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間違った選択
2022/12/03 08:10
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
罪人は必ず間違った選択をする、ねぇ……。表題作の罪人の選択ですけど、これが、イチオシかな。貴志祐介さん自身が「ここまで強いテンションを維持した作品は、書いたことがありません」とおっしゃっているくらいですから。
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【人間の愚かさとは? 貴志祐介ワールド全開の作品集】パンデミックが起きたときあらわになる人間の本性を描いたSFから手に汗握るミステリーまで、人間の愚かさを描く作品集が文庫化。
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「SF多め貴志祐介エキス濃い目短編集」だ。これぞ貴志ワールドだという特徴を纏った作品ばかりでファンの自分にはたまらず心の中で涙と涎を垂らして読んだ。文庫まで待った自分は愚かだった。
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4編からなるSF短編小説。罪人の選択と赤い雨が面白かった。最初の2つの短編である夜の記憶と呪文はSF要素が強過ぎるのか、あまり好きではなかった。SFや貴志祐介好きにはたまらないと思う。
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ミステリー、サスペンス、ホラー、SFと、幅広いジャンルで作品を発表している貴志祐介の短編集。SF者の間では、「新世界より」の作者として有名ですね。今作に収録されている4篇のうち3篇はSF、1篇(表題作)はミステリーと言って差し支えない内容と思いますが、ミステリーの方の貴志祐介を期待して手に取った方は、冒頭収録の「夜の記憶」がかーなりハードコアなSFなので、相当戸惑うかもしれませんね・・・(^_^;
SF寄りの作品集、ではありますが、一読しての印象は、世間的にイメージされるいわゆるSFとは一線を画します。鴨が最も強く感じたのは、土着的な恨み・辛み・妬みの奔流。一言でまとめると「ドロドロ感」、です。
どの作品にも共通しているのは、登場人物のそうしたネガティヴな感情が、当人の意思にかかわらず世界を変容させるパワーを発動させ、絶望的な中にも不思議な希望の光を感じさせる結末へと繋がっていることです。描かれる情景は、どれも暗く湿度が高く、読んでいてとてもダウナーな気分になります。
が、読み続けるとそのダウナー加減がなんだかクセになってしまう、面白い作風ですね。ただ、好き嫌いはかなりはっきりと割れると思います。
鴨的には、「嫌いじゃない」ぐらいかなー。機会があれば、他の作品も読んでみたいです。
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SFは嫌いではないが、なかなか全体像がつかめないまま進んでいく感覚に苛立ちを覚えた。
個人的にはあまり好きなストーリーではなかったかな。
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「罪人の選択」は、最後どんでん返しが起きて面白かった。
「赤い雨」はディストピアな感じが好きだった。
「夜の記憶」は訳がわからなかった。
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やや古めの作品の短編集
「赤い雨」の完成度が段違い。緻密な描写と説得力のある設定が絶望感のある世界を作っている。
光一は絶対裏切ると思った。
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短編集なのですが、最初の作品がSFで私にはちょっと理解できないというか、好みでないというか、そんな作品で読み進めることが出来ませんでした。
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4作品の短編集になっていて、短編集だから仕方ないけど、あまり興奮がなくわりと淡々としてた印象。その中でも呪文は先が気になりながら読み進められて、呪いの連鎖を連想させられるような終わり方が結構好きだった。夜の記憶が一番読みづらかったかな。赤い雨は途中まで良かったけど釈然としないオチ。罪人の選択は読みやすいけど可もなく不可もなくみたいな感じかな。
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いや~。分かんないことばっかでした。話が難しすぎて、短編だと思わずに、繋がった話だと思いながらずっと読んでました。3作目の「罪人の選択」を読んでる時に、(あれ、これはもしや、それぞれ独立した話では?)と気付きました。「夜の記憶」で、世界観の違う話が交互に出てきてたので、何時になったら交差するんだろうと思って読んでいた間抜けはわたしです。
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【夜の記憶】
かつて人間だった男が、意識だけを異型の魚類に移されて生活している。
人間だったときの妻との記憶、違う星に行ってしまった妻と海上をボートで疾走した記憶を思い出し、海中を全速力で飛翔する。
とても美しい。
一生会えなくても、人間の姿ではなくなっても、彼の心を満たすのはまだ若かった妻との記憶。
【呪文】
時間も空間も超えて、さらに無意識にお互いを攻撃し合って破滅した植民惑星の話。
ただの民衆の捻くれた信仰心が破滅に導いたのではなく、実際に意図的に(無意識だけど)攻撃されて悪いこと続きだった。
そのへんの設定がどう理解すればいいか難しい。
連れて帰ったタミちゃんは美少女になって長生き出来たかな。
【罪人の選択】
罪人は必ず間違った選択をするから、2択を迫れば勝手に死ぬらしい。
戦時中につくられた酒とフグの卵巣の缶詰め。
どちらを食べたら死ぬか予想がつかず面白い。
さらに、その2択は戦後すぐと現代とで行われるのだが、答えが違うのも面白い。
せっかく過去の遺物からヒントを見つけ出して、戦後すぐ死んだ彼がどっちを選んで死んだか分かったのに、18年たった今では成分の変化により答えが逆になっていて無駄だった。
自分の手を汚さず不貞行為をはたらいた男を殺せるなんていい方法だ。
【赤い雨】
この話が一番好きだった。
チミドロという藻類によって汚染された地球を救うためには、それによる感染症で死に至った人間の検体が必要だと考えた瑞樹。
こっそり持ち込んだはいいものの、実は死体は生きていた。
それなのに、ここまで上手くいったのに、検体から目を離して彼氏の部屋でイチャイチャしはじめる。
何やってんだよ、という感じ。
だから錯乱状態の検体が勝手に逃げ出して安全空間であるドーム内に逃げ出し、その罪によって瑞樹はドームを追われた。
やっちまったという感じだけど、彼女ならドームの外でも本気で研究をしてくれると信じられる。
どうかお腹の赤ん坊と長生きしてほしい。
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貴志祐介の罪人の選択を読みました。
発表時期の異なる4つの短編が収録されています。
SFが3編、ミステリが1編でした。
デビュー前に書かれたという夜の記憶は2つの物語が並行して語られるSFで、全く関連がないような2つの物語が最後につながります。
呪文と赤い雨もディストピアな未来に一筋の希望を描くSFでした。
貴志祐介というとミステリ作家のイメージがあるけど、確かにSF的な構成を持つホラー小説も多いよなあ、と思ったのでした。
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短編集。
「夜の記憶」1987年
あまり面白くは無かったけど、デビュー前の作品としてはすごいなと思う。二つの視点で片方は深海魚というか、人間じゃない視点でやってるのがすごい。
「呪文」2009年
面白かった。マガツ信仰。諸悪根源神信仰というのが面白い。あまり知らなかった概念だけど、その思考はわかる。面白いな。
超能力は結局あったということか。オチとしても、もう人の手を離れた企業という神が面白いな。国家よりも企業の力のほうを上に置くのを「赤い雨」でもやってて面白い。
「罪人の選択」2012年
どこかで読んだ気がするけど違うかも。でもこの二者択一で迫るのまま見るよね。缶詰か酒か。感謝か怒りと言われましてもわからないって。逆に次のほうは缶詰だろっていうのはわかった。でもボツリヌス菌はわからなかった。缶詰に腐食が発生して鉛中毒かなと思った。実際それで命を落とした船乗りはいたし。
「赤い雨」2015年~2017年
光一はやなやつかと思ったら良いやつで見直した。逆に村長はやっぱテロかなと思ったら普通に意識障害だった。展開が雑では?
長編にも出来るけど中編で無難にまとめたって感じ。チミドロから先に進めなかった感じ。
設定が良かったので楽しめた。イメージではスピルバーグ監督の宇宙戦争の赤いツルを思い浮かべてた。藻じゃないが。赤かったなあ。
あとはエヴァ。
ドームの人たちは漂白で、つまりアルビノのイメージだったのかな。
面白い世界観。
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素晴らしい。特に最後の話が好き。
表題作はSFではないが、残り三編がSF
表題作もとてもおもしろい。