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書店で見かけて気になってはいて、その後、どこかの書評で見かけるにつけ、やっぱり読んでみようかな、と思い立った次第。なるほど、確かに作家自身よりも編集者の方が、しかもそれがベテランであればなおのこと、的確な書き方講座が出来そうな気はする。自分なら、玉石混交(ってか石が大部分?)の中から、玉を選び出せる自信はない。その作業を日常的に行っている立場からの助言なんだから、的を射ているのも当然か。ためになります。
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読み手にとっても参考になる事柄がちらほら。小説の書き手を目指していなくても得るものがある書だと感じた。
作家が何を狙って誰の視点を選んでいるのか。物語で何がどう変化、成長するのか。起承転結で一番難しい承をどう取り扱うのか。など、読み手がより本を深く楽しむためのヒントが盛り込まれていたり、また単純に、筆者のオススメの書を読むのも楽しいかもしれない。
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本書は、著者が「新潮講座」で講じた創作講座を書籍化したもの。
その著者はというと、高村薫さんの担当を20年以上務めてきたベテラン文芸編集者の方だとのことだ。
私自身は一ミリも小説を書きたいとは思っていない。
どちらかというと、自分がもっと面白く読めるようになりたくて、あるいは読者として鋭敏になりたくて、文学理論や文章読本の類を時々読んでいる。
本書を手にしたのも、そういう関心からだ。
小説の書き方の本というと、たしかに実作者の手に成るものが多い。
編集者が書いたというのは、自分にしてみればちょっと新鮮だった。
本書は、新人賞にこれから応募しようという人に向けて書かれている。
曰く、賞の傾向と対策を立てても意味がない。
また曰く、自分語りから離れよ。
そして、キャラ設定を固定させすぎるな。
他にも構成をどうすべきか、視点人物を誰にすべきか、テーマを語らずに表現せよ、などの話を、実例を挙げながら次々に解説していく。
物語性、話の面白さを何より重視するエンタメ小説のための指南である。
それぞれの指摘をなるほどなあ、などと面白く読んだけれど、一方では、なぜ最近自分が小説をあまり読まなくなったのかも、本書を読んでほんのりわかった気がする。
少しでも面白くという作為が見える文章を追うのは、存外疲れるのだ。
まあ、世の中再びのミステリブーム。
ミステリとファンタジーしかないのか、とちょっと嫌になっているのだけれど。
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小説家を目指す自分のバイブル!
ただ少し理屈っぽく創作マニュアルではないことはわかってほしい。知識ベースの新書です。