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クリスマスイヴの日にジャックされた観覧車。
娘と共に、内部に閉じ込められた元警察官の孤独な戦いを描いた社会派ミステリ。警察小説的な側面も。
終盤のタイトル回収が、なんとも言えない読後感でした。
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『前代未聞の観覧車ジャックの目的とは…』
ドリームランドのシンボルである展望型巨大観覧車「ドリームアイ」。見晴らしを重視するためゴンドラは12台しかないが、1周に1時間かかるという回転率の悪い人気アトラクションである。そんな観覧車の運転システムが何者かに乗っ取られた…。クリスマスイヴに起こった前代未聞の"観覧車ジャック"こそ、このミステリー作品の肝となる設定だ。
主人公はこの観覧車にたまたま乗り合わせた元警察官の仲山。ある事件を機に警察を退職し、妻とも離婚。別居する娘と久しぶりに遊園地に来た中での出来事であった。ゴンドラの中でまんまと観覧車ジャックの人質となってしまった親子であったが、人付き合いが不器用な仲山の娘への愛情もまた、この作品の見どころである。
そしてこの観覧車。なんと犯人である"小人"の要求に応えなければ、次々にゴンドラが落とされる。もちろん巨大観覧車である。落ちると命はない。ゴンドラの中から繰り広げる犯人との駆け引きや攻防は読み応え十分。読者も観覧車の中にいるような錯覚をおぼえ、いつ落とされるかわからないというハラハラドキドキする臨場感を味わえる。
元妻・警察・遊園地スタッフ・運営企業・そして過去事件の関係者。みな怪しく思える人間関係と、複雑に絡み合う思惑。観覧車に乗り合わせたのは偶然なのか、必然なのか。そもそもこの観覧車が作られた目的とは…。スケールの大きな物語で先が読めない展開は、まさに本格ミステリー作品であった。
本書は著者・由野寿和さんのデビュー作であるという。「最愛」ではなく「再愛」であるタイトルの伏線も見事に回収。斬新な設定と魅力的なキャラクターでとても楽しめた。「物語を愛する精神のもと作品を執筆」という巻末の著者紹介にも納得。次回作にも大いに期待。
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面白かった!
親子の乗った観覧車がジャックされ、連絡役として指名される。観覧車内と地上で、事件解決のために奔走する。
観覧車をジャックする目的、過去の事件の再考、犯人の思惑。
中盤以降、それらが絡み合い、スピード感溢れる展開となり、カタルシスを感じながら一気読みできた。
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クリスマスイブの日。
元警察官だった仲山秀夫は東京都湾岸のドリームランドで五年ぶりに離婚した元妻惟子との小学校三年生の娘の凛に会い、一日を過ごす予定でした。
惟子は凛を置いていき、仲山はドリームアイという観覧車に凛と二人で乗ります。
ところが午前11時55分、ドリームアイは二人を乗せたまま停止。
ゴンドラが一基落ちて、地上で燃え死者が二名でます。
仲山は悟ります。
「これは観覧車を使った、計画殺人だ」
仲山の経歴は交番勤務の警察官ですが、数多くの事件を解決して表彰されている優秀な警察管でした。
この事件でやってきた刑事は、五年前に仲山が関わって、警官をやめた事件にも関わりのある、仲山の同期の刑事の貝崎。
五年前の事件は小学生の風香ちゃんという女の子が、やはりクリスマスイブの日に惨殺されて迷宮入りしていた事件でした。
最初は、なんかよくありそうな話だなと思いましたが、200ページあたりからページを繰る手が止まらなくなりました。
非常に入り組んだ人間関係で誰と誰が繋がっているのか、誰が犯人か全く予想がつかず、あとでわかってみればなるほどと思わされる事件でした。
事件はむごいけれど仲山の真の人間像が最後にわかり、謎が解けたときはほっとしました。
とても面白かったです。
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クリスマスイヴに起こった観覧車ジャック。
読み始めてから止まらなくなった。
犯人が最後まで誰かと想像がつかなかった。
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説明的な台詞が多く、うまく物語に入り込めなかった。そして説明が多い割には、回収されない伏線がいくつかあった点も気になる。全体的に無理のある設定が多かった。小説でじっくり読ませるよりも、アニメで派手に演出する方が合っている作品かも。
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ひとつひとつはキチンと整合性が取れているのだろうけど、どうにも説明臭い。後から回収するための謎や伏線って感じが強く、こねくり回して作りあげましたみたいな。登場人物の感情も深みがない…と文句ばかり言いましたが、一応面白くは読めたので星3つ。
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ラストの描写が綺麗で好きでした。
子供の行動原理がいかにも「大人が考えた」風。
私がミステリを読み慣れてないせいで気になってしまいました。
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かなり若い作者だと知って驚いた。登場人物が軒並み怪しく感じられ、スピード感があり一気に読めた。
前代未聞の観覧車ジャック。そこに乗客として居合わせてしまった主人公。全ては偶然かと思われたが…?
といった具合のあらすじだが、こういう小説にネタバレは厳禁なので、ぜひ前情報なしで読んでほしい。
余談だが、目次を見るとかなり細かいチャプターに分けられていて驚いた。単行本だと約350ページが34のチャプターに分けられている。隙間時間にもすいすい読み進められるのでありがたかった。
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甘のレビューに惹かれて読んでみたものの。。。
なんか薄っぺらいし、一昔前のフ◯テレビのドラマのような展開で萎えた。
レビューが皆サクラだと疑うぐらいの稚拙な推理力が磨かれました❤️
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評価はわかれているみたいだけど、私は面白かった。
クリスマスの観覧車ジャック、誰が敵で誰が味方なのかなかなか掴めず、ハラハラしながら読んだ。
テンポ感がよくて、サスペンスドラマをみているようだった。
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図書館にリクエストを出してお借りしましたが、どうしても読み進められません。
100ページまで頑張ってみたけど、残念ですが棄権します。
高評価が多い作品ですので、私のことは気にせずにみなさんは読んでみてください。
私は、もし再会することが出来たら、その時にまたチャレンジさせてくださいっฅ( ̳• ·̫ • ̳ฅ)
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物語の展開はスリリングでありながらも、深い感情を掘り下げていく要素もあります。主人公の内面の葛藤や成長が描かれとても面白いものでした。
また、作品の世界観やキャラクターの設定も魅力的でした。緊張感溢れるストーリーはとても興味深く、読者を物語に引き込んでくれます。最後までハラハラドキドキさせてくれ、全く飽きることない素晴らしい作品でした。
セリフが多めで読書が苦手な方でも読みやすいものだと思います。
人におすすめしたくなりました!
誰もが何度も読みたくなる作品なのではないでしょうか!
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本作を一言で言い表すならば
「謎の犇めき合うミステリーパーク」でしょうか。
【本作のポイント】
・「観覧車ジャック」という斬新なミステリー小説
・人間味のある登場人物が多数
・テンポ感のあるストーリー展開
以上の3点です。
【初読時の所感】
新人作家の処女作にしては完成度が高い作品でした。
本作はかなり緻密な構成であり、スピード感もあるので、初読時の読み応えは満足のいくものでありました。
舞台が現代日本であり、クリスマスイブという恋焦がれる一日にとあるミステリー事件が発生する内容もスリルを体感できる要素の1つになっています。
「観覧車ジャック」というインパクトのある本の帯を外し、そこには上質なミステリー体験が展開されていますので、ミステリー小説が読みにくい方や上級なトリックが隠されたものではなく、カジュアルにミステリー小説を楽しみたい方には一読をオススメしたい一冊です。
本作の登場人物は決して多くはありませんが、1人1人の人間味がにじみ出ており、こうした要因も読者の共感を産み出すと感じました。
【こうした人におススメ】
・長編小説にチャレンジしたく、読みやすい一冊を手に取りたい
・テンポよく小説を読み進めたい
・面白いミステリー小説を探している
こうした人に「再愛なる聖槍」は非常に読み応えのある作品になるのではないでしょうか。
個人的にはドラマ化を熱望する作品内容でもありました。
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『再愛なる聖槍』は緻密な構成とスピード感を持つ作品であり、初読時にも読者を満足させる読み応えがあります。
この作品は長編小説に挑戦したいが読みやすい作品を求めている人や、テンポの良い小説を楽しみたい人、面白いミステリー小説を探している人におすすめです。ドラマ化も期待される作品であり、内部に閉じ込められた元警察官の孤独な戦いを描いた社会派ミステリーとも言えます。
『再愛なる聖槍』はタイトル回収による読後感も魅力の一つです。終盤で明らかになる被害者少女の心情と相まって、深い感銘を与えるでしょう。