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覆面アーティストFとFを追い続ける越智智香の絶妙なバランスがいい味出してます。後半からのページを繰る手が止まりません。現代よナウ・い小説をあなたに!
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展開が気になってどんどん読み進められる。
これを読んで、経験がある人はしんどいかもね。わたしはちょっとしんどかったです。
ネタバレは書きたくないけど感想は書きたい…。
まとめると「よく言った、えらい。」
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自分のトラウマや過去、弱い部分、目を背けたくなるような現実。
ある決意をした友香は、偶然“F”の歌声を聞き救われる。
覆面アーティスト「F」と越智友香の二人の視点で物語が進んでいきます。
二人がそれぞれ抱えるトラウマが読んでいて苦しくもなり、やりきれない気持ちになりました。
環境や周りのせいにして生きてくことは簡単だけど、
自分が自分でなくても良いようなそんな感覚は悲しいと思いました。
罪を背負って生きてくことで自分と向き合う人と、
癒えない傷と共に生きていくことで自分と向き合う人。
真摯に向き合うことの大切さを改めて気づけるお話でした。
勝手にFをアーティストのyamaさんと重ねて読んでおりました。(歌声)
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一つ一つの章が短いからすごく読みやすい。
最初はよく分からず読み進めていたのだけれど、急に空気が変わってそこから読み終わるまですごくすごくあっという間だった。
ぶんちゃんが大好きで買った本だったけど、
これからは柿原朋哉のファンとしても
読んでいきたいと思った。
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文量はそれほど多くありませんが、読み応え抜群で、久々に誰かと感想を共有したくなるような作品に出会えた満足感でいっぱいです。私たちが生きるこの世界で今も起こっていそうな、何気ない日常の物語だからこそ、読み進めるほどに世界に惹きこまれていきます。しかし、どこか非日常を感じさせる世界観でもあって、読了後はとても不思議な気分で、ずっと『匿名』の世界線を考えてしまうほとです。ネット時代の匿名性に焦点が当てられているのはもちろん、人間が誰しも抱える陰の部分が丁寧に抽出され、細かく描写されていることこそが、インターネット時代を生きる 私たち=現代人 の心に響く作品だと思います。
インターネットというツールから一躍有名になった、“ぶんけい“をバックボーンに持つ柿原朋哉が書くリアルさに意味を強く感じます。ラストスパートの描写には心を強く打たれ、気が付けば涙していました。
今後も人生に迷い悩むような分岐点で読みたいと思わされる素敵な作品でした。
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サクッと読めた。
パオチャンが好きで買ったけど、正直期待は超えて来なかったかな。文体がそこまで好みじゃなかったっていうのもあるかも。あとは題材にそこまでの目新しさがなかったというか、確かに苦しい過去ではあるんだけど、よくある話っちゃよくある話(こういうと語弊がある気がするけど)だし、個人的には読者の解釈の余地が残されていたり人によって色んな受け取り方ができるような深みのある作品が好きだけど、『匿名』は読んでいて少し説明臭さを感じた部分もあったりして、この作品すごい!とまではならなかったな、、
とはいえ普通に面白かったです。ぶんちゃんは色んなことに挑戦しててすごいなぁ。
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苦しかった過去も
上手くいっていない現在も
全部受け入れる。
輝いているところだけが自分ではない。
マイナスなところも含めて全部自分。
変えようなんて思わなくていいから、
とりあえず受け入れてみ?
現実から逃げたくて作った裏垢からまさかの展開に?
お?あれ?やっぱり?ってなりながら、
気づいたら読み終えていました
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んー。何というか…
いじめは被害者も加害者も傷を負うんだよね。
もちろん被害者が悪いんだけど。
加害者側の原因が絶対ゼロかというとそうでもなくて…
目を背けてはいけないけど、
あまり気持ちのいいお話ではなかった。
ただ、YouTubeを見てる気分で読めた
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最初はファンが、行き過ぎた真似をして推しの正体を暴いて面倒なことに巻き込んじゃうみたいな話かなって、そんな軽い気持ちで読み始めたんだけど…
話が進むにつれて雲行きが怪しくなっていって、第三者なのにソワソワしてきて、得体の知れない不安感を持ちながら読み進めたらソレが確信に変わって、、、
登場人物の感情の描写が繊細すぎてFの痛みや苦しみや葛藤も、友香の痛みや罪悪感も、手に取るように分かって辛かった。
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誰でも多かれ少なかれ持ってる自分に対する後ろめたさみたいなものを、Fと友香を通して同じ体験ではないにせよ、読者も向き合わされてるような感じ。
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自分の嫌なとこ、弱いとこは見なくて済むなら見たくない。って思ってしまうけれど、いつか私が苦しくて立ち止まりそうになったら、そんなとこも含めて私だよって思って、まずは自分を受け入れるところから始めようって思いました。
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話の切り替わり方が、登場人物の視点で分けられてわたしは今まであまり見た事がない構成でとても読みやすかった!
著者自身が誰かのファンであり、逆にファンという存在がいる表現者でもあるからこそ、そのへんの細かい描写がより一層リアリティがあって良かったです。
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とても読みやすいのでぶんちゃんが書いたなら読んでみようかな…と言う人も読破簡単にできると思います。とても読みやすいけどしっかり心のドス黒いとこに届きます。
イメージもつきやすいので自分のなかで考えることとか、感じるモノがある本だと思います。
久しぶりに自分のドス黒いところをはい!黒いよね!って言ってくれる作品読んだな、、という感覚です。
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読んでいると苦しくて、何度も本を閉じた。何度も目をそらせたい衝動に駆られた作品。でも、それは気持ちがわかるからで、同じように苦しいからで、最後は読んでよかったとなって安心した。「ぶんけいくん」としての一面を知っているだけにどう感じるかが気になったけど、気にならなかった。人は見た目によらない。もっといろんな作品を書いてほしい。
p.39 Fに出会うまでは、そんなひねくれた考えでずっと過ごしてきた。明日がより良くなるために努力して、仲間同士で不満を分け合って、友情や恋愛に邁進して、それこそが正しくて当たり前の社会。私はそれらに価値を見出せていなかった。かといって、自分より苦しい思いを抱えている人もいるだろうから、誰かに頼ると言う声も甘えだと感じてしまう。目指すべき人生のゴールもわからず、苦しみから避難するいいわと思っていない。実家から夜逃げした時みたいに、悩みをひとりでこそこそ抱えるしかなかった。
それなのに、社会は「あなたが弱いから」「もうちょっと頑張ろう」「そんな理由で、自殺なんて」と私を取り締まる。生きていたいと言う願望こそが、人間の共通項と言う前提で、そうじゃない人間に訝しげな視線を突きつける。とことん勝手だな、と思うと同時に羨ましさもある。成績優秀で人望に恵まれ、正しいレールの上を躊躇なく進む。沢城先輩に抱く憧れも、多分同じ感情だった。
母が求める理想の娘像。会社が求める理想の人材像。私が求める理想の自分像。それらひとつひとつが膨張して巨大な荷物となり、いよいよ抱えきれなくなってバランスを崩す。あの時、ふと、すべてを手放してしまいたくなった。
「あなたの命は、かけがえのない大切なもの」「嫌なことがあっても、その分良いことがあるはず」「実は幸せはすぐ近くにあって気づけていないだけ」そんな綺麗事に無理矢理生かされるのはもうやめようと思ったのに、Fの歌声がそれを止めた。映画紡ぎ出す歌声は、そんな綺麗事とは違って、寄り添ってくれるような優しさがあった。熱を下げるだけの風邪薬のような表面的解決じゃない。悩みの心と向き合って、根本的問題を治療する。それくらいF自身が苦しんだ先にたどり着いた音楽なのだと伝わる。苦しみながら生きていてもいいのだと、Fが教えてくれた。
p.44 幸い、私はそこまでではないけれど、コミニケーションの面において、自分と似たような社会的厄介さを感じたので、この人はきっと同志だ、と嬉しくなった。国民的キャラクターがプリントされた、よれたロンTと丈の足りないジーンズを組み合わせた彼女の服装も、東京で見るにはなかなかアレな感じだった。
p.153 「もう、1人で頑張らんでええ」突然の父の言葉に、私は頭が真っ白になった。思わず、身構えるようにして、持っていた箸を強く握りしめた。「そうよ」と母が続ける。「よー我慢したね、ふみか」私は何も言っていないのに、父と母は私の状況を察してくれていた。箸を握る力がみるみるうちに抜けて、3ヶ月もの間、全身に張りつめていた緊張の糸が切れた。それから、意図していない涙がこみ上げてきて、私は初めて声を出して泣くことができた。父と母には私の事なんて全てお見通しだった。私の一挙���動に気を配って、学校で良くないことが起こっていると察し、両親2人で導き出したのが「転校」と言う答えだった。両親は、私のために、悲しさをなるべく押し殺すように、唇を噛み締めながら、目尻を緩やかに下ろした、優しい笑みで私を見つめた。気を遣わせてしまっている。申し訳なさと、寄り添ってくれる人がいるありがたさに、心がぎゅっと締め付けられた。
転校してしまえば、もう大丈夫だろうと思っていたけれど、新しいクラスメイトを目の前にしても私の体がこわばってしまった。彼らから何もされていないのに、担任を含めた全員のことが信じられなかった。何とか学校に通うことができたものの、肝心の勉強に集中ができず、私は絶望していた。
p.173 「あれえ、言えないんですかあ?企業秘密ってやつですかねぇ。もしかして、もしかして、ゴーストライター的なことだったりしてえ」
笑うところですよと言わんばかりのニヤついた表情で監督が言う。関係者一同がそれにつられて笑う。中原さんはクライアントとの関係を壊さぬよう作り笑いを維持しながら私を一瞥し、肩をおおきく動かして深呼吸のジェスチャーを送った。それに従って深呼吸してみても、何も言い返せない。悔しさに続いて、怒りがこみ上げてくる。冗談のボーダーラインをわかったみたいな顔をして、土足で私の心を踏み荒らす監督にジョッキを投げつけたいくらい苛立つ。でもそんなことできるわけない。落ち着け私。冷静になれ。悔しい…悔しい…。理性を働かせようとする自分と、制御できない怒りがぶつかっている。「そんなわけないでしょう」と笑いながら、ガハガハ笑う一同に向かって言葉を振り絞った。
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主人公の女の子は当たり前みたいに狡猾で卑怯な存在。当然のように弱く、ごく普通にモラルにも欠けていた。
そのせいか主軸である主人公とFの関係を見ると、どうしてもF側に肩入れしてしまった。
一方で、主人公とその母親との描写は、身近に感じさせられるシーンが多く心を揺れ動かされた。
フェルトのチロルチョコはずるい。
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フラットな気持ちで読もうとするも最初はyoutuberとしてのぶんけいさんのイメージがどうしても抜けなくて、色眼鏡で見てしまった部分もありましたが読んでいるうちに面白くて物語にのめり込んで行きました。
「食べ物とか香水とかタバコの蓄積したにおいが鼻をつき、ビルの加齢臭みたいだと思った。」
カラオケ店の独特なあの匂いをそう表現してるのが凄く好きです
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オーディブルで聴く。
表紙の絵に誘われて前知識なく選んでみたが、残念ながら心に引っかからず通過した。
若さゆえのナイーブさに共感できないことに一抹の寂しさを覚える…
歳とるっていやーね。
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Fという覆面歌手の歌に救われた友香,高校時代のいじめが加害者側被害者側に深い傷を残している.負のサイドに心が振れている人々の気づきと再生への物語.