投稿元:
レビューを見る
ホームズパスティーシュも、千差万別、ピンからキリまで色々あるし、たまにはこういうこともあるよね。
というわけで、作品紹介は非常にそそるものではありましたが、これまで読んできたホームズ物のなかでは残念ながらワーストに入るくらいの内容でした。
依頼人の女性作家が重要キャラであるにも関わらず中盤で突然退場させちゃうし(その退場理由も微妙)、「創作内容と同じ殺害方法」っていう魅力的な謎が、まさかの後出しジャンケンオチ。うーん、そりゃあんまりだ〜〜。
何より、私の最推しワトソンくんを小馬鹿にするように翻弄してさっさといなくなったアビゲイルさんが、どーしたって好きになれなかった。
キャラ的にはBBC版アイリーンに近いかなと序盤思ったけど、全然違ったよ……。
初老の男が服毒による変死を遂げたと新聞で報じられた朝、三十代前半の女性がベイカー街221Bへホームズを訪ねてくる。彼女はアビゲイル・ムーンと名乗り、ダミアン・コリンボーンなる男性の筆名で探偵小説を書いている。コリンボーンといえば、相棒ワトスンの本棚にも作品が置いてあるほどの売れっ子作家だ。依頼の内容は、「真犯人に被害者と犯行の手口を盗まれた、自分の無実を証明してほしい」。彼女は次作に向けてストーリーの構想を練っているところだったが、昨日ヴォクスホール公園で死んだ男は、被害者として自分が選んだ人物だった。なぜ変死事件は起きたのか? ホームズとワトスンは調査に乗り出すが……。