紙の本
ダークアワーズ(下)
2023/01/07 15:37
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投稿者:J.J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
二つの事件に忙殺されるバラード、発砲事件の捜査から警察組織を敵に回してしまいミッドナイトメンの事件から遠ざかってしまう。
紙の本
名コンビ
2024/02/11 18:42
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投稿者:くり坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
バラードも、LA市警の組織と合わなくなってきていて、ボッシュと同じ道を辿りそうになってきていて、良いコンビになりそうである。最近は、バラードの方が出番が多めで、少し寂しいが、今後年老いていくボッシュ共々、複雑に絡む事件の解決が今後も楽しみである。もう少し、ピンチの度合いが上がると、更に良かったと思う。あとは、ボッシュの娘もどうなっていくか、気になるところである。早く、次回作が読みたくなった。
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二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)も同夜に犯行を重ねており、バラードは忙殺される。射殺事件でボッシュの協力を得た彼女は、動機の解明につながるギャング団の内通者に接触しようとする。だが、その行動から彼女は警察の暗部を敵に回してしまった――。ボッシュとバラード、孤高の二人が夜のロサンジェルスを駆け巡る。
ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。
36冊目の長編作品。報道されているロス警察の腐敗、そしてコロナ禍の影響は、小説の形で後世にも残り続ける。
翻訳のペースが本国にとうとう追いついたのは喜ばしいことだ。
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自身の信じる正義を全うするためには法律の一線を越えることも厭わない危うさがハリー・ボッシュにはあった。そしてそれはレネイ・バラードにしっかり受け継がれている。ロス市警を辞め病気の再発も心配されるボッシュは一歩下がって「静」、「動」の役割を果たすバラードと絶妙な役割分担でで二つの事件の真相に迫っていく。いまひとつ後味の悪いエンディングは次回作に持ち越されるらしく、ますます6か月後の次回作が楽しみ。
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レネイ・バラードとハリー・ボッシュのコンビ第三弾。発砲事件と女性への暴行事件。その二つを捜査する。発砲事件の証拠から以前ボッシュが担当した未解決事件だとわかりコンビを組む。そこから二人で動き出す。ただ思うように捜査ができない実情とロス市警の限界を感じるバラードの迷い。その中である出会いをきっかけに生活に落ち着きがきたり、少し心が晴れるようなことがあったりするのは今後の展開にも影響してきそう。組織の命令に背く姿が若い頃のボッシュを思わせるようでとてもいいコンビ。次作は今作の直接の続編ということで待ち遠しい。
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ジャック・マカボイ、ミッキー・ハラーと続いていたコナリー・ワールドだが、久々にハリーボッシュ&レネイ・バラードの登場でぼくは新年を美味い酒とともに迎えさせて頂いた。美味い酒というのは銘柄とか酒の種類のことではなく、良い物語が美味しくさせてくれる酒のこと。
今回はタイトルの通り、夜の事件なので主人公役はほぼレネイ・バラードと見て良い作品であった。そもそもハワイからやって来たバラードは、その後の展開で愛犬を失い、ビーチのテント生活から現在は普通のマンションに居を移している。いろいろ初期設定から変化を遂げている。
彼女の持ち前の捜査勘の良さはさらに鋭さを増しており、ボッシュという大先輩に限りなく近づきつつあるように見える。まわりの捜査スタッフから孤立して正義に生きる一匹狼感には、さらに磨きがかかっており、逆に警察組織自体は、ボッシュの時代よりもさらに乱れて悪化しているかに見える。
時代は変わる。そう、ボッシュからバラードへ。さらに本書の背景となる時代もリアルに描かれている。時代はコロナ禍の初年度だから、マスク着用は必須。バラードは既にコロナ感染を数か月前に終えていた。ボッシュは未だワクチンを打っていない(彼らしい、かも)。そしてトランプ対バイデンの大統領選挙後の議事堂襲撃事件という本当に逢った異常事態も時代背景となり、きな臭い現在の雰囲気が物語の世界を領している。
ちなみにぼくはこの作品を大晦日の夜半から読み始めたのだが、思いがけぬことに、物語はまさに大晦日の夜半から始まり、年明けとともに銃撃事件が発生するのだ。まさにバラードの時間とぼくの読書の時間がシンクロしており驚きだった。かなり遅くまで本を読み込み、翌朝、ぼくはバラードと一緒の時間帯に午前と午後を過ごす。彼女の街ではさらにもうひとつの連続侵入レイプ事件が発生していて、こちらの捜査と殺人事件との二つの事件を抱えたバラードを読者は追跡してゆくことになる。
殺人事件の方では使用された銃弾が、かつてボッシュが携わった古い事件に使われたものと一致することで、バラードはボッシュの協力を必要とする。ヒーローとヒロインのダブル主人公の交錯を作者はこうして果たす。警察内で孤立するバラードは、夜と昼とのシフトを丸抱えしながら、精神的にも肉体的にも限界に近い状況でボッシュと言うもう一人の孤立した仲間とタッグを組んでゆく。罪多き街も、警察という組織内部の劣化も、彼らを包む不幸な舞台装置である。汚れた街をゆく誇り高きヒーロー。ハードボイルドの基本構図。
本作は終わってみれば、ボッシュの出番がとても少なかったという印象がある。二人のシリーズというよりは、ボッシュはまるでバラードのシリーズの一登場人物のようである。さらに、訳者の古沢さんがあとがきで気になることを書いている。「次作の衝撃的な内容に茫然とした」と。どうかボッシュにこれ以上何かの試練が与えられませんように。われらがハリー・ボッシュをどうかお守りください。もちろんレネイ・バラードのことも。
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明らかにハリー・ボッシュシリーズではなく、レネイ・バラードシリーズになっている。
ジョージ・フロイド後の警察の有り様が生々しい。
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(上巻より)
海岸をねぐらとしていたのバラードが、
海の近くとはいえ普通の部屋に住み始めていたのは
ちょっ残念な気もした。
さらに、飼っていたローラが亡くなっていたのが、
さらに残念だった。
新しくチワワを買い始めたけど。
COVID-19の件もだが、
ボッシュがヨーダ、じゃなくて、メンターになる日が来るとも思っていなかった。
二人で探偵を始めるのも良かったけど、
退職願いをメールで送りつけて、標的の女性の身代わりとなったバラードが
警察に戻れそうで良かった。
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マイケルコナリーの作品はどれも非常に面白いが、本作は一番かもしれない。他のミステリーや警察物と段違いのレベル。もはや「マイケルコナリー」というジャンルではないか。本作の前にハリーボッシュシリーズとレネイバラートを読んでから本作を読むべし。登場人物が作品ごとに成長し、関係が深まっているので、コナリー物はできるだけ最初から読むべし。
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バラードとボッシュがタッグを組んだ三作目。バラードシリーズは「レイト・ショー」から四作目となるが、シリーズ中一番だと思う。
ロス市警の警官である事に限界を感じつつある主人公が直面する様々な事態が、リアリティを持って描かれている。2人のダッグの進化楽しみだ。
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長年、ボッシュシリーズを読み続けているが、最近Amazon PrimeのBOSCHシリーズも見ているため、読んでいると自然にタイタス・ウェリヴァーが頭に浮かぶ。
以前、コナリー本人がボッシュのイメージはスティーブ・マックィーンだと言っていた、とどこかの記事に書いてあった。それからマックイーンをイメージして読んでいたが、あまりピンと来ず、途中からクリント・イーストウッドの方がイメージしやすくなった。
そしてタイタス・ウェリヴァー。はじめはボッシュ役としては違和感があったが、これも慣れなのだろうか。今はボッシュといえばタイタス・ウェリヴァーをイメージする。
そしてレネイ・バラード。
ハワイ出身、30代で独身。ハワイ出身ということは原住民の血を引いているのだろうか。
今ひとつイメージが湧かない。
物語も女性が主人公の割には全体的にトーンが暗く、夜勤シフトのため常に睡魔と戦っている眠そうなイメージがつきまとう。
そんなバラードを頭の中のリアルにイメージ付けできる女優が出てきて欲しい。。
物語は抜群に面白い。バラードのシリーズの中で一番の出来。
バラードとボッシュの役割が明確になり、この関係がこのシリーズの今後の柱となりそうな予感がした。
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ロス市警の伝説的刑事のボッシュは、いろいろな事件に顔を出してくるわけですが、今回の事件につながる手掛かりにもボッシュは顔を見せます。それで、再び、バラードとボッシュは手を組むようになるわけですけどね。
それにしても、ロス市警の腐敗というか、怠惰は、酷いですね。これが本当だとしたらLAには住みたくないですね。
事件を解決した(?)にも関わらず、周囲と軋轢を生んでしまい、バラードはロス市警を去る決意をするわけですが・・・。
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ハリーボッシュとレネイバラードのコンビ3作目。レイプと殺人の2つの事件がレネイバラード主体で並行してストーリーが進んでいくあたり、流石の筆力で読ませる。いつも通りのクオリティでがっかりすることは決してないが、その面白さは突き抜けてはいない。
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下巻は一気に読めてしまう。
硬直した官僚主義、事なかれ主義の上司、怠惰な同僚。
それでもバラードは腐ること無く捜査活動を続ける。
ボッシュのバックアップによって新たな証人からの情報を基に殺人犯人を追い詰めていく。
レイプ犯についても街灯への事前工作から次のターゲットを見つけ罠を仕掛ける。
一連の活動でバラードはロス市警を退職することとなったが、最後に本部長から復職を打診されて終わる。
二人組のレイプ犯(ミッドナイト・メン)も同夜に犯行を重ねており、バラードは忙殺される。射殺事件でボッシュの協力を得た彼女は、動機の解明につながるギャング団の内通者に接触しようとする。だが、その行動から彼女は警察の暗部を敵に回してしまった――。ボッシュとバラード、孤高の二人が夜のロサンジェルスを駆け巡る。
ハリー・ボッシュとレネイ・バラード共演第3弾。
「本書は、コナリー作品のなかでもトップ・スリーに入る。彼の速球は健在だ。アメージングだ」
――ショーン・キャメロン/ザ・クルー・レビューズ
「バラードとボッシュがますますよくなっている……コナリーは捜査を描き、強烈なサスペンスを作りだすことにおいて業界最高のひとりだが、バラードとボッシュの関係──おなじ困難だが重要な仕事に専心するふたつの優秀な頭脳から育まれる仕事上の友情──が、そこに加えられた特典である」
――コレット・バンクロフト、タンパベイ・タイムズ紙
「もっともわくわくさせられる作品であり、警察小説の未来への希望的観測である」
――ポーラ・ウッズ、アルタ・ジャーナル誌
「これは傑作だ」
――パブリッシャーズ・ウィークリー誌星付きレビュー