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面白いんだけど、螺旋プロジェクト部分に分からない点が多く(シリーズの一部なので当然です)、読んでいて置いていかれる感覚になった。
途中、もう螺旋プロジェクトはいいかな…と思っていたのに、最後の、冷静な傍観者のようだった智也の怒涛の心情に、読後、まんまと次の「シーソーモンスター」を購入してしまった。
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自分の痛いところを突かれている気がするけど、不思議と嫌な気持ちはしない。
現代を生きる人の心情を言語化していて、素晴らしいと思う。
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螺旋プロジェクトの2作品目(私にとって)
本作品の海族は南水智也、山族は堀北雄介!
そして、舞台は北海道!
昏睡状態の南水智也を献身的に看病する堀北雄介!?
螺旋プロジェクトを知っている人にとっては何故?かと思う事、必至!!!
本作品は南水智也が昏睡に至るまでの半生と堀北雄介の関係を彼らの周囲に存在する人々の視点で描かれていく・・・
白井友里子:南水智也の担当看護師、死に向き合いすぎている自分の仕事に疲れを感じ始めている。感受性の強すぎる弟を心配に思う
前田一洋:転校生、小学生の南水智也と堀北雄介の友人、帝国のルールが好き!堀北雄介が苦手
坂本亜矢奈:智也たちの中学の同級生!智也と同じ水泳部で智也に引かれている!堀北雄介が苦手
安藤与志樹:レイブの代表者!北海道大学の学生!次世代最北端のメンバーに堀北雄介と共に選ばれる
弓削晃久:番組制作会社のディレクター、凄腕の後輩と鳴かず飛ばずの自分に苦悩している中年男性!
安藤くんや弓削さん、そして堀北雄介の生き方は非常に疲れる。
何者や何かに憧れるのを辞めて楽な仕事を選べばいいのにと思ってしまいながら、昔の自分が一時期、努力しないで、何か成し遂げる人に成れないかと思っていた事を思い出した!
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朝井りょうさんらしい、少年期~の内情が細かく綴られた作品でした。
「螺旋プロジェクト」という事で、以前「シーソーモンスター」は読んだのですが、もう内容は忘れてしまっていて、繋がりなどは分かりませんでした・・・
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何かに向かってないと存在意義が感じられない。と自覚してもなお突き進む雄介は、まわりから見るとバカやつだと感じるかもしれませんが、誰しも気づきたくないことに一番向き合っている人物なのではないかと思いました。
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始まったぜ、私の螺旋プロジェクト。
一作目は「死にがいを求めて生きているの」
朝井リョウは地元が同じ岐阜のもあって本当に本が好き。めちゃくちゃ面白い。語彙力なくなるほどに。
朝井リョウのすごいところは、色んなものを撒き散らして回収してるのに最後の答えは読者に委ねるところだ。
そしてぐちゃぐちゃにされる、私の中の持論と概念。
人間は一つの言葉を、自分が最も納得がいく答えで覚える。それはポジティブな捉え方でもネガティブな捉え方でも。
その結果、私はそうは思わないが溢れて誰とも一緒になれない時もあれば、わかるわかる!と二つ返事の時もある。
朝井リョウはその凝り固まった言葉や概念をもう一回はてなに変えてくれる人だ。
検索エンジンに打ち込んで出てきた諸説にまた新しい可能性をくれる。
その感じが心地よく私の心の目を広くさせてくれる。
伊阪幸太郎さんが発案の螺旋プロジェクト。
朝井リョウを加えたのは絶対正解。
二極化する民族とその血を受け継いでいく現代の人間たちは余りにも答えをたくさん含んでいる。
だからこそ朝井リョウのような第三の辞書になってくれる作家さんがいるこのプロジェクト、本好きなら絶対に面白い。
(直訳:オススメですのでぜひ…)
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平成の重苦しさがよく出ていた…と思ったんだけど、作者の後書きを読んで、作者もこの小説と同じ重苦しい感じだった。平成の闇が深い。
雄介や与志樹のような黒歴史は結構ありそうだと思った。
いや、雄介は現在進行形だけど。
智也が目覚めたあと、二人はどうなったんだろうか、と少し気になった。
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螺旋プロジェクトの「海族山族」の軸が、
ファンタジーとは縁遠く淡々とした平成時代に
自然と組み込まれいて流石だな…と思った
章ごとに異なる主役が「雄介」(と、その近くにいる智也)を各々の視点で語っていく構成が面白かった
平成と令和の「オンリーワンでも良い時代(ただし自己責任)」特有の葛藤が文字化されていて、
苦しくも救われる読後感でした
浅井リョウさんの作品に多い気がするが、
自分は苦手な登場人物へのヘイトを貯めながら読むことが多いので、
苦手な雄介の危うさ、脆さが徐々に見えてくる この話は最後まで動揺を楽しみつつ読み終えられた
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何ものにもなれない自分、嘘でも自分の存在が特別な者であると認めてもらいたい自分。
そんな登場人物に同情や嫌悪感、そして共感も覚える。
でも認めてもらった先には自分の事を自分は認める事は出来るのかな。
安心が欲しい、生きている意味が欲しい、死ぬ時に自分の人生はこれで良かったのだと思いたい、どれなんだろ。
認めてもらうってどういう事なんだろう。
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生きがいを求めて生きている、いま何をやっているのか説明できる人でないと、生きていてはいけないのか、こう思って焦る気持ちがよくわかる
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植物状態のまま眠る青年と見守る友人。二人の間に横たわる?歪な真実?とは? 平成に生まれた若者たちが背負った、自滅と祈りの物語。〈解説〉清田隆之
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螺旋プロジェクト、2冊目。他の人が作った枠で書くってどんなかなーーって思ったけど朝井リョウ全開って感じ。最初はちょっと長いというか、章ごとに視点が変わっていくのに対して、この人の話どうなる?ってなった頃に終わってまた知らない人の話が始まるので乗って来てはブレーキみたいな、、、ち読むのめんどくさくなりかけたんだけど半分すぎくらいから、出てきた新しい人さっきの人と〇〇で関係ある人じゃん!ってなって徐々に読みやすくなった感じ。とはいえちょっと長いかな、、、、もうちょい纏めた方が読みやすかったな、、、でもラスト一章はとても良かったです。あーーーそっちかーーってなる感じ、、、ただ螺旋プロジェクトとしては、山族海族対立の設定は伊坂幸太郎先生のが上手く使えてたかな、、?やっぱ発案者だもんな、、、正直その設定なくてもよかったなーってなっちゃう部分もあった。でもトータルとても満足です。
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螺旋プロジェクトのうちの1冊らしい。(まだこの本しか読んだことがない。)
序盤は別に螺旋プロジェクトでなくても十分面白いじゃないかと読み進めていたが、中盤から海と山の対立の話が出てきて一気に螺旋プロジェクトの話として進行し始め、落ちもどっぷり螺旋プロジェクト。
「俺、人間は三種類いると思ってる。
一つ目は、生きがいがあって、それが家族や仕事、つまり自分以外の他者や社会に向いてる人。他者貢献。
二つ目は、生きがいはあるけど、それが他者や社会に向いていない人。自己実現人間。
三つ目は、生きがいのない人。自分自身のための生命維持装置としてのみ、存在する人。」p443
私は無意識のうちというか、自然な流れによって?、自然発生の欲によって?、主に自己実現型だが、それで成功すれば他者貢献もできるな、という、夢を持つ若者の大半がそんな考えではないだろうか。
確かに生命維持装置として過ごすにはあまりにも無意味すぎて苦痛を感じることは想像できるし、私が持つ生きがいも、最後には死んで無に帰すことを思えば何の意味もないものであり、簡単に生命維持装置へと転職できる。
そうなると、何か縋るものがないとやっていけない。共感強し
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伊坂さんのシーソーモンスターで螺旋プロジェクトを知って、こちらも読みました。
同じテーマを用いているからこそ、作家さんごとの違いがよくわかって凄いと思いました。
伊坂さんはフィクション感があるお話が多いので、海山伝説も違和感がありませんでしたか、朝井さんの世界観で海山伝説を書くというのは、少し不思議な感じがしていました。
しかし、海山伝説の話が普通の世界に自然と入り込んできて、気が付いたら海山伝説に振り回されていて、驚きました。
智也と雄介、それぞれの時代でそれぞれの人生があって、いろいろな人に影響を与え、与えられ、生きていくことの辛さも多く描かれていましたが、この先2人が自分の"生きがい"を見つけて前を向いて生きて欲しいと思いました。
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平成を生きた人の何故だかわからない生きにくさ、葛藤に着眼し、いろんな人の視点で描かれるストーリー。
読み進めるうちに先の章で出てきたあの人はこの人かと段々に関連が生まれて繋がっていく。
初めの章の病院でのシーンが最後あんな風に繋がるなんて想像もしなかった。
螺旋プロジェクトによる話の軸となる設定、一見現実味のないように感じる海山伝説の周りに広がっていくメインストーリーに非常に引き込まれた。
そんなメインストーリの背面にずっとついて離れない“生きがい”と“死にがい”というワード。
自分自身も作者と同じで平成の時代を生きた。
平成という一見平和な時代で人生の多くの時間を過ごしたものが抱える生きづらさとは何か考えさせられた。
昭和に比べて争いごとが減り、人との競争心が減った。
ハラスメントなどの言葉をよく耳にするようになり、人権が守られた。
これはきっと平和なんだろうけど、いい意味でも悪い意味でも、公平にならされた世界。
その中で出る杭は打たれるが如く、誰かがそうするように生きて、平等で平和が植え付けられた時代。
これが決して悪いわけじゃないのに、答えのないモヤモヤや生きにくさで悩む一定数の若者がいるということが理解できる。
何かのために生きること、そのことで生きる価値が見出せるのが“生きがい”。
“生きがい”を見つけられない若者は
このままじゃ生きていられない、生きている意味がないから、この世界に自分を繋ぎ止めておく何かを作ろうとする、それが“死にがい”だと思った。
生きていくための何かじゃなくて
生きていて良いと思える何か
それが“死にがい”だと私なりに解釈した。
言語化するのも難しい思想や葛藤までもを文章にしてストーリーにする作者の表現力に脱帽でした。
非常に面白く読ませてもらいました。