紙の本
後半の実践部分は大いに参考になる
2022/11/26 22:06
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投稿者:けんけん - この投稿者のレビュー一覧を見る
教員の学級会や話し合いに困っている方は、読んでみても良いのではないかと思いました。特についつい多数決になりがちな学級会を合意形成の場に変えていくための技法として参考になりました。
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基本的なことだなぁと思いつつ、これができたら多くの会社が変わりそう。一社に一冊、あるいは研修のテキストとしても良さそう。
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リーダーしか発言しない、何も決まらない、形だけの対話。
日本のいたるところにある、「残念な話し合い」をなくす。
本書では、相互理解を促す「対話の作法」と、結論を導く「決断の作法」を合わせた「話し合いの作法」について、本当にわかりやすく丁寧に解説してくれます。
かくして、私たちは、対話について考える以前に、次の2つの命題を大前提に話をしていかなくてはなりません。
命題1.「対話とは何か」という問いに答えられる人はほとんどいない
命題2.「対話のイメージ」は見事に人によってバラバラである
もっとも「対話とは何か?」について答えられなくても、対話にまつわるイメージがバラバラであったとしても、それは無理のないことなのかもしれません。実は、対話というものは、私たちがふだん「日常生活で行うコミュニケーション」では「ない」のです。だからこそ、私たちの多くは、対話に「慣れ親しんでいません」。それは無理のないことなのです。そこで、私たちが受け入れなければならない命題は次の通りです。
対話とは「非日常の特異なコミュニケーション」である。
対話は日常の場面に数多く潜んでいるわけではありません。人々は多くの場合「対話」を経験していません。というよりも、むしろ、私たちは日常生活を生きる中で、「対話」を意識して「避けたり」「はしょったり」しながら、生きているのです。 ー 124ページ
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前半の本邦における話し合いがいかにダメかという部分は、周知のことに加えて新しい示唆も投げかけるもので価値がある。この国という視点でありながら、丸投げにしない姿勢は氏の特色と言える。
他方で後半、ダメならどうすればいいかという部分はトーンダウンする。その辺のファシリテーションの本未満の内容に思える。
「いやだからファシリテーションの本が本棚に所狭しとあってもダメな現状があるんだって」という問題提起は正当ではあるが、それを話し合いの作法とまで呼ぶのはいかがなものかと思えた。
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最近「日本人」と大きく括られることに違和感を感じる。
日本人は対話や議論が苦手
日本人は和を重んじる
日本人は同調圧力が強い
など、「日本人」と大きく括られると「いやいや日本人の中だってそういう人ばかりではないでしょう」と反感に近い感情がでる。
と言うのも…私がいる会社やコミュニティーは対話や議論を積極的に行い二律対抗ではなくそれぞれの意見を具体化/抽象化しながらより良いものに作り上げようと積極的に議論に参加する人ばかりだ。
もちろんそのような人ばかりではない事も理解しているし、上記に挙げたような人種の特徴もあるだろう。
ただそれが当たり前で悪いよね…と一括りに悪者になっている事に抵抗を感じる。
話は変わるが、
本書の中で出てくる対話に関して、どのようなものが対話なのか分かりづらいし、私も理解していなかった。
「対話」とダイレクトで考えると分かり辛いが「非対話」と考えるとそこから「対話」の定義見えてくる。
以下flier要約からその部分を抜粋する。
■flier要約抜粋
【対話を具体的につかむ
対話という言葉のイメージは人によってそれぞれだ。カフェで談笑しているイメージかもしれないし、外交を想像する人もいる。対話について具体的につかむには、「非対話的なもの」を考えるとよい。それには次のような3種類がある。
1つ目は、複数の聞き手に対して話者が一方向で話す、学校などの一斉授業の形式だ。対話には「やりとり」が発生する。
2つ目は、部下と上司のような非対称な関係で行われる「業務報告」だ。上下関係の中でフィードバックや助言を行ったりするのも、対話ではない。
3つ目は、立場や役割に基づいた発言だ。客観的であることが重んじられているビジネスの現場での「○○部としては」「会社としては」といった言葉からは、「私」という主語が排除されている。
つまり対話とは、「フラットな関係のもとで行われる、役職や立場を越えたコミュニケーション」であり、「私」が大切になるものと言える。】
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ジャンル:自己啓発・マインド リーダーシップ・マネジメント
出版社:PHP研究所 出版社ページへ
定価:1,155円(税込)
出版日:2022年09月06日
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中原淳(なかはら じゅん)
立教大学 経営学部 教授(人材開発・組織開発)。立教大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 リーダーシップ開発コース主査。立教大学経営学部リーダーシップ研究所 副所長。
1975年、北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授等をへて、2018年より現職。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、組織開発について研究している。
著書に、『職場学習論』『経営学習論』『人材開発研究大全』(以上、東京大学出版会)、『組織開発の探究』(中村和彦氏との共著、ダイヤモンド社)、『研修開発入門』シリーズ(ダイヤモンド社)、『駆け出しマネ��ャーの成長論』(中公新書ラクレ)、『残業学』(パーソル総合研究所との共著、光文社新書)、『フィードバック入門』『実践! フィードバック』『サーベイ・フィードバック入門』(以上、PHP研究所)など多数。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3161
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社内サーベイの結果からネクストアクションを考えるワークをするために、読んでみた。
話し合い=対話+決断
これがいちばん印象に残った、どちらかに寄りがちだったので、今は対話なのか、決断のフェーズなのかをしっかり把握して進めることが出来た。
中原先生の本はどれも読みやすい。オススメです。
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<本のタイトル>
「対話と決断」で成果を生む 話し合いの作法
<本の紹介>
コミュニケーションに関することが書かれた本です、という紹介だとありきたりなので、
もう少し範囲を絞って、話し合いの仕方(対話と決断の2点)について掘り下げている本です。
本書では話し合いとは
自分が抱く意見をお互いに伝え合い(=対話)
他者との意見の分かれ道を探り合ってメリット/デメリットを考え
自分たちで納得感のある決断を行い、ともに前に進むこと(=決断)
と定義されています。
特に最後の「納得感のある決断」というのが大事だなと、最近は仕事をしながらそう思います。
<感想・気づき>
本書で書いている内容/テクニック/考え方自体はそんな真新しいわけではなく、
ごくごく一般的ですが、あらためて納得できることが多々あるなと感じました。
(知識として知っているのと、実際に実践できるのとは、違うということですね:sweat_smile: )
最近はリーダー業務にチャレンジ中なので、周囲の人といろいろと話し合いをしながら仕事を進めることがかなり増えてきました。
話し合いが面倒だとか、話し合いをしなくても自分は業務内容が理解ができているなどと慢心したりして話し合いを省略して突っ走っちゃうと、周囲の人との合意形成ができず、そうなると全然物事が前に進んでいかないのだなと言うのを痛感します。最近は特に。(実体験)
逆に周囲の人と話し合いをすることで、
・自分には見えていないものが他の人には見えていて勉強になることもあったり、
・自分の意見+他者の意見をMIXすることでより発展したアイディアが生まれることもあったり、
・チームや組織の結束が強まり、1人1人がより成果にコミットすることにもつながるなど、
メリットもかなり多いと感じました。
話し合いをするのが結局のところ近道なので、「急がば回れ」という感じですかね:thinking_face:
あとは話し合いをいつまでもやり続けるだけではなく、
ある程度意見が出尽くしたら決断もしないといけない。対話と決断はセットです。
本書でも「多数決で決めるのは安易な逃げ道」と表現があり、賛成・反対がある中で
何を軸にして決めるかが重要であり、それを決めるのがリーダーかなと思いました。
まあ話し合うと自分の頭に無い意見がバンバン出てくるので、
それを吸収しようと必死になり、1日が終わったときの疲労度がすごいですが、、、:sweat_drops:
それだけその分が自身の成長につながっているのだなと前向きに思い、
引き続き頑張っていきたいと思います:smile:
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話し合いとは何か?
という一見今更のような問いだが、
確かに自然と身につける術のようにカテゴリされ、
その手法をきちんと学ぶ機会はなかったかもしれない。
そうそう、こういうことある、と頷けるものばかり。
(この話し合い、どこに着地するんだろう?)
(何十分と話し合って、何も決まらないけど…?)
というように、会議中にモヤモヤすることがある人におすすめ。
会議の参加者が同じ方向を見て、こうした目的意識と術を持って臨めば、話し合いはもっと有意義なものになるはず。
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内容に興味あり、購入。
話し合いはこれからより必要となるが、そもそも話し合いの仕方を人は知らない/教わらないということで、その作法を示してくれた一冊。
話し合い=対話+決断と分解しそれぞれ丁寧に説明する様は、非常に実践する上で意識しやすい構成になっていると感じた。あとは最後に書かれているように、実践が必要。
一方、冒頭のなぜ話し合いが必要かについては、正直100%同意と言い難い。相手方も話し合いに応じる姿勢を示してるように見えないのに、片方だけを批判するのはどうかと。
また、前提の擦り合わせすらできない人というのも存在する中で、話しをしないといけないではちょっと弱くも感じた。
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話し合いとは、対話+決断
人々がともに生きる他者と対話を行いながら、自分たちに未来を自分たちで決めていくコミニケーション。
対話
答えの出ていないテーマについて、自分の思いや考えをフラットな立場で話し、相手とのずれを知ることで、自分を疑い、他者に気づくこと。
決断
決める人を決める:メンバーで話し合い、メンバーで決める
決めるとき :意見が飽和した瞬間
決め方 :多数決、全員一致、多段階多数決、スコア、評価軸、、、
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対話の作法が重要であるという観念的な話だけでなく、具体的なやり方やgood/bad例も明示されており実践的。
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・リーダーしか発言しないチーム
・結局、何も決まらない会議…
「形だけの対話」はもうやめよう
言いたいことが言い合える関係を築き、
皆が納得できる有意義な場をつくる
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「話し合いの作法」とは?
分断・対立・多様性を乗り越え、
「納得感と成果」を生み出す技術!
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上記は、著書の帯部分と、
表紙をめくった部分に書いてあるのですが、
少しでも気になったらぜひ!笑
言葉の貧困とコミュニケーションの軽視。
対話をせずに即多数決。
あとは、5つの「話し合いの関する病」。
・とりあえず、かみついちゃう病
・対話ロマンティシズム病
・みんな違ってみんないい病
・アンケートフォームで意見吸い上げちゃう病
・誰もついてこない病
これって、政治家含めどの業界にも大なり小なり当てはまるのでは、と思います。
対話と決断、相手を認めて、相手の話を聞く。
本書を読んでいて、ファシリテーターって本当に重要、と思い知りました。
でも、難しい。苦笑
通常の思考(クセ)と、感情もあるから。
この本は面白かった。
また読み返そうと思う一冊です。
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話し合いとは、共に生きる他者と対話をしながら、自身たちの未来を自身で決めるコミュニケーションである。
しかし現状は、話し合いについて「教えられ、学ばれていない」のに、「実践しなくてはならない」という読書感想文に似た「ねじれの状況」である。
話し合いは、「対話」と「決断」のフェーズに分けられる。そこで、今はどちらのフェイズなのか、今日の目標は対話のみなのか、決断までするのかという認識の共有が大事である。
対話について、雑談をイメージする人もいれば、車座をイメージする人もいるので、明確なイメージや内容、目的などを示唆することが重要。
他者をリスペクトすることで、自身をサスペクト(疑う)することができる。
意見を交わさずに多数決を行ってしまうと、納得感が生まれないので、後々で必ず揉めてしまう。
何より重要なのは「どんな結果になっても、自発的フォローを行うこと!」
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この一年ほんと惨憺たる打ち合わせを見続けてきたので(リーダーでもファシリテータでもなかったですが)、もう思わず手に取ってしまいました。
どう話し合いを進めていけばよいか、豊富な例でイメージしやすく書かれていて、また、なぜ「対話」が必要なのかを丁寧に掘り下げていて、素晴らしい一冊です。「民主主義を守るため」って中二病心をくすぐりますね(笑)。ちなみに私はメリデメまとめて即「Fight!」な「いきなり議論」タイプでした。ちゃんと「対話」しなくては!
思い起こせば、お仕事でご一緒した、標準化会議(=多様な国の人たちが集まって一つの決定を行う場)の歴戦の先生も、まさにこの本に書かれているお作法で打ち合わせを進められていました!
この本の想定読者はリーダーまたはファシリテータの立場にいる方ですが、大切なのは「良き問いを立てること」なので、メンバーの立場でも、うまく立ち回って応用することができそうです。ただ如何せん、リーダーにしかできないこともある!そして問題あるリーダーほど、こういう本を読んでくれなそう…という悲しい現実が…。こんなとき、メンバーの立場には何ができるのか、ということにも少し紙面を裂いていただけたら嬉しかったです。
“自己が変わるということは、大人の場合、「痛み」がともなうことも多くあります”(コロンビア大学大学院ジャック・メジロー教授)
この言葉は金言です。「痛み」があると最初からわかっていれば、対処のしようもありますね。肝に命じて転びまくります(笑)
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対話が大事、と言われても、「対話のやり方」ってどうするのか教わったことがないというのは、本当にそう思う。