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図書館で借りた本。
知らなかった。そんなに最近まで「問題のある人間」と判断された人が、強制的に避妊手術をされていたとは。障害があったり、素行が悪かったりで判定されたら、強制的に。ショックだったけど、読み進めるうちに家族の苦渋の判断と言うこともあると知り、一概に全部悪いとも言い切れないのかも知れない。難しい問題。今後の裁判にアンテナ立てておこう。
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最初から絶句し、読むのが苦しくて、すごく時間がかかってしまった。最後の第5章「『優生保護法』が問うこと」にどう向き合う?学生にも紹介したい。
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旧優生保護法というものをよく知らなかったので衝撃的な内容でした。
特に、終戦後の日本国憲法下で初めて成立した議員立法が旧優生保護法だったというのは大変皮肉だなと思いました。普通選挙で選出された国会議員が与野党を超えこの法律を国会で成立させたということ。その意味を我々は深く考えなくてはいけないのではないでしょうか。
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平成になってもあった法律。
というか戦後に成立して法律。
らい予防法についても同じ感覚になったが、なんなんだと思うと同時にこれをきちんと正面から向き合わなければ、何も変わらない
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素晴らしい本でした。
内容への詳細な取材と、各立場への比較的フラットな調査、意見や状況の記載とともに新聞の当時の立場への反省なども含め書かれています。
こういった倫理的には決着がついている内容の深掘りは、日本の新聞社の得意なところなのかなと想像しました。各立場の心情が、とても解像度が高い人間として描かれています。
社会は色々な必要性や危機感から成り立っていて、この場合は人口の急増と貧困という背景の中で、優生法という歴史的な負の遺産が生まれ、倫理性について大きく吟味されないまま積極的に運用、維持されてきたというものでした。
ここでいう倫理観とは現代の我々の倫理観ですが、おそらくは僕らが当時の人たちに、倫理的に許されないことではないのか?と質問できたとして、その反応は「え?そうなの?」ぐらいのものなのではないかと想像する。
現代の倫理観とはそういう意味では無視されてきた、というよりはどこかで発見されてきたものなのではないかと想像する。