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大昔に”パーフェクトスパイ”という翻訳小説を読んだことがある。内容の細かいところは覚えてないが、アレとは全く違う、軽いラノベ。名前が同じって、先に読んだ方に引きずられるので、後発にはディスアドバンテージかと思う。
ただ、ビッグタイトルと同じ名前にして、間違って買わそうという意図があるらならば別だが。
多分、若い世代なので、昔の小説なんぞ知らんのだろう。10代なのだが、世界最高のスパイというか忍者というかの割にガードが甘く隙だらけの男子と、これまた世界最高峰のスパイという設定のインマチュアな女子(女性というよりは女子)が、楽しく殺し合いするというか、、。スパイ教室的な、しかしあれよりは少し低年齢層向きな1作。
スパイの本拠地が鎌倉のお寺という設定。だが、そのお寺の境内でイノシシを狩って、捌いて、食うってのは、、ちょっと苦笑しかない。お寺や教会などで、人間同士の殺し合いが行われるというシークエンスは文学や映像作品にも多く使われる手法だが、獣を殺して食うっていうのは、ちょっといただけない。これに違和感がない人が多いんだろうか??としたら、外国で、色々と無自覚に宗教的やっちらかしする日本人が多いのも合点する。
まあ、多分作者の意図とは違う方向性で考えさせられた作品であった。