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螺旋プロジェクトの第4弾。
明治時代の話。
鯨という名前が出てきたり、海老沼という地名が出てきたり。名前以上の意味はなかったように思いますが、螺旋プロジェクトのつながりを感じることが出来て、感動しました。また、源三さんが「もののふの国」のあの人やってビックリ。そういえば、そうだったな、と思いました。
物語は山族が山神と新太郎、鈴。海族が灯、蒼狼と海龍。この登場人物たちの関係が入り乱れていて、今まで読んだ螺旋プロジェクトの感じとはちょっと違う感じでした。
新太郎も灯も、組織(というか一族)の裏切り者になって、海と山の対立っていう運命に逆らい抵抗していたのが印象的でした。この物語の海と山の対立のそもそもの原因は個人的怨嗟やったような感じだったので、組織に見切りをつけたのか、とも感じました。
海と山はぶつかる、っていう宿命だったけど、新太郎と灯は争いを乗り越えた穏やかさを得たような。鈴には生きていて欲しかった。鈴の死以外は明るいエンディングで良かったなと思いました。
この物語での「超越した存在」は、沙羅という幼い女の子なんですが、沙羅は荒れた海を穏やかにしたり、夢に現れて助言したり。全部解っていた感じ。ウェレカセリっぽかった(笑)。
「手をつないでみたらいい」って、カンタンだけど解っていないと言えないよなって思いました。
メチャメチャ面白かった。
引き続き、螺旋プロジェクトを楽しみます。
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螺旋プロジェクト。
私が読んだ順番では3つ目。
まさかその前に読んでいたものが伏線になるだなんて…
歴史、時代小説ばかり読んできた私にとっては新たな作家との出会い。これがこのプロジェクトの凄さと実感。
物語は対立という軸は残しつつも差別という視点が加わった。考えてみればその前の時代も差別だったものが差別という描かれ方をしてなかったが故に気が付かなかったのかもしれない。そして、それが時代の変化なのかもしれない。
螺旋プロジェクトの次の時代を買いました。
※評価はすべて3にしています
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こちら「螺旋プロジェクト」の内の1冊。
圧倒的な世界観!!読み始めてすぐ物語に引き込まれました。
まるで壮大な映画を観ているような感覚。
かつて幼馴染みだった新太郎・鈴兄妹と灯。
耳の大きい山族の兄妹と目の蒼い海族の灯。
三人が国や「種族の争い」に翻弄され、意外な形で再会を果たす…。
“運命の悪戯”としか思えないくらい悲しくて苦しい展開。
どうして人は争うのか。どうしたら争いはなくなるのか…。
『仲良くすればいいのに』
鈴がこぼした一言がとても重い。
種族も国境も越えて手を取り合って生きていけたらーー。
三人の未来に救いがありますようにと、いつの間にか祈るように読んでいました。
歴史をたどっているような気分になったし、今尚争いを繰り返す人間社会への警鐘のようにも思えました。
“#螺旋プロジェクト”としてじゃなくとも、単体で十分に楽しめる作品。
手に汗握る展開で、ページをめくる手が止まらないくらい面白かった!
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螺旋シリーズ4冊目
今まで読んだ螺旋シリーズの中では一番構成がしっかりしていて、読みやすかった。
一定のルールに無理やり合わせている感もなく、
初めて希望を残してのラスト。
螺旋シリーズの本来のテーマはこの作品中の「手をつないでみる」であってほしいな、と感じました。
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螺旋シリーズ4冊目
海と山の対立が明治という時代背景もあいまって、読みやすかった。いつの時代も、海と山は対立し、一部は惹かれ合う。憎しみと愛情は背中合わせなのか?
一緒に育ったら、対立しないのか?理解し合えるのか?
蒼目の海賊と耳の大きい海軍の戦いが鬼仙島周辺で、一般人を巻き込んで、始まろうとしている。
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螺旋プロジェクト。私が読むのは3作品目。
海族と山族の対立が今までで最も激しかった。
海と山で分かりやすいはずなのに、山族が「海軍」なので字面のせいで混乱してしまい、「海軍(山族)」と「海賊(海族)」の争いだと理解するのに少し時間がかかった。
巻末の座談会の様子から、作家の皆さんがとても楽しんで作られたのが伝わった。ちょっと今回で挫折しそうになったが、やっぱり他の螺旋プロジェクトの作品も読んでみようと思った。
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螺旋プロジェクト3冊目
明治時代の海族と山族の争いは、時代背景もあって正に戦いだった。
当時の社会状況もしっかり描かれていて、単体としてのエンタメ性もしっかりあった。
本能から拒絶する異なる種族の愛と友情が、これまでの3冊の中で一番色濃い作品だった
残りの作品も楽しみ
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螺旋シリーズ明治編。
青鬼の灯と一般人鈴。と思ったら犬?海と山だね。
鬼仙島(死にがい~で話題の!)での海賊と海軍の攻防。と思いきや海族と山族の戦いだ!
いや、山神司令長官、やばすぎでしょ(^^; でもそんな時代だったんだね。最後の章が今につながっててホッ。
鈴の兄新太郎の回想からの灯のかなり学を積んでるの?想像で、坂本と庄之助がもしや?とは思って頁をめくったが、不明瞭。でもひっかかった私もなかなか!?
鈴の雇い主鶴、灯の上司(?)蒼狼、そして山神につながるとは!!
でも結局。争いはなくらないかぁ。。
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螺旋プロジェクト8冊目。最後!
全体的に時代がどうというのはあんまり気にならなかったな。その時代について知ってるか知らないかで読みやすい読みにくいというのはあったけど。
というわけで今回は明治。
山と海の対立が局地的に異常に激しいことになってた。それぞれのトップ二人がぶっちぎりでやばいだけで、他の人達はそこまででもなかったような… 青鬼が怖いと言うよりは海賊が怖い感じだったし。海龍さんはなんか深い考えがあるのかと思ってたら特にそんなことはなかったぜ!
灯と新太郎はなんかずっと嫌な感じはあるとか言いながら割と普通に会話できてたし。
そして山と海の両方の性質を持つ平蔵が単にバーサーカーになっててよくわからなかった。長老的ポジションいなかったな。どっちかというと坂本とか宗源がそれっぽいポジションだったような。
ということで、山と海の戦いというよりはただただ憎しみ合う人間という、むしろ山族海族ほっぽって、人間って愚かだねというのがずっと起きてた。すれ違いっぱなし。実際灯と鈴と新太郎もずっとすれ違い続け、最後にようやく出会えたのに話はもうクライマックス。
それにしても灯と鈴が癒やしだった。幸せになってほしかったよ…
鈴ー!
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「螺旋」プロジェクトの5冊目。4冊目から少し間が空いた。時は明治の物語。
かつて同じ村に住み、沼に落ちたところを救ってくれた灯を探し、鬼仙島にたどり着く鈴。灯は流れ流れて瀬戸内海を根城にする海賊になっており、一方、鈴の兄・新太郎は呉鎮守府の軍人として海賊の討伐に参加させられる。
蒼い目の灯に大きな耳の鈴と新太郎。このプロジェクトを読んでいれば灯と鈴が交わることがないと分かっていながら、三者それぞれの思いと行動が微妙にすれ違い、出会いそうで出会わない、出会ってもすぐに離れ離れになる前半の展開はサクサクと面白く読めた。
ただ、灯の人物像にあまり面白みがなく、後半の鈴や新太郎との交情があまり盛り上がらず、最後はバタバタとあまり際立った見せ場もなくまとまってしまったところは、前半のテンポ良さからするとやや期待外れ。
「海族」vs.「山族」の対立があからさまに描かれる話で、海龍と山神の個人的な因縁みたいな構図になってしまったのはいまいちなのだが、このプロジェクトの底流にある、どうして人は争うのだろう、どうしたら争いはなくなるのだろう、争いなんてなければ良いのに、という思いはよく伝わったと思う。
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螺旋プロジェクトの中で、一番最後にホッとした。
ホッとしたとは言ってはいけないくらい、あの人もこの人もいなくなってしまうけど。
全てを乗り越えて、最後にあたたかな気持ちになれた事は読む価値があると思う。
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螺旋プロジェクトとしては3つ目の読了。
時代設定は明治で「鬼仙島」という島を舞台にした物語。
これまで読んだ海と山の対立の中で一番シンプルで尚且つ終わり方も一番ベタ、ゆえに物足りない。海と山は憎み合ってわかりあうことは難しいはずなのに山族の鈴を救う一心でその兄、新太郎と海族の灯が結託してしまう構成はコンセプト的に如何なのか。
一方で同じ構成でも明らかにこの作者は海族の方を弱者として描いているのは対等ではない関係性が目新しくて面白かった。
まあ、でもこの作者の良さが存分に引き出されてたかと問われれば…。
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面白かった。悲しい話だが、物語に引き込まれた。幼馴染の3人がたどる数奇な物語だ。螺旋プロジェクトと言われる、連作の中の一つ。次の作品は昭和の時代に移るようだ。明日書店で購入しよう。『コイコワレ』乾ルカさんの作品。
この後、伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』につながる。
まだまだ楽しみが続く。
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螺旋プロジェクトの1冊
山の一族も、海の一族も変わりつつある明治時代。最後のまつろわぬものの闘争を描いた伝奇小説。
もののふの国で行先不明の人物も登場。ニクイ演出。
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2019 中央公論社
いつもいい意味で期待を裏切るクオリイティの作家であるが、これは初期の作品か?と思って読み進め、奥付を見てびっくり。凡庸。