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田舎暮らしを始めた作家の太郎が、新しい生活に戸惑いながらも、周りの人たちに溶け込もうとする姿は好感が持てた。
田舎ならではの、時に明け透けで親しみやすさもあるけれど、反面、表面からはわからない、何代も前から続く因縁のような複雑な関係性もあって、その中で事件を解決しよう、調査しようとする太郎の行動力は頼もしかったし、誰が味方で、誰が嘘をついているのか、隠し事があるのか、ちょっとドキドキしながら読みました。ストーリーも面白かったです。
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ドラマを観る前に!と急いで手に取った。
度重なる放火事件に「あの人が怪しい…いやそんなことない…⁇いややっぱり怪しい…」と登場人物全員が疑わしくなってしまった。
話を進めながらも物語後半まで核心には近づけず、そのペースが絶妙で最後まで飽きずに読めた。
ただ登場人物が多く、また親戚関係なども出てくるので度々誰がなんの誰だったかが分からなくなり、何度もページを戻ったりした。
これでようやくドラマ版が見られる!楽しみ!
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池井戸潤の新作です。さすがは池井戸潤って感じです。自分の職場がある名古屋も舞台になっており、現実味豊かな迫力ある作品でした。
是非映画化してもらいたい作品です!
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Amazonの紹介より
ミステリ作家vs連続放火犯
のどかな集落を揺るがす闘い!
東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る───。連続放火事件に隠された真実とは?
地方の小さな町を舞台にした、池井戸作品初の“田園”小説として、「小説すばる」連載中から話題を呼んだ珠玉のミステリ。
約470ページというボリュームのある量でしたが、消防団での活躍や「田舎」との触れ合いといったライトなものだけでなく、連続放火事件に隠された大きな闇と「ハヤブサ」の関係といったダークな部分まで、色々なドラマの詰まった作品でした。
池井戸作品というと、銀行や企業といったワードが思い浮かぶのですが、今回は銀行のぎの字もなく、企業もそんなに主張していないので、ある意味異色作で新鮮でした。
連続放火事件と大々的に宣伝されていますが、そんなにミステリー色の濃い印象ではありませんでした。どっちかというと、田舎での暮らしといったのんびり感が半分、度重なる放火やその背景にある闇の存在によるシリアス感が半分といったところでしょうか。
亡き父の故郷に移住してきたミステリー作家。そこでは、田舎での暗黙の了解となる近所付き合いが待ち受けています。
温かい交流という印象の一方で、面倒臭いなと思ってしまう自分もいました。
都会暮らしか、田舎暮らしか?それぞれにメリット・デメリットはありますが、徐々に現地の人たちと交流を深めていく過程は参考になりました。無料で配布されている小冊子では、現地での料理も紹介されていて、(実際に似たような料理があると思います)食べてみたくなりました。
のんびりとした雰囲気から一転、一つの火事から不穏な雰囲気へと変わります。
ミステリー作家ならではの視点で推理していきますが、徐々に明らかになっていく放火の背景にある実態。
思ったよりも事態は複雑で奥行き感のある展開に誰が味方で、誰が敵なのか?想像を膨らませながら読んでいました。
読み進めるたびに新たな発見・着実に解決への道へと辿っていくので、そういった意味ではミステリーの醍醐味を味わえました。
スッキリと解決!というわけではありませんが、それぞれが抱える「闇」との関係・事情にフィクションではあるものの、「闇」における恐怖を感じました。
怪しげなオイシイ話には常に気をつけたいと思います。
ドラマ化すること間違いなし!と思えるような起承転結に早くも楽しみが膨らみました。
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池井戸潤といえばドラマでお馴染み「半沢直樹」シリーズや、銀行・町工場が舞台の勧善懲悪・爽快な小説というイメージ。今回は、のどかな田舎が舞台。主人公は売れない小説家。父の故郷・中部地方にあるハヤブサ地区に移住してきた主人公は地元の人たちに消防団に勧誘される。田舎に馴染むため周囲の人々と人間関係を築き、消防団にも入団。のんびりと田舎生活をおくるはずが、徐々に不穏な空気が…。連続して放火事件が起こる。犯人は誰なのか?全てが怪しく感じられて、のどかな村の印象が変わっていく…。物語は二転三転、後半は怒涛の展開!
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ミステリー作家が父の故郷ハヤブサという田舎町に移住。田舎の共同体、消防団に入隊して田舎暮らしを堪能する中、連続放火事件、殺人事件が起こる。
ソーラー発電用地の買収をしながら、カルト教団が布教を本部の設立を着々と進めている事が分かる。
そこには田舎ゆえの血の濃さ、運命が絡らみながら物語は進む。
人生の儚さまで描ききるのはさすが。
面白い。
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久々に池井戸潤さんの本を買った。今までので池井戸潤のビジネス小説とは少しタッチの違う小説。どちらかといえばミステリー。だんだんと話しが壮大になっていく様は池井戸ワールドそのもの。ミステリー作家である太郎の推察が事実に近付いてるのか外れていくのか展開が行ったり来たり。途中は少し退屈な展開もありましたが、最後の方は一気読み!やっぱりそこかという着地もあったが予想だにしないところもあった。やっぱり池井戸潤は面白い!
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まさかこんな話だったとは。
気乗りしないけど消防団に入って、色々経験しながら、放火犯とも対峙して、て感じかな〜と読み始めるまでは思ってたけど、なんかその通りではあったけど密度が違うというか。
まさかこんな話だったとは。
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池井戸潤さんが得意とするテンポの良いストーリー展開に引き込まれました。
いつもの、弱小集団が困難を乗り越え巨大組織に立ち向かい、勧善懲悪でスカッとさせてくれる構図が、今回は様相を異にしています。自然豊かな集落を舞台に、素人作家が事件に巻き込まれ、謎の解決に挑むミステリー仕立てとなっています。
のどかな田舎のはずが、不穏な出来事や怪しい登場人物が多く、逆に賑やかになっている嫌いはあります。しかし、消防団絡みの仕事内容や田舎の風景描写がリアルで、居酒屋でのご当地グルメも多く登場し、飽きさせません。
終盤、仕方なく入った消防団だったのですが、警察の緩慢さに危機感を感じた主人公が、「ハヤブサ地区はハヤブサ消防団の手で守る!」と意識が変化していき、息をつかせない展開となるあたりが、池井戸さんの真骨頂といったところでしょうか。
これまでのスカッと爽快な読後感が、個人的には余韻が残り哀愁漂う結末となり、もしかして賛否が分かれるところかもしれません。
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田舎生活…長閑な時間の流れや雄大な自然、温かな隣人など、都会にはない魅力がある一方、その狭いコミュニティが故に、引き起こされる問題も、現実世界では数多くあると聞きます。本書はその両方を上手くバランスさせながら、田舎でなければ成り立たないサスペンスとしてストーリーが構築されていると感じました。ストーリー展開は(田舎が舞台のためか)いくばくかスローに感じられましたが、中盤から終盤にかけての展開はアップテンポで、気付けば読み終えていました。
読んでいく中で登場する数々のフレーズをどう受け取るかで、読者の都会人or田舎人という属性が分かるように感じられ、ストーリー以外でも勝手に楽しませていただきました。
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池井戸潤にしては駄作。
長閑な田舎町で巻き起こる放火事件。東京から父の実家の廃虚に移り住んだ作家が問題の解決に当たる。今までの作品とは打って変わって、のんびりムード。勧善懲悪で読み終わった後のスッキリ感もない。
やはり、この作家は企業小説でないと面白くないなと強く感じた。
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ふとしたキッカケで田舎に住むことになったミステリー小説家が主人公の物語。
メインはミステリーですが、自然と親しむ暮らし方や主人公の太郎が田舎暮らしに馴染んでいく様子も面白かったです。
読んでいる途中で連続ドラマ化のニュースを知りましたが、これはドラマ化しやすいだろうなと思える、終始飽きさせない展開の一冊でした。
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父が亡くなり父の田舎に移住してきたミステリー作家の太郎
本編の半分まではどうもページが進まなかった
田舎町の不審火が続く、事件か事故か?といった書き出しだが、どうも手が進まない感じ
だが、物語の中盤を過ぎると池井戸節が炸裂し、次のページ、次のページと一気に加速する
怪しい新興宗教も絡み、誰が味方で誰が敵か、という展開もドラマチックである
ドラマといえば近々ドラマ化してテレビ放送も始まるようでこちらも楽しみだ
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ハヤブサと言えばロケットって勝手に下町ロケット繋がりとかそっち方面かと思ってたら全然別の話でした。ドラマ化するんですね。そしたら先に読めて良かった。
田舎町に越してきた売れない作家の話だけど、何故か起こる連続放火に、信仰宗教の関連などなど穏やかじゃない。
田舎らしい飲み屋とか、しきたりとか、釣りとか、そういうの楽しそうだな。
だんだん本格的にミステリになって、宗教との関連も誰が黒幕か、なかなかハラハラさせられました。
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東京から田舎に移住した主人公が、立ち続けに起こる放火事件から、この地域に巣食う謎に迫るミステリー。
内容は書きませんが、田舎暮らし、地方のコミュニティー、消防団の活動など事件以外の部分も面白く、どうやら池井戸先生は高校まで田舎暮らしであったようで、納得のリアリティー。自分も来年から地方都市に移住するので親近感を持って読めました。
日曜劇場でのドラマ化を楽しみにしてます笑