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仏教でいう「無常」とは何かを平易に解説します。
他にも「因果律」や「苦」など、世間で使われている意味と仏教で用いられる意味がずれている言葉がずれているものについても詳しく説明されています。
何回か読み返すべき本です。
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スリランカ上座仏教長老の本。
タイトルに惹かれて読んでみた。
すべてのものは変化していて
同じ姿形でいるものは何もない。
その移ろいゆく世界の新の姿を知りなさい。
そして執着を捨てなさい。
という感じの本。
基本は客観的に現象を捉えるというアプローチで
そこから得られた認識を元にした無常の説明は
例も具体的で非常に分かりやすい。
っていうか、無常の例え話の内容が
僕が日常的に人に話してる内容と丸被りしてて
既視感がすごいあった。
もしかしたら僕は悟ってるのかもしれないとさえ思った(笑)。
自分が考えてたことが仏教と親和性が高いのは
育った環境のせいかもしれんなと思ったりして
それはそれで内容とは別の楽しみがあってよかった。
春にしか桜を見ない人を引き合いに出して
人間は都合のいいところだけを見るってことを論じたりと
教訓になりそうな話もたくさんあって面白かった。
ただ、以下の点に関しては個人的に不満が残った。
1.上座仏教は釈迦の教えを伝える仏教で
仏を拝む大乗仏教とは違って
修行によって自らが悟ることを目的としているので
宗教ではないし信仰もない。
他の宗教は存在が確認されておらず
人格的にも未熟な神を信仰している時点で間違っている。
と言いながら明らかに釈迦を信仰している。
もし書かれた内容が真理だとすれば
誰が見つけたかということは重要でないはずなのに
見つけた釈迦を特別視し
釈迦にしかできないことがたくさんあるかのように語って
釈迦を特別視している様子は信仰としか言いようがない。
2.そもそも真理を語るのであれば
他の宗教がどうかということは問題ではないはずなのに
わざわざ他の宗教を徹底的にこき下ろしている。
それは不必要な争いを生むようなやり方だし
そもそも他との比較で優劣が決まるのであれば
それは相対的な価値でしかなくて
絶対的価値である真実とは言い難いように感じる。
ってか、そもそも絶対的なものはないって自分で言いながら
釈迦の教えは絶対的な真理として扱うって・・・。
3.無常の概念は仏教しか気づいていないと言う驕りがある。
福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に書かれてることは
この本に書かれてる無常そのものだし
相対性の話はソシュールの差異の体系と重なる部分がある。
釈迦とは別のアプローチで
そこにたどり着いた人々を蔑ろにしている。
本としてはいいところと悪いところがあって
両方を足せばプラスマイナスゼロかな。
まさに無常。
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[ 内容 ]
生まれ落ちた瞬間から絶え間なく老いてゆくことが人生です。
しかしその絶え間ない変化を、我々は見ません。
物質も心も、一切の現象は一時的に成立しているにすぎません。
存在は「無常」で成り立っています。
何もかもが、瞬間瞬間違うのです。
仏教では、物質は同じ速度で変化していくといいます。
そしてすべての生命の心は、物質よりも速く、同じ速度で変化します。
ブッダが発見した「無常」の本当の意味を明らかにして、日本人の無常観を根底から覆す、画期的名著。
待望の新書化。
[ 目次 ]
ブッダは、「あなた」の幸せを願ったのです。
第1章 「ある」から生じる大失敗
第2章 それは「無常」ではありません
第3章 悟らなくても役に立つ
第4章 無常の世界の予測術
第5章 死を認めれば幸福になる
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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仏教の教えの核心である「無常」について、スマナサーラ師がズバリ解説する。いつも通りの身も蓋もない物言いで、「変わらない自分なんてものは存在しない」のだから「希望・期待・願望を捨てよ」と説く。また、「計画は無意味」とも。
無常を知るためにブッダが開発した方法は、「変わり続ける自分」をしっかりと観察することである。まず自分が無常であることを経験し、そこから世の中の無常へと一般化させるのである。瞑想・座禅などは、自分の中の無常を観察するためのツールとして広く浸透している。
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「無常」とは、通常言われているような、はかないとかむなしい・・みたいな意味合いでなく、「絶え間なく変化する」「一切は絶えず変化する」と。
心はいまの瞬間という現実に集中するべき。
わかるような、わからないような・・・。
原子核の周りを電子が回っている。というところから考えれば、一切は絶えず変化している・・とのこと。
そう考えると、目には動いていないものも、ぐるぐるしているような気になって、気が遠くなりそうです。
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無常ということについてこれでもかと教えてくれる。まさに実感としてそのことを受け入れたとき、それは悟ったことに等しいと。理屈は分かるけど実感としてはな~。ヴィバッサナー瞑想やらんとね。増谷文雄が日和ったとか言える流石スマナサーラ長老(笑)
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読了して、無常については何となく分かったつもりでいたけど、明確には説明できない、十分には理解できていない感じ。
とりあえず、頭の中の潜在意識の中で、整理されてくるかもしれないが、時間を置いてまた読んでみようと思う。
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仏教の“無常”の意味が知りたくて購入した本。
リアルすぎて希望を削ぐような内容に、正直ゾッとしたのを覚えています!
宇宙はいま広がっていてビッグバンの頃からどんどん密度が薄まっているから、人間の体も時間につれて機能が堕ちていく。でも宇宙が収縮期に入れば人間の体も臓器などが時間につれて大きくなる。。。
という箇所には理由はないけど、妙に納得してしまいました(笑)
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初期仏教僧であるスマナーラさんによる仏教解説。
相変わらずの熱い感じとごり押しな感じの説法でした
今回の書は仏教の持つ理論にフォーカスを当てています。
日本でも仏教で言う無常と言うのはよく聞きますが、本当の意味は多分理解していません。
そこで仏教の根本的な理論である無常について解説し、そこから如何に生活に生かしていくかが書かれています。
覚えておきたいこと。
諸行無常。 これは仏教で言う真理であり、諸行はすべてのものは因縁で成り立っており、また全ては我も他も常に変化しつづけている。という考え。
人は何をしていても死に向かっている。
暗い意味ではなくて、生きることは老いることであるから、何かに執着することは無意味だということ
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スマナサーラさんの本を拝読するのは3冊目。無常という概念に興味があって読んでみました。
いつもながら示唆に富んでいる記述が多く、生きていくにあたって色々と参考になりましたが、特に本書では西洋文化や他宗教に対する批判で多くのページが占められており、『それよりも、もっとお釈迦様の教えて書いてくれればいいのに・・・』と残念に思いました。
この本を読んだからといって無常の本質が分かったわけではないですが、今という瞬間を生きていく重要さについては、今まで以上に理解できたと思っています。
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諸行無常ということがよくわかる本。原始仏教のベースにあるものを書いている。基督教をとりあえず論破して退けてしまっているのは仕方が無いのかもしれないが、個人的には残念な気が。ただ、その分、論旨は明快だと言える。
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この世の全ては無常である。常に変化している。自分自身さえも。悩みの根幹は「変わりたいのに変われないこと」「変わりたくないのに変わること」この2つになる。常に変化しているので悩みの根幹は無くならない。だからこそ無常であることを認識すれば悩みがなくなり、幸福になれる。