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組織に潜んでいる「黒い空気」。
これを浄化しないと正しい判断が出来ない。
歴史からそれを問いていますが、少々観念的で「黒い空気」のハッキリした正体まではよく理解できませんでした。
少しでも理解できるよう、もう一度読み返してみたいと感じました。
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うーん。「黒い空気」という、わかったようなキーワードの裏に、経済合理性よりも高次の(おそらく倫理的ディシプリン)の重要性を一応説いているのだが、説得力があるのかな? 古今東西、最初から最後まで完璧なリーダーなんぞは、いたためしもないし。
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日本の組織論。不条理な判断をする人を大戦の時と重ねて説明。ダイエー対松下、オリンピックなどの話は面白い。
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なぜ失敗したか。
それはあいつらが、阿呆だったからだ。
そうなりがちなんだけど、それだけでは何も解決しない。
菊澤氏の話が面白いのは、合理的な判断をした結果として、不合理な行動をとってしまう、という展開で説明してくれることだ。
本書でも、そういった展開でインパールなどの日本軍の作戦がなぜ失敗したかを解説してくれる。今までの本とちがったのは、おなじ論理展開で、現代日本のコロナ対策や東京オリンピック開催について考えさせてくれたことだ。
合理的に、もっと言ってしまえば、損得勘定によってこれらの決定はくだされた。非合理、不条理に見えて、それらはみな合理的な損得勘定の結果なんですよ、と。
日本軍も、現代日本の官僚も計算については、実際とても長けている。その計算の中には、費用効果やステークホルダーへの説得の手間も含まれる。そうしたことを踏まえた結果が、ああなったのだ、と。
他にも松下電機とダイエーの戦いや、いろいろな事例で解説してくれており、とても感心した。
そしてそうした損得勘定からくる、菊澤氏による「黒い空気」をどのようにしたらはらえるのか。
それはプリンシパルだったり、人間的な理性、何を大切に思うかという基準になるもののような考え方だ。
そのあたり、俺がこれまで読んできた他の著者にも、共通するものがあるような気がしたなぁ。