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目次にあるような、なぜ “a aplple” ではなくて “an apple” なのか、なぜ3単現に -s が付くのか、というような素朴な疑問は歴史的経緯が丁寧に説明されていて腹落ちする。そういう細かい疑問を解いていくうちに英語の歴史に触れることができる。
また、時代と場所に応じて動く動的な言語として、道具としてではなく学習対象として英語を見られるようになる。
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英語の歴史を通じて現代英語を学習するにあたって感じる疑問を解消してくれる。
特に印象的だったのは「なぜ〇〇は〇〇という表現をするのか」を考えるより「なぜ〇〇は〇〇という表現をしないのか」という視点が重要であるということ。
例えば不定冠詞「a」は母音で始まる単語の前では「an」になるがそちらが特別なのではなく「a」の方が元々あったnの音が抜けた特殊な形であるというのは初めて知った。
日本語で和語、漢語、カタカナ語の分類があるように英語も本来語、フランス語、ラテン・ギリシャ語で分かれていて、類義語の中でもそれぞれお硬い雰囲気を醸し出したり逆に親しみやすさを出したりとニュアンスが違うそう。
これを意識すると表現の幅が広がりそうだ。
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非常に面白かった!
英語という言語が遂げたユニークな歴史、その変遷、そして昔英語を学び始めた時に感じた数々の「なぜ?」に対する回答(仮説)を知ることができる良著。
なぜ、綴りと発音が一致しない語が多いのか、逆に綴りが同じで発音が異なる語があるのか、三単現のsはなぜ付けるのか、不規則動詞や不規則な複数形はなぜ存在するのか、なぜSVOの語順なのか、などかつて自分の中にあった疑問の数々が解き明かされる心地よい読書体験。
そして、「なぜ英語だけ」と感じていた自分の勘違いにも気づけた。上に挙げたいくつかのなぜは日本語やその他の言語にも当然にある事象だったのだ、ということを知れたのはとても良かった。
英語を学び始めの時に出会いたかった(中学生には取っ付きにくい本だけど)