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学生の頃、鼠三部作を何度も、それこそセリフを覚える位に読んでいた。ビールにサンドイッチなんて合わないよな、と思いながらも試してみたりしながら。その頃世間では、赤と緑の表紙の『ノルウェイの森』がちょっとした騒ぎになってたけど、それ以前の作品の方が短編も含めてぜんぜん好きだった。
それでこの『一人称単数』。「僕」の生きてる世界がまだ続いてたんだなあ、と感慨深げに読んだ。まあ当人が書き続けてるんだから当然なのだけれど。しばらくぶり(多分『海辺のカフカ』以来)に触れたけど、やっぱり村上春樹の世界だった。
失うこと、失われることをモチーフに描かれる奇妙な体験、不思議の国のような出来事、そして、分かるような分からないような比喩。
この歳になっても、昔のことを振り返るたびに湧き上がる、心の揺らぎや想い、痛みがある。それらを文章にすることで発散するしか縁の無い人種が小説家になってるのか、それとも、そういった心の動きも俯瞰して作品に仕上げられないと作家になれないのか。どちらにせよ、自分が村上春樹という作家に影響を受けたことは間違いないと改めて思う。
一つだけツッコミ。1960年代にパナソニックのトランジスタラジオは無いよね(ラジエーター付きのビートルが無いように)。
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実際にあった出来ごとに世にも奇妙な物語風(村上春樹版)のエッセンスを与えたような8篇。
起きたことと、考えたことが混沌としていて、それを振り分けていったら出来上がっていた物語ように感じる。
一人称単数が1番好きだった。
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起承転結のうちの、転結がない印象だった。村上春樹の世界観はすてきだと思うが、短編だといまいち入り込めなかったのかもしれない。事実なのかそうでないのか曖昧な作風の人だと思うので、この本に限ってはインパクトが少なかった。あと、文章が理系。
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よく分からないのに惹きつけられる、読みたくなる感じ、不思議。クリームが1番引っかかった。「中心がいくつもあり、しかも外周をもたない円」考えちゃうな
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村上春樹の不思議な短編集。
多少どこかで繋がってくるのかな…と思いましたがそういうことも無く、独立した不思議な世界がありました。
謝肉祭と品川猿の告白が面白かったです。
村上春樹の作品に出てくる動物って、とても人間らしく動いて人間以上に存在感があって好きです。
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私小説⁉っていう印象を残しつつ、あくまでフィクション、っていう体かな。でもスワローズ詩集とか、完全にエッセイって感じがするし。どんなもんでしょ。氏の短編集は、当初苦手だと思っていたけど、読書体験を重ねたせいか、はたまた単に年齢が重なったせいか、かなり楽しく読めるようになってきた感あり。”彼女のいない~”も良かったし。長編はもっと好きなだけに、来月発売予定の最新作に、俄然期待が高まる訳です。
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8つの短編どれも面白かった。村上春樹の体験なのかなと思わせてしまう。(実際はそんなことないのだろうけど) 好きな作品は謝肉祭(Carnaval)、
品川猿の告白、謝肉祭は読了後気になり
ルビンシュタインの謝肉祭を聴いた。
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サーティーワンのアイスケーキみたいな1冊。好きなものでできているのでどこ切り取って食べてもすげぇ美味い。短編集でこれはほんとすごいと思う。ただ、あんまり量は食べられない。これぐらいで十分。甘すぎるというか濃密すぎるというか、昔はそんなことなかったのにな。
・石のまくらに ◎
短歌がシンプルに好きすぎる
「彼女はたしかに大声で男の名前を呼ぼうとしたので、僕は急いで彼女の歯のあいだにタオルを強く押し込まなくてはならなかった」(16頁)
・クリーム ◯
ワールド全開
・チャーリーパーカー(略) ◯
村上春樹さん、書いてて面白いだろうなぁ
「ずっとこのまま消えてほしくないとあなたが願うような精妙な風紋を、優しい傷跡としてあなたの心の砂丘に残していく…」(65頁)
・ウィズ ザ ビードールズ ◯
切なくて、悲しい
「身長は僕より少しだけ高く、どちらかと言えば太っていた。ぶよぶよと太っているというのではなく、運動選手が何らかの事情でしばらく運動をすることができず、仕方なく余分な肉があちらこちらについてしまったというような、どことなく暫定的な感じのする太り方だ」(100頁)
・ヤクルト スワローズ詩集 ◎
オールドファン歓喜の傑作
「それでは僕は、どうしてそんなチームのファンになったのだろう?いったいどのような長く曲がりくねった道を辿って、僕はヤクルト・スワローズと神宮球場の長期的支援者になったのだろう?どのような宇宙を横切った末に、そのような儚く薄暗い星をーーーーー夜空で位置を探りあてるのに人より余分に時間がかかるような星をーーーーー自らの守護星とすることになったのだろう?」(137頁)
・謝肉祭 ◎
実話?これ
・品川猿の告白 ◎
すげえ好き。一番好きかも
・一人称単数 ◯
これもいい。シニカル
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特にテーマのない短編を読むのも面白いと思った。村上春樹の短編は、特にフィクションなのかノンフィクションなのか分からず、混乱しているうちに読み終えてしまう。が、この感覚が不思議で虜になってしまいそうだった。
まだ村上春樹の小説を読めるほどの読者ではないことを痛感。みんなのレビューを読み、ここまで考えられている人がいるのか、と感心した。もっと深く考察ができたら、面白さが倍増すると思う。いつかは村上春樹の小説をしっかり考察できるまでになりたい。
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一人称単数で書かれているので、理解するのが難しかった。言葉が本来の役割を放棄し、薄められた色を眺めている感じ。面白くはなかったです。黒ビールを飲んで全く味はしないが、のどごしの良い余韻には浸れました。
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石のまくらに、ウィズザビートルズ、品川猿の告白が好きだった。
村上春樹に求めているものはこれという感じ。
読んでいてなんとなく気持ちがいい。
あまり刺さらない短編もいくつかあったが、本一冊としては好き。
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関連のない短編集で、それぞれがクスッと笑えたり、奇妙な違和感を覚えたりと、いろんな味わい方ができました。
この本でも若いころからクラシックとジャズが好きだったと書いているのに、「ウィズ・ザ・ビートルズ」という題名をつけるからおもしろい。
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同じバイト先にいた女性から送られてきた歌集。
ある女の子から受け取ったピアノ演奏会の招待状。
ビートルズのLPを抱えて高校の廊下を歩いていた少女。
それらをもとに、心の底に眠っていた不思議な記憶が蘇る。
記憶なんてほんとに個人的なもので、相手が自分と同じ感情を抱き続けているという保証もなく、それでも私たちは記憶や思い出に支えられて生きてることには違いない。
「ヤクルト・スワローズ詩集」は実在するのだろうか?
「品川猿」も、他の短編集にも出てきたし、ほんとうにいそうな気がしてくるから面白い。
事実とも小説ともとれるような内容のせいか、読みはじめると途中でやめられなくなる。まさしく村上春樹の世界だった。
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相変わらず面白いのか面白くないのかわからないけど一応読んでみたくなり読みました。
人にはオススメしませんが、村上春樹とは不思議な人です。
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「石のまくらに」は、かわいさがあってよかった。らしさのある短編。
「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」は、青春時代の思い出の描写は素敵だった。
全編を通しての感じたのは不気味な怖さ。物語に書かれていない部分を想像すると、背筋が寒くなる。