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第一話 半身半疑 第二話 ガラスの絆
第三話 殻の同居人 第四話 君の名は?
第五話 あなたが遺したもの
第六話 罪の比重 第七話 妻の罪状
家族関係はどんでん返し………
いうに言われぬ薄闇が漂う世界、心の薄闇が溶け出ているかのように思える。薄汚いものも清澄なものも纏うのを良しとする人次第なのかと気持ちが沈む。
美味しいものを食べて明るいドラマを見て浮き上がっておこう
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バナナの皮で、あの人殺せますか……?
家族関係はどんでん返しの連続!
夫と義母を殺した罪で、懲役10年の判決を受けた茅野春子。
「多重介護殺人事件」として知られるこの悲劇に意外すぎる真相が?(「妻の罪状」)
介護、遺産相続、8050問題、終活、夫婦別姓など、
今日的な7つの問題をテーマに名手があざやかに描く、心揺さぶるミステリ短編集。
変転する家族それぞれの心の機微が行きつく先にあるものとは……。
第1話 半身半疑
第2話 ガラスの絆
第3話 殻の同居人
第4話 君の名は?
第5話 あなたが遺したもの
第6話 罪の比重
第7話 妻の罪状
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どの物語も、そこはかとなく恐ろしい。狂気めいたところもありながら、実際に起こらないとは言い切れない。どこかで一歩踏み出す方向を間違ったら、もしかすると自分も……、と思わされる怖さを秘めている。それでも、先を読まずにはいられない興味をそそられてしまうのである。怖いもの見たさだろうか。そしてさらには、人間の弱さと誘導されやすさも思い知らされる一冊である。
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目が話せないような、どんでん返しはなかったと思う。
半信半疑
あまり好きな結末ではなかった。
ファンタジーより。
ガラスの絆
海外のドキュメンタリーなどで見たことがある。広い外国であるのだから、日本でもあるだろうな、これからどうなるのかなと思える作品。
殻の同居人
他人をすぐ受け入れる危うさが軸になっている作品。
君の名は?
いじめがテーマ。
『いじめた方は忘れても、いじめられた方は忘れない』これが、すべて。
SNSで、何でも知ることができる現在だから、何でも発信してるあなたは大丈夫ですか…?
リア充、勤務先、最寄り駅、高級品等々。出しすぎ注意。
小説の中に出てくる事件、テレビでやっていたなぁ…。
あなたが遺したもの
よく言えばきれいな終わり方。不幸もあるし、逆転劇もあるし、ほどよく、スッキリする。
現実はそこからまた争いが生まれるんだろうなと思うけど…。
罪の比重
なぜ、その一言を本人に言うかなぁ、心の内に秘めることが大事だよなぁ、別れるときは余計なことは言わないに限るという話。
妻の罪状
介護の話。
彼女は会話をしたがっていたから、読んでいくと、展開がすぐにわかる。
何気ない会話からヒント、アドバイスを得ることもあるよねという作品。良くも悪くも。
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【収録作品】第一話 半身半疑/第二話 ガラスの絆/第三話 殻の同居人/第四話 君の名は?/第五話 あなたが遺したもの/第六話 罪の比重/第七話 妻の罪状
臓器移植、体外受精、8050問題、なりすまし、いじめ、夫婦別姓、同居、遺産相続、終活、ダブル介護、ヤングケアラーといった問題を絡めた短編集。現実的にありそうで、その意味で十分ホラー。
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7話からなる。
「半身半疑」は、臓器移植の話。
姉弟で、腎臓移植。
そして、夫の自動車事故での失明寸前。
ふたりの子供は、姉に世話を託して、自分は、母親の役目が、果たす事が、出来なくなってきている。
そんな中、妻は歩いていると、屋上からの外壁の一部が落下か???
角膜の臓器移植の提供に承諾の表示をした覚えが、・・・・
ゾワゾワと、背筋が、寒く感じる話である。
「ガラスの絆」は、一人っ子。
それも、人工授精での誕生にまつわる話。
両親の離婚後、母は、再婚して子を生した。
一人子で亡くなったのだが、その生まれた男の子も成人して、茶髪の彼女と交際で、子供を作ってしまったけど、離婚してしまう。
その子は、その男の子の子供ではない可能性が、高い、
その赤ちゃんを養子に・・・・
もう、ここまでくると、血のつながり云々の話から、程遠い話になってしまっている。
愛情は、子供に対して生まれるのだろうか?と、心配になってしまった。
「殻の同居人」親の住んでいた住居の空き家問題に絡む話である。
そして、学生時代の同級生だと思って声をかけたことから、同居することになるのだけど、・・・その自分の家が、乗っ取られて行きそうで、親切にしてあげたわりに、不幸な顛末へと・・・
「君の名は?」
祖母から、漢字の字を成り立ちを教えて貰いながら、自分の名前の良さを聞いていたのに、転校してから、自分の名前で、からかわれることになり、イジメに遭う。
成長してから、このイジメをした者達に復讐したい思いに・・・
「あなたの遺したもの」
この本の中で、一番最後が良かった話である。
「婚姻関係終了届」の話は、何かの本や垣谷美雨氏の小説で、最近知った事である。
「復氏届」も、そして、夫の死後、その義母と嫁が、養子縁組。
二束三文の土地だけを相続した嫁だけど、義母を思いやる愛情と、その土地の値段が、用地買収で高額に売買でKる事で、スッキリ!の話に。
「罪の比重」
親の死後の家の後始末。
父親の失踪後、そのわけは・・・遺品整理で、知った衝撃的な話。
百日紅の根元にあるものは・・・行方不明になった死体。
「妻の罪状」
多重季語の末の事件。
聞き上手な弁護士が、意図的に洗脳(?)なのか?
「一事不再理」の原則も。
どれもこれも、家族関係の複雑さを描いている。
サクサクと読めて仕舞うのだが、今の時代を反映しているものが多くて、考えさせられた。
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家族み軸にした短編ミステリー。帯の「バナナの皮」の単語のインパクトが大きいけれど、それに限らず7編どれもが一捻りある展開で、すいすい読んでしまった。
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「半身半疑」「ガラスの絆」「殻の同居人」「君の名は?」
「あなたが遺したもの」「罪の比重」「妻の罪状」
イヤミステイストで描かれた7話収録の短編集。
臓器提供・非配偶者間人工授精・終活・いじめ・遺産相続・恋愛関係のもつれ・介護等7つの社会問題を絡めたミステリーはどれも切れ味鋭く意外な着地点を楽しめた。
『半身半疑』は夫と夫の姉、二人の共依存の様な関係に違和感を感じる妻の身に起きた不幸にゾッとする。
人間の狡猾さと物語の行方に恐怖を感じる『殻の同居人』。
読後の爽快感が堪らない『あなたが遺したもの』など粒揃いの短編集。
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短編で読みやすく、主婦ならではの目線、視点が多い。ついつい、まじか、、、、
と、声が漏れそうになる。
なんだか、あーよかった。っていう軽めのハッピーエンドもあったり、最悪の形で終わったりもする話ではあるんだけど、、、
一家の全てを担う主婦たちは、案外そのあとが重要なんじゃないだろうか、、、とさえ思ってしまいます、、、、
介護、子育て、夫婦、子ども、、、、
なんだろ、身近なよーで身近じゃないけど、もう少しでそっちに行っちゃいそうな、、そんな主婦にはふと、、身に覚えがありそうな一冊。
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介護、遺産相続、終活、夫婦別姓、など、
女性がかかわるたくさんの日常の問題。
「家庭恐怖コレクション」で連載されたもの。
家族ミステリーであり、ホラーであり、
どんでん返しの面白さと、人の恐ろしさが凝縮された短編集。
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近年ならではの7つの問題の短編集は秀逸なイヤミスだった。多重介護や嫁姑の関係、遺産相続など、身近にある家族関係の歪。変転する心の先にあるどんでん返し。面白かった。