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ヒロインは自分の事務所を構えたグラフィック・デザイナー。ヒーローは広告代理店のやり手営業マン。ヒーローと一夜限りの情事を持ってしまったヒロインが予期せぬ妊娠をして……というロマンス小説お決まりのパターンに、おしゃれブランド名やおしゃれスポットの描写がちりばめられる。
美人でセクシーで仕事ができてセンスのいいヒロインと、ハンサムでセクシーで仕事ができてセンスのいいヒーローが、どっちが有利になれるか愛情と付帯条件で綱引をしながらとってつけたようなハッピーエンドを迎える。
なんだかうわっつらな話だと思うのは「ブリジット・ ジョーンズの日記」のような主人公(と主人公に共感して読む読者)を笑えるシーンがないし、ヒロインにもヒーローにも人間味が感じられないから。あとやたらと細部の描写にこだわっているのがスノビッシュで、すぐに古臭くなる予感がするから。
辛口になったのは「ジェーン・オースティンに謝れ!」という気持ちの表れで他意はないです。あと筆をつかうシーン、どうにも想像すると笑っちゃって駄目だ。