件に遭遇します。
殺されていたのは弁護士の日隈美枝子、そして同じ福岡で高梨祐一17歳と立浪純也17歳の殺人事件が起きていたことを知り、全員全身に刺し傷があったことから快楽殺人犯による連続殺人を疑います。
そして、高梨、立浪はハル(小春)の弟の成吾の元同級生だったことがわかり、二人と日隈のメールの相手から、成吾がなんらかの関係があるのではと疑いを持ち始めます
ハルとイサガワ先生、刑務所から脱走してきた暁人と弟の光、中学生の七菜子が加わり終末を迎えようとする福岡で、快楽殺人の犯人を追いかけます。
最後の戦いは血みどろのドロドロ、ハルが最後にイサガワ先生に「どんなに腐っても人間だからです」と犯人をかばう場面は、ハルちゃん、優しすぎるよと思いました。
地球の終末がくるからといって自殺者が大勢いる中、ハルたちのとった行動は凄いし、犯人は大バカのコンコンチキとしか思えませんでした。
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SF、ミステリーの摩訶不思議な物語と解釈しました。小惑星衝突による人類滅亡の危機、警察機能が果たせない先で行う殺人事件の一般市民の捜査なんといまだかつてない発想の面白さ。地球滅亡の時に自動車教習をするのか、この意外性にびっくり、だんだんとわかってくる殺人事件のつながりや謎解きに仰天間違い無しです。
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車のトランクに隠された他殺体。
ミステリーにはありがち?な場面だけど、
このお話の舞台は、半年後に小惑星の衝突で地球が壊滅的被害を受けると判明し、都市機能が麻痺しつつある世界。
隠さずとも、死体ならその辺に転がっている。
そんな中で起きる隠蔽された連続殺人。
全員あやしく、何かを隠している…?
斬新なおもしろさでした!
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#NetGalleyJP 2ヶ月後に、九州に衝突する小惑星によって、日本のほとんど人間が死に至る。
という設定からの
殺人事件。
しかも調べているうちに連続殺人事件だとわかる。
p58くらいで、やっとイサガワ先生が女性だと認識。元警察官で、現在、自動車学校の教官。
頼れそう。
日本の人口の3分の2が国外に流出し、
地方は、ゴーストタウン化。
主人公のハルは、23歳。
両親も友達も死んでしまって、家族は引きこもりの弟だけ。
なのに自動車学校の教習を受けに通う日々。
そして事件が。
最初から引き込まれて最後までどうなってしまうのか一気読みだった。
事件を推理しながらの旅。
すごい。
江戸川乱歩賞を受賞した作品。
納得。
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綾辻さんの太鼓判とのことで手に取りました。読みやすくてあっという間に読了。人類の終末を迎えた時期に起こる殺人。絶望的な世界から始まり、そんな事が起きてしまっても仕方ない世界なのかと感じさせてしまう空気に飲まれた。
著者は23歳との事で、今後の作品も楽しです。
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隕石おちるから
地球おわります設定は
時々みかけるので
珍しくもなんともないけど
そんな時に殺人事件がおこるのも
そりゃそうだわななんだけど
それを捜査するってのは
他にもあるのかもしれないが
己ははじめて出会った
読まなきゃいけない羽目になったので
仕方なく読んだけど
そんな目にあってなかったら
読んでないだろう本
読んでる時も
読み終わった直後も
好みではないし
地理が全くわからんなぁって
スーン…としてたけど
感想を何度もアウトプットしなきゃいけなくて
何回もやってるうちに
内容しっかり刷り込まれたので
今後、忘れることはないと思われる
そして
なかなかよかった気もしてくる
なので星はフツーの3つ
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小惑星テロスが地球に衝突し(しかも日本に・・・)世界が崩壊する最期に、
自動車教習に通うハルとその教官のイサガワ。
え、どんな設定?!と思いつつも読み進めていくと教習車のトランクに他殺死体が。
そこからハルとイサガワは地球最後を目前に犯人捜しを始める。
テンポよく物語が進み、先が気になる…気になる…気になる!!!
ほぼ一気読みの作品でした。
イサガワ教官のキャラが強烈で、ひと際目立っていました。(いい意味でもあり…)
もし地球が終わる、世界が崩壊するとなった時、自分はどんな行動を取るのか・・・
その時に自分のまだ知らない感情や欲望が露呈されるのだろうか…
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「数ヶ月後、小惑星の衝突で地球は滅亡します」
とか言われても、一般庶民は
会いたい人に会い、食べたいものを食べ
やりたかったことをやり
淡々と日常生活を送ろうとするんじゃないかなー?
この自殺者があふれ
家族を捨てた人々たちの荒廃した世界にした意味と
連続殺人事件とのつながりがよくわからなかった。
犯人の動機も?
ただの殺人鬼だったということ?
主人公の最後の目的にも
何か大事な意味があるのかと思ったけど
とくに大きな驚きもなかった…
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特殊設定だけど、しっかりホームズ役とワトソン役が出てくるちゃんと探偵モノ。
暁人は中国に無事行けたのだろうか。
切なくてラストシーンでは「ヘッドライトテールライト」が頭でかかってました。
イサガワ先生→長澤まさみさん
ハルちゃん→上白石萌歌さん
で是非映像化を!!
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なんでこの状況で殺人!?
そして犯人を捕まえようとする??
世界がもう少しで滅亡することが確定していて自殺する人が後を絶たない世の中だと言うのに…
という疑問を感じつつ、元警察官の自動車学校教官とペアになって捜査する小春から目が離せなかった。
普通、得体の知れない教官と行動なんて共にしない。そもそも地球滅亡に向かっているのに運転の練習を続ける行為も謎だったが、人間案外そんなものかもしれない。特に滅亡するからと言って変わらない人がほとんどだろう。
自殺しないで日本に残っている人たちは静かに暮らしているので、殺伐とした感じはない。むしろ、皆、穏やかに生活しているように見えた。
そんな中で他殺と思われる遺体が見つかっちゃうんだもんね。
私だったら当然犯人捕まえてほしい、いずれ死ぬけど殺されて死ぬのは嫌だと思うもの。
ただ、誰が捕まえるんだ…という話に戻る。
登場人物が少ないので、犯人はこいつなんだろうなと気づく人は気づくだろう。
しかし、本書の面白さは犯人が誰なのかではなく、死を目の前にして人がどう動くのか、それぞれ違うところにあると思う。
誰かを殺したいと思うのか、早々とこの世を去りたくなるのか、最期まで世界を見届けるのか。
色んな思惑の人がいるからこそ、どうせ皆いなくなるんだからどうでもいいと投げやりな感情にはなり難かった。
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終末もの。最期に向かって時間はどんどん進んでいく中で、誰と何をして過ごすのか。こういう時に自分の中の軸がブレずにいれる人って素敵だなと思いながら読んでました。文章はすごく丁寧だし読みやすい。かつ、ハラハラする場面も目に浮かぶように描かれている。この方の次の作品が楽しみです。
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あと数ヶ月で否応なしに世界が終わるとしたら、それでも、理性や正義は必要なのだろうか。
物語は、2022年の年末、あと数ヶ月で小惑星「テロス」が地球に衝突し、この世の終わりが訪れる───という状況で、主人公の小春が車の免許を取るべく、大宰府自動車学校で教習をするところから始まる。
教官はイサガワ先生という30代なかばくらいの女性だが、なぜこのような状況になってまで小春(ハル)の教習に付き合ってくれるのか、そもそもどのような素性の人なのか……と訝りつつ、真面目で臆病なハルは「ある目的」のために運転免許取得を目指す。
地球滅亡が決定したディストピアでは、街や人心の荒廃が進み、特に山の奥地では自殺が、街なかでは食糧の強奪や、海外への脱出(惑星の衝突地点がなんと熊本のため)が盛んで、もはやこの地に留まる人も減るなか、殺人事件が起こる。
成り行きで捜査を始めるイサガワ先生とハルだが……といった話。
いやー、これがデビュー作なんですか?またすごい作家が現れたものだ。殺人事件の他にもどんどこ人が死ぬし、血なまぐさい描写もたくさんあるのに、この透明感はなんだ。「世界の終わり」があまりに儚く哀しいからだろうか。
その儚さの中で、血のかよった人間が持つ正義感の光のあまりの強さがとても良かった。こんなに奮闘して、危ない目に遭っても、惑星が落ちてきたらみんなおしまいになるなんて。それでも、人間の「善」のありようは、まったく滑稽で切実なものなのだなぁ。
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完全にありえない設定なのに、次どうなるんだろうと読むのが止まらなかった。読んでしまったら、何も残らんかも。
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江戸川乱歩賞受賞作として手に取りました。
世界の終末という悲しい世界でも、最後まで力強く生きていこうという思いが熱く伝わってくる作品でした。
全体的に軽快な文体で、最後まで飽きなくスラスラ読めました。終わり方も非常に素敵でした。
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もうすぐ隕石が衝突する地球という終末感溢れる世界観と、そんな中で教習所職員とその生徒が殺人事件を解決するという設定が既に面白い。
事件自体は終末でなければすぐに解決出来るような内容だが、設定を上手く活かしてあたかも難事件に挑んでる風に描いてる。
テンポがよくミステリーにしてはスラスラ読める作品でした。
☆3.2