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凄く久しぶりに読んだ今野敏。
印象はそのままですが、ストーリーがしっくりと
受け入れられるようになったのは自分も年齢を重ねた為?
凄く、質の高い、永遠のB級的な作品を書かせたら、日本イチ!!
若干、全共闘のくだりがしつこいかな...と感じましたが
きっと、ここをしっかり伝えないと主人公の樋口という人間像と
人物設定が成り立たない。
そう思えば十分許容できる描写に変化するんだね。
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「組織の中の異端」という関係性を描くのはキャラクターものの王道です。少年マンガの「常識的な集団の中の破天荒な主人公」という形を思い出してもらえれば、これは素直に納得してもらえることでしょう。周囲との落差からキャラクターの個性・関係性を強調しやすいし、異端であるが故に物語を大きく動かすブレイクスルーの余地があるのです。
この今野敏による警察ドラマ「樋口顕」シリーズでも、そのように「組織の中の異端」を描いているわけですが、といっても型破りなヒーロー刑事を描いているわけではありません。むしろ主人公・樋口顕は他人の顔色をうかがい、周囲の意見を聞いて調整役に回ることが多い人物。一見主人公には向かないタイプに見えるのですが、実は体育会系で押しが強い刑事集団においては、それこそが異端であり、周囲から一目置かれるという逆転がこのシリーズの面白さのキモであると言えるでしょう。そしてそんな彼が彼の常識と信条にのっとって捜査を進めた結果、最終的には組織の力学からはみ出て、結果スタンドプレーをしてしまうという再度の逆転がカタルシスを生むのです。
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今野敏の作品では時々あるのですが、犯人の動機が希薄で納得できない。
殺人してしまうというのは、突発的という理由はあり得るけれど、そこにいくまでの経緯が希薄すぎる。
なぜなのかよく考えてみると、今野敏はすべて刑事側からの視点でしかストーリーが進行していないからではないのかと感じました。
ほんの少しでも、犯人側の視点で書かれたところがあると、心情なりが理解できて納得できるのかもしれない。
また、こいつがあやしいと思うポイントが、あまりにもおりこうさんであり得ないくらいまじめな考え方から来ているのも理解できないです。
たったあれだけのひっかかりで、捜査本部をひっくり返すほどの結果を出すというのは、いくら物語でも出来すぎ。
主人公は本当はとても小心者というアピールも、しつこいくらい出てきて逆にうざい感じがします。
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新しい人を開拓したくて購入。
ズボッとは、、はまらず。。
主人公の自己認識と他者認識のギャップの
描写はちょっと引き込まれた感じ。
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きっと若い人には書けない文章。
それでいてスピード感もあるので、すごく読みやすかった。
ただもう少し犯人にたどり着く過程にドンデン返しがあっても‥!
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『隠蔽捜査』シリーズでお気に入りになった今野敏氏の警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ第1作。
実はこの作品は1996年に幻冬舎から刊行されていたものが、昨年になって新潮文庫で再刊行されたもの。シリーズの残り2作『朱夏』と『ビート』も同様に新潮文庫として刊行されている。何で10年も経ってからリバイバル刊行されたんだろう???よく分からん。。。
まぁ、そんなことはさておき、本作品も隠蔽捜査シリーズに負けず劣らずの骨太警察小説で、警察内部の描写もなかなか詳しい。特に捜査本部設置時の班分けや捜査期間などが分かりやすかった。
正直、期待しすぎていたこともあり、思ったよりも楽しめなかった。主人公に隠蔽捜査シリーズの竜崎のようなカリスマ性がなく、どちらかというと捜査で犯人を追っていくことに主眼が置かれているようだ。あと2作、シリーズとしての完成度に期待したい。
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警察小説が熱いらしい。
本作は樋口顕シリーズの1作目になるが、なかなか面白かった。
実は先に2作目の「朱夏」を読んでいて、
今回は1作目に戻った感じである。
樋口警部補は40歳、
警視庁捜査一課強行犯第三係を率いている。
この主人公は別にヒーロー然としているわけではなく、
他人からどう思われているかを気にし、
自信がないからこそ失敗も少ない、
そんな自分に嫌気をさしている人物である。
が、傍からみれば、それは冷静でまじめ、
そして結果を出していると信頼される。
そのギャップにまた悩んでしまう、そんな主人公だ。
まあ、樋口ほど冷静ではないが、
自信のなさや他人の評価を気にするあたりは自分にもあてはまり、
なんだか感情移入がしやすいが故にはまってしまった。
樋口も魅力的だが、たぶん一番魅力的なのは樋口の妻の恵子かもしれない。
樋口はとても家庭を大事にする男なのだが、
この妻の恵子が樋口をよく分かっているのだ。
さりげない一言が、とても心地よかったりする。
と、本筋とは関係のないところを述べたけれど、
もちろん警察小説なので、事件が起きる。
殺人事件なのだが、そのたびに目撃される少女=リオ。
捜査本部はリオを容疑者と確実視する中、
樋口は疑問を呈する。
さてさて、真相はいかに…。
『朱夏』を読んだときにも思ったが、
小説内に心理学の用語がわりと多くでてくる。
今回はアダルトチルドレン。
一昔前に流行った概念だと思うが、
このあたりの論理展開はちょっと胡散臭い。
ただ、樋口に「アメリカの心理学というやつをあまり信用していない」と言わしめ、
彼がそのあとに語るセリフあたりを読んでいると、
別に筆者もアメリカの心理用語の胡散臭さは感じつつ使っているようではある。
犯人は特別以外な人物というわけでもないので、
謎解きみたいなところの面白さがある小説ではない。
それよりも、樋口とそれを取り巻く警察官たち。
氏家、天童、植村・・・、といった個性ある面々とのやりとり、
そして上述したが家庭でのやりとり、
そんなところの個の心の動きと警察組織独特の雰囲気が、
たぶんこの小説の魅力なんだと思う。
このシリーズは3作目も出ているみたいだし、
ぜひ読んでみたいなあ、と思う。
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今回の主人公はちょっと新しいタイプの刑事かもしれない。同僚との会話がなかなか面白い。事件そのものよりも、その人間の心理状態とか精神状態についての同僚の分析だとか、やりとりが興味深い。
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主人公、どんだけ気にしすぎ芸人!?
こっちまで病気になりそうだ・・・・
何作か今野敏読んだけど、やっぱりダメでした。
もう読まない。
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2008年13冊目・・・タイトルのせいでしょうか、ヒロインのリオがAV女優のRioとかぶってしまいます
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[★★★★☆]等身大の主人公樋口がいい。斜に構えてしまいそうな世代論、教育論も樋口というフィルターがあるから素直に聴ける。
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あまりにもしつこく「世代」について語るので、事件と何らかの関係があるのだろう、と思っていたら何もなかった。
美少女の正体もパッとしないし、キャラクターに頼った小説だったように思います。
ただ、このシリーズはどんどんおもしろくなるので、ここで辞めてしまうのはもったいないかもしれません。
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たまたま手にとって読んだんだけど
なかなか面白い
地味な自分に自身のない
いつも回りの反応を気にしながら事件を解決する
主人公の設定がいいな。
今野 敏
http://www.age.ne.jp/x/b-konno/
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警視庁強行犯係・樋口顕シリーズの第一弾です。第三弾「ビート」、第二弾「朱夏」、そして本書と逆に読んでしまいました。やはりシリーズものは回を重ねるほどに完成されていくのだなあということが逆に読んでみて返ってよくわかります。主人公の樋口顕は決してヒーロータイプではありません。ワーカホリックぎみな中年男、妻を愛しているが多くの日本人家庭と同じく愛情表現は控えめ、というより愛情表現は皆無に等しい。一人娘を愛しているが娘が自分をどう見ているか気になる40歳。仕事上も上司や部下の自分に対する評価がどうなのかが気になり、ときどきそんなことをうじうじ気にしている自分がイヤになる。そんな強行犯係係長(ハンチョウ)樋口顕が普通にカッコイイ!
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内 容
「連続殺人犯」の容疑者が、とんでもない美少女。
なにかと周囲に気を遣う、班長・樋口が真犯人を追うという警察小説。
感 想
「世代」についての独白が多く、ダイナミックな動きもなく、やや退屈か!?