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このタイトルは考え物である.簡単な宗教史の講義みたい.
しかしそう考えると宗教史これで必要十分.
1月【自室本棚】アバンティ京都駅前
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僕は密かに文化人類学が好きだったりするので、
たまにそんな関連の本を手に取る。
で、今回購入したのがこの本。
「17歳のための」と銘打ってますが、いやいやどうして。
中身濃く、いろんな勉強をさせてくれる。
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われわれは誰もが言葉を使えばコミュニケーションができる
と思っている。もちろんそれは大事だが、身振りや動作や
「ノック」の仕方でもコミュニケーションは起こっている。
そういうところから文化は発生している。そのうえに言葉も
乗っている。
言葉によってできるコミュニケーションは限られたものに過
ぎないのかも知れない。むしろコミュニケーションできない
でいる感覚や気持ちや情報のほうがたくさんあることに、
最初に気がつくべきなのです。
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そうなんですよね。
外国旅行でも(1回しかいったことないけど。。。)、小さい
子と遊ぶときも、言葉でない部分で伝わることって当たり前で。
仕事していると、そういうことも忘れて言葉中心になっちゃう。
ちょっと、自己反省も含めて、改めて考えちゃいました。
ほかにも、
・キリスト教圏の方々の根底に流れている考え方
・「もののあはれ」と「やまとごころ」
なんて目からウロコだったりもして。
最後に、
・文化はたらこスパゲティ
で締め。
大学での講義を本にされたようですけど、
こんな講義だったら楽しかったろうなぁ。
この本はかなりのオススメです。
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関係を見出す、区切る、補助線。
間、軟らかいセンサー、心の縁側。
物語、宗教、文化。
世界は物語で出来た織物だ。
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オヤジのイチオシ
やっぱり日本人として、いや地球人として最低限の歴史とか勉強しないとなって思ってしまった。この本、この人のものにしては読みやすいんじゃないかな、タイトル通り高校生にも是非。
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なぜか日本人は仏教のことも、着物のことも、三味線のことも知らなくなってしまった。こういうなかで、私たちは何を感じ、考えればいいのか。「大人」は読んではいけない、足し算の文明と引き算の文化の講義。
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松岡正剛による「人間文化」についての大学の講義をまとめたもの。今まで点在していた自分の歴史・文化的な知識が、きれいにひとつの輪の中に収まるような本。
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17歳のための…といいつつ、そして確かに入門の内容ではあるのだけれど、世界と日本の文化史についての俯瞰的な概略書としては非常によくまとまった講義録。秀作。
無論、著者独自の編集(バイアス?)は掛かっているけれど、大きな流れと全体像を掴むのにはうってつけ。
僭越な話だが、大きな話を人に説明するときに、これくらい噛み砕いて、なおかつ、知的好奇心を刺激するやり方でできるといいな、と思う。
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本書は、人間にとって文化とは何か、という問いかけからはじまる。そして、宗教とは物語であると続いた後、キリスト教や日本文化を「編集された物語」という視点から紹介している。その上で、日本とヨーロッパをつなぎあわせながら、その違いを浮き彫りにし、結んでいる。
筆者は「物語」を、人間が情報を保存するための新しい編集技術である、と述べている。 それを体現しているのが正に本書であると言えるだろう。なぜなら本書は、帝塚山学院大学教授時代に担当した講義を一冊の本にまとめたものであるからだ。膨大な情報を、人に話して聞かせるための1つの物語として編集した本書は非常に読みやすい。つまり、著者の頭の中で編集され一本の紐のように紡ぎ出されるこの本自身が、「物語」の威力・魅力を感じさせる構成となっているのだ。
中でも、極めて興味深いのは、宗教もまた人間によって編集されてきた大きな「物語」である、という見方を筆者が貫いている点だ。「物語」が、ものごとを効率よく伝承する方法から、その物語に基づいて現実の世の中や未来を見通すための道具として進化を遂げた結果、生まれてきたのが「宗教という物語」であるという。言うまでもなく、宗教がどのように発生し、まとめられていったのかを考えることは、今日の世界を理解する上でも、とても重要なことである。そのためには、宗教もまた1つの物語であり、その過程で大勢の人々がその編集に携わってきたという視点を持つべきであると筆者は主張しているのだ。例えば「宗教改革者」は「宗教編集者」であると捉えるべきであるという。
また、日本文化研究の第一人者である著者は、日本の神話や伝統文化には、日本人が受け継いできた物語が引き継がれているという。すなわち、自分のアイデンティティを知るためには、自分がどの物語の文脈上にいるかについて、注意深く考えなければいけないのである。
民族、宗教など様々な物語に平行して生きていかなければならない現代の私たちは、常に複眼的に多数の物語を眺める視点を持つ必要があるのだろう。そして、それら複数の物語を相対化しながら、自分なりに編集することを通じ、自分という物語を紡いでいくことに果敢に挑戦していかなければいけない、と本書を通して筆者が訴えているように感じた。
タイトルには「17歳の」とあるが、年齢に臆すことなく手にとっていただきたい一冊である。
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宗教と文化から世界の歴史を語った本です。
面白いエピソードを教えてくれたり、そんなカテゴリー分けするのね〜みたいな感じが楽しいです。
歴史をまったく知らない私でも楽しめました。
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著者が大学で行った人間文化講義を書き起こしたもの。
西洋と東洋の思想・文化・宗教の歴史をそれぞれの関係性に着目し、分かりやすく解説している。
筆者の視点が斬新で非常に面白い。
(目次抜粋)
第1講 人間と文化の大事な関係
・「関係」は変化しやすい
・聞こえない風鈴
・生命は情報である
・サルが立ったらヒトになる
・ヒアとゼアの世界
・ネオテニーと人間
・発情期を失った人間
・三つの脳の矛盾が文化を生んだ
・母型のちがいと文化のちがい
第2講 物語のしくみ・宗教のしくみ
・物語と言語
・ツァラトゥストラは、かく語った
・モーセと契約
・ユダヤ教の光と闇
・ブッダの生涯
・儒教の考え方
・老荘思想
・一神教と多神教
第3講 キリスト教の神の謎
・生と死の問題
・イエス・キリストとは何か…謎・その1
・それでは「神」とは何か
・アウグスティヌスの告白
・「受苦」と聖性
・イスラム教
・「悪」もキリスト教の産物
第4講 日本について考えてみよう
・日本らしさとは何か―「コード」と「モード」
・日本の神話に戻ってみる
・カミとホトケの戦い
・もののあはれ
・「あはれ」から「あっぱれ」へ
・親鸞の教えに学ぶ
・禅の感覚と「引き算」の魅力
第5講 ヨーロッパと日本をつなげる
・「異教の知」―ルネサンスの幕開け
・神秘のヘルメス思想
・中世の夜明け
・バロック文化
・人間はマクロとミクロを考える葦
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人間文化というものを関係と編集という視点から講義したものを本にしたもの
物語の編集から宗教というものが始まり、それがどのように現代につながるのかを考察している。
それを西洋宗教、日本の宗教を見てその接点について考察する。
一神教と多神教は砂漠の文化と森の文化による違いなど
宗教や歴史、芸術というものは得てしてバラバラになりがちであるが、それを全体的なつながりをもって関係しあっていることが分かる。
人間文化というものは非常に面白いものだと思わせる一冊。
本を読むときに今時、声に出して読む人はそんなにいないが、昔は音読が基本であった。黙読と言うのがされるようになったのはグーテンベルグの活版印刷が開発されて書物が大量に作ることができるようになってかららしい。
雑学的なことではあるが、今当たり前のことが昔は非常識であることを伺わせる1コマである。
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神話の時代から江戸ぐらいまでの繋がりが一気に展開される。
何かと何かの関係性を理解できたとき
にはじめて頭の中で整理されるんですね。そうする事で今の時代の日本や
自分の立ち位置を意識するとおもしろい。
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割と分厚い本だけれど、最後までおもしろく読める。
歴史や文学や美術の授業で習ったさまざまなできごとが、つながりあって説明されていくので、とてもわかりやすい。
17歳と銘打ってあるけれど、年齢を問わず学校で歴史の授業を受けた人にお勧め。
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帝塚山学院大学の講義を 本にしたもの
知的快楽を満たす本でした
中高の時代にこういう日本史や世界史 倫理の授業を受けたかったな
と思います。
教科書でしった固有名詞に肉付けをするような感じの内容です
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若者向けということで、とてもバランスの取れている本だと思う。堅すぎず、やわらかすぎず。フッと笑ってしまう面白い表現から、へぇと感心してしまう知的興奮とがうまく盛り込まれていて、もっと知りたいと次のステップへ導いてくれる。同年代の中では読書はそれなりにしていて知識もあると思ってたけど、日本のことぜんぜん知らないや。単に暗記科目だった歴史を面白いと思わせてくれた。最高ですセイゴウ先生!!