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『女たちのテロル』レビュー
朝鮮の錦江の岸辺で自殺を試みるが、頭上で鳴く油蝉に、自分を取り巻いている世界の美しさ、静けさを気付かされ、もう一度、国家の構成人員としてはカウントされていない『もぐり』の人生を歩んでいく。
しかし、そこから感じる生きることの抵抗感覚はすべて『違う世界はある』という実感であり、それが彼女の生きている原動力になって、雪ダルマのように自然児金子文子を膨張させていく。そしてその野性味が時代を巻き込んでいく。
‘死の淵’から戻った人には‘信念’の貫徹を支える強い力が備わる。
それは逆から見ると運命がその人に与えた試練のようにも思えるし、その人の使命をスーパーパワーに転化する必然のようにも思える。
この様に‘死の淵’から戻った人に先日読んだ『だから、あなたも生きぬいて』(大平光代)に見ることができる。
そして、読みながら常に意識していたのが作者‘ブレイディみかこ’という人物だ。
『子どもたちの階級闘争』→ 『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』と読んできて、彼女の選ぶ言葉、そして社会の底辺で生きる者の姿を、読む者にしっかり手渡す様な表現を目にしてきた。
こんな表現をする人はどうやって作られるのだろうと考えながら、次々と彼女の作品を遡って読んでいる。ちょっと変わっている。そこがまた魅力で、親が知的な環境を与えてくれなわけでもない、真面目に学んだわけでも、高学歴でもない(高校は名門だが)、裕福な成金でもない。…。なのに、言葉は豊富に持っている。
自ら好んで裕福にはなりそうなタイプでもない。
彼女が金子文子を追ってこの本を書いた様に、私もしばらくブレディみかこを追っかけてみる。
そんな彼女は
いまの私のマイブームだ
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P78「不平等、という問題に本気で取り組む人々が現れた百年前は、様々な分野でそれを行おうとする人々が、優先順位を争って対立した時代でもあったのだ」
P160「マイノリティーを上に置いてマジョリティーより尊重すべきものとして扱わない代わりに、劣るものとも見なさない」
P164「生まれながらに蔑まれる人が存在しないのなら、生まれながらに敬われるべき人だって存在するわけない」
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日本の金子文子,アイルランド(スコットランド)のマーガレット・スキニダー,イギリスのエミリー・ディヴィソン.ほぼ同じ時代をそれぞれの生をかけて自分の信念を貫いたことに深く感銘を受けた.章が変わるごと大切な鍵となる言葉を手渡すように登場人物が変わる展開が面白かったです.時と場所を違えながらも女性として人間として輝いた人達を知ることができ,この本に出会えてよかったです.
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アナーキー&ロックに生きた3人の女性の一代記。次々と展開していく小気味いい文章で一気に読み進められます。虐げられた状況下を闘い抜いた3人の姿はカッコよすぎ。最期まで力強く生きた彼女らをアッパレに描き、暗く悲しい結末で文章で終わらせない作者の筆もアッパレです。
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たいへんくだけた文体にちょっとびっくりした。もしかしたら若い人たちに向けた本なのかもしれないが、恥ずかしながらいい歳をした私が知らないことばかり。
私はこういう女性たちの壮絶な戦いがあったことを何も知らずに、のうのうと暮らしてきたのだなあ。
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不勉強で、金子文子は何となく知っていたが、エミリー&マーガレットのことは全く存じ上げず、サフラジェットやアイルランドのイースター蜂起についても無知で、大変勉強になった。金子文子の考え方は大変興味深い。頭でっかちの思想とは一線を画すもので、手記も読みたいと思う。
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100年前の話し。
日本、英国、アイルランドでそれぞれの女達がテロルに目覚める。
申し訳ありません。
途中で興味を失って挫折しました。
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何かを変えようとするとき、周囲の耳目を集めるために破壊行為に及ぶことが多いけれど、もちろん変革への志はとても高いのだけど、暴力や破壊行為には全く賛同できない。
が、金子文子が齢23でこの世を去ったのは痛ましい。信念を貫くのは並大抵のことでなく、非常に困難なことをひしひしと思い知らされる。
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カタカナ英語が出てきて読みにくい。挫折。金子文子さんのことは初めて知った。寂聴さんのを読んでみたい。
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100年前の3人の女性たちの熱い魂の闘い。
社会の不平等から自らを確立しようと活動した先人たちが美しい。
カタカナが多すぎた。
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想像力と表現力すごすぎる。
もちろん登場人物(リアル)もすさまじいけれど。
伝え方。「日本のヤバい女の子」の続編みたいなノリ?国際的なのも面白い。同じ頃にまったく異なる場所で生きていて、でもそこに共通点を見つけられること。共感点、というか。
すさまじいストーリーを要約してここで伝える力は私にはない…
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女日蓮 獅子吼す 金子文子。
MADなレディー エミリー・デイヴィソン。「MAD?そうよ!あの神がかったマッドネスが世界を作り変えるのよ」
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なるほど、そういう女性たちがいたのか、そういう感じ。というのも、カタカナ英語が多くて、著者の熱量あまって脚色っていうかアレンジが凄くて、それが邪魔だった。ちょいちょい入り込んでくるカタカナ英語がなんか恥ずかしい。最近覚えたドイツ語の表現fremdschämenはきっとこの気持ちのこと。意外なところで新しい単語の使用方法がわかってよかったので星3つ。
彼女たちについては別途自分で調べようと思う。
カバーの絵がかっこいい。
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イギリス、アイルランド、日本の独立派、アナキスト女性たちの活動と心の内を、ブレイディ流の捉え方で再解釈。まずはそれぞれの心の内を阻害されたものの中で強いエネルギーを持つものがそれを死を物ともせずぶつけているという点で著者は共鳴。日本・朝鮮の金子文子.英国のサフラジェット,エミリー・デイヴィソン.アイルランドのマーガレット・スキニダー三者三様ではあるが、迷いなく世界を変えるという目的に直進した点で共通である。
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知らなかった~。なんとパワフルな人だろう。23歳にして今の私よりぜんぜん大人だ。自分の頭で考え行動にうつしている。誰に対してもまったく動じることなく自説を開陳する。すごすぎる。金子文子。「手足まで不自由なりとも 死ぬといふ、只意思あらば 死は自由なり」でほぼ語りつくされているか。『余白の春』も読まなくては。
サフラジェットの話も興味深かった。100年前にこうやって闘ってくれた人たちのおかげで今の私の安楽な生活は成り立っている。とはいえ、参政権は普通にあるしあからさまな差別はもうないかと思いきや、その考え方はおじさんたちは捨ててないし、場合によっては女性であっても心の奥深くに持っている。入試の不正やらセクハラやら最近いろいろ社会問題になってきている男尊女卑の心を根絶することが先達に報いることになると思う。行動せねば。