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2024/02/14
アベノミクスという10年に及ぶ社会実験の取材記録
いずれ歴史的評価を問われる上で必要になる
1.アベノミクスの成果
金融緩和・円安・株高・企業利益増・雇用増・税収増
消費税を二回上げた 5%→8%→10%
当初は金融政策、後半は財政政策へシフト
安倍首相は歴史的評価を自認 退任後も影響力を保持
2.支えるリスク 日銀の国債資産
このリスクが成果に比べてどれだけのものかはこれから
600兆円の国債をどう始末するのか
その目処が立って初めてアベノミクスを評価できる
3.安倍総理は判っていたが、自分の評価が大事
家系の大物へのコンプレックスが合ったように思う
総理退任後も自民党のゴッドファーザーを目指し、アベノミクスへの批判を許さない、器の小ささ
4.本質は「社会保障制度」
・2012-2018年度比較
①税収+17兆円②社会保障費+7兆円
③国債発行減Δ11兆円
5.稲田朋美◎夫婦別姓・財政健全化 安倍さんと一線
一方、高市早苗✕ 安倍の糞 ひたすらヨイショ
人相まで悪くなった 魔女
6.様々な議論
安倍時代の最大の問題は「モラル低下」
人材から誇りを奪い卑屈にする 自分の権力を誇示
再読了日:2024年2月14日
2023/01/20
アベノミクス総括への取り組み 安倍総理の死
今後進むが、日銀黒田総裁の退任後、本格化
日銀のBSに矛盾が集約 国債600兆円 ETF60兆円
岸田総理が後始末 次の日銀総裁も
キックオフとして本書 軽部謙介氏の得意技
財政赤字を国債で賄い、それを日銀が溜め込む
いかにも姑息な財政運営 国家百年の計はない
本質は「社会保障の増加」の負担
「税金」で現代の世代に負担させるか、「国債」で負担を先送り将来世代に委ねるか、「過去の積み立て」をどう使うか
根本の議論を避けて、目先だけ対症療法 病気悪化一途
消費増税は何に使われた? ①所得税減税②法人税減税
それは国民の総意なのか 富裕層と大企業に恩恵
社会正義に反すると思う
アベノミクスの財政評価
景気拡大 税収増加 財政赤字の縮小 国債依存度減
ここは評価されるべきなのか
大企業は「最高利益」を更新=ROE10%世界標準へ
内部留保も史上最高へ
安倍政治の総括 「モラルの喪失」
官僚・市場・企業
マーケット崩壊 日銀・GPIFのETF買い
就業者の増加240万人
消費税上げ2回 5%
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アベノミクスの政治的な変遷を時系列で追った1冊。賛否両論ありながら進み、やがて財政政策へシフトしていく様子が分かります。
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安倍元首相の関心が金融政策から財政政策に移っていくなかで、日本銀行や財務省内でどのような議論があったかの記録。また、自民党内の財政健全化派と積極的財政派の主導権争いも記されていた。
アベノミクスをめぐってどういう議論があったかを知れる1冊。
異次元緩和が今後どう展開していくかチェックしたい。あと、MMTの勉強も。
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安倍元首相の進めてきた、アベノミクスの変遷と、今後の懸念が示される。
強引な手法で、周りをイエスマンで固めて進めてきたアベノミクスの出口戦略はあるのか、クラッシュしない事を願う。
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軽部さんのアベノミクス三部作完結編。
長らく所期の目的を達することができなかった金融緩和だが、安倍元首相の退陣と前後して、円安や原油高によって物価上昇率が2%を超えるようになってきた。
普通に考えると、金融緩和というよりは、主として国外の事情が物価上昇の原因であるように思われ、アベノミクスそのものについてもいまだ評価を確定できない状況ではあるが、安倍元首相が亡くなるまでの間に、政治の世界や官僚の世界(また、その相互関係)の中で、誰がどのようなことをしてきたかを丁寧に記録してきたことに、本書の意義があるように思う。