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何ともやるせない恨み・辛みの羅列だな~…ってちょっと引きかけたけど、これがまたかなり的確な後悔論で(って何かよく分からん表現になってるけど)、実に楽しめる。少なくとも、前に読んだ”~億を稼ごう”とかよりよほど現実味があるし、創作と真摯に向き合う姿勢を強く感じる。そして、個人的にどちらの小説が読みたいかというと、間違いなくこちら。そういえば、どちらも小説作品を読んだことはないから、読み比べてみるのも一興かも。とはいえ、まずは平山瑞穂作品から。書評で気になった作品が2つ手元に積読(つんで)あり、近いうちに読んでみよう。ちなみにそれは”ラスマンチャス”と”3.15”。本書でも特に重点的に述べられていた作品だし、ちょうど良かった。
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残念ながらこの著者の本を読んだことはないので、自己分析についてはなんとも言えないのだが。
文芸志向の著者が、そちらのデビューが全く芽がでなかったため、エンタメの賞に応募したところ入選。
ところが、エンタメにはエンタメの売れるべき筋があって、それに馴染めない上に、中途半端に水に染まってしまったために、文芸にも帰れなくなった。
そんな感じなんだろうか。
おそらく、自分の描きたいものを表現できる筆力をお持ちであったことが「不幸」の一つなんだろうな。
自身も書いてらっしゃるように、おそらく、エンタメには向いてないのに、エンタメデビューして、評価されてしまったことが今に至っている。そこに徹することもできなかったのに、「書けて」しまった。そのくせ、文芸志向、かつ、読みたいものではなく読ませたいものを書くという芯を外すこともできなかった。
全く才能なければ、そんなところまで行かずに済んだんだろう。
そんな人は山ほどいるだろうな。
むしろ、同じ志向の人たちと、同人誌でも続ければ良かったのかもしれない。
漫画でも音楽でもそうだが、才能と努力だけでは生きていけない、本当に大変な世界であり、そこに挑戦されたことは、尊敬に値する。
後に続きたい人は、ぜひ読んでもらいたい。
つか、著作、読んでみよう。
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興味深く読めました。
この本の読者は、「小説を書いていてデビューしたいと思っている人」になるのでしょうか。もしくは「平山氏のファンが作品の制作秘話を知りたいという動機から読む可能性」もありますね。
私の場合、今回初めて新人賞に応募できそうな長編小説を書き切ったので、「自分にもこの本を読んで失敗を学ぶ資格はあるかな」と半ば遠慮がちに手に取りました。
結果的に大いに役立った助言がありました。
「編集者に言われて結末を変えたが、中途半端になってしまい後悔している」という失敗エピソードです。
どこで役に立ったかと言うと、書き切った長編小説に対し、ランサーズの添削サービスを受けた時です。サービス提供者は、それこそ編集のプロの方でした。
添削の結果、「このアドバイスの全部を聞く必要はない」と前置きされたとはいえ、コアの設定部分を「これは辞めた方がいい」と言われてしまったのです。
しかし私が書きたかった動機と密接に関わる設定だったので、添削通りに設定を変える気持ちは湧かず……。
本書の「落とし所を見つけて、抗えばよかった」という平山氏の後悔を思い出し、「そっか、作中でなんでこの設定にしたのか、嫌というほど強調すればいいんだ」と思い直しました。それが私の思いついた「落とし所」でした。
結果、添削前とは比べ物にならないほど完成度を上げる事ができた上に、自分の信念も守る事が出来ました。
そもそも、なかなかデビューなんて出来ないし、本書のアドバイスが役に立つ人材そのものの人数が限られているとは思うのですが、お金さえ出せば「プロの編集者」とはやり取りできる。
真剣に小説を書いている人は読んで損はないと思います。他の書き手には、また違った「失敗エピソード」が役に立つのではないでしょうか。
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本はあくまで商品の一つということを知る。小説家は書きたいものを書けるわけではなく、編集者の意向を考慮しなければいけない。
著者の文章は自分には読みやすい。
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エンタメ業界の厳しさがよく分かる。売れている作家さんによるこの手の本を読むと、売れるものを書くのは簡単なことのように勘違いしやすいけれど、そういう方はやっぱり才能があるということなのだろうと再認識した。大変な職業だ。
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まだ序章しか読んでいないが、著者の筆力の高さがうかがえる文章。
ラス・マンチャス通信という代表作のあらすじも書かれており(暗く苦しい話ではありそうだが)そちらにも興味がでてきた。
作家へのハウトゥーではなく、失敗してしまったと自認する著者の、今までの軌跡を丁寧になぞっているようだ。
もう少し読み進める時間を早くとりたい。
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