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#前向きに、あきらめる。
#小川仁志
23/1/26出版
それなりに経験をつんだ人生を振りかえると、
あきらめることもいいことなのかも、とも思う
「まっ、いいか」と考えること
これが前向きなあきらめなのだろうか?
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3HcCvOX
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感想
前向きになれない自分を肯定したい、自分の中でなにを悩んでいるかわからない。そのような気持ちで本屋に向かったら本書の目が止まった。
『ためらう』『開き直る』が自分には刺さった内容だった。
猪突猛進な思考は、今の生き方を苦しめていると自覚した。さて、どうしたものか。否定するわけではないが、少しずつ猪突猛進的な思考から離れていきたい。「第二章ためらい」はそんな悩みを持つ自分にとって、さまざまな提案をしてくれる章だった。例えば、突き進んでしまう人間の性質、ためらうことで生まれる楽しみを構造的に紐解く、である。
「第五章開き直る」の文章を以下に抜粋する。本当に納得する。笑
頁162「人生を変えようと思って逃げたはいいが、思ったようには生きられないのはなぜか。それは完全に逃げきれていないからだ。逃げることを邪魔しているのは、環境ではない。もちろん他者でもない。あなたの抱く理想なのだ。どこかに完璧主義が潜んでいるに違いない。人間が理想を抱く限り、誰かに憧れている限り、完璧主義と手を切るのは難しい。だから苦しまねばならないのだ。最後の敵は、そんな不可視の完璧主義である。」
自分の枠をそのつど作り直すことができるかどうか、難しいが大切だと思う。
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優先順位をつけることの大事さを、哲学を通じて学べる本です。
「あきらめる」こと、その方法の「捨てる」「降りる」「開き直る」といった言葉には、“負けた”という感じのマイナスのイメージがあります。
また、あきらめるかを「ためらう」という状態も、迷い、悩みがあるというネガティブな状態を想像させます。
しかし、できることに限りがある中では、これらのことが、実は本当にやりたいこと、実現したいことを絞る上で重要です。
「あきらめる」ことの大事さと、そのステップである「捨てる」「降りる」「開き直る」「ためらう」ことの必要性を教えてくれます。
やりたいことができていないという悩みのない人はいないと思いますので、多くの方に何らかの気づきがありそうな1冊です。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「時間も予算もエネルギーも限られているので、人は何もかもを手に入れることはできない。だから本当にやりたいこと、実現したいことに絞り、ほかのことを捨てなければならない。断念は希望につながるし、可能性を高める。」
「仕方なく折れる妥協は敗北感が伴うが、折れないなら敗北感はない。三本の矢の例えのように、3つのことをしていれば、何かをあきらめても、全体として折れたように思えないのでは。乗り物から降りないと見えない景色があるように、折れないと見えないものがある。」
「完成主義とは未来へと向かう前向きな開き直り。人は枠の中で生きており、広大な世界の中で生きるには、やれる範囲のことを区切ってやっていくほかない。日々、その枠の中で完成を目指すが、常に困難があるので、そのときに枠を開き、作り直せるかで人生が決まる。」
→ビジネス、特に起業・創業の際に大事なことが多く出てきます。限られた経営資源で何を優先すべきか、その中でもポートフォリオを考えていろいろと試してみる(多様性を持たせる)、100%の答えはないので、やれることをやっていく。あきらめる、降りる、開き直るという言葉にマイナスのイメージを持ちがちですが、人生において重要な言葉であることがわかります。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・あきらめには、ためらい、捨てる、降りる、開き直るといった、あきらめ方の種類といえるプロセスや段階があり、その中にも選択する、決断する、逃げるといった要素が絡む。そうした心の動きを丁寧に確認して初めて、人は善く生きていける。それが哲学の意義でもある。
○あきらめる
・試行錯誤の過程は客観的に見ると、人を鍛え、人生を大きく変える契機。いかに悩み、どんな道を選ぶかがその後に大きく影響を及ぼす。問題は、人生が往々にしてそんな悠長ではない点。人生のほとんどの道は突然行き止まりになり、突然、方向転換を余儀なくされる。
・あきらめるということにはネガティブな側面だけでなく、ポジティブな側面もある。一歩進むといえば、あきらめずに進んだように聞こえるが、「あきらめるために一歩進む」こともありえる。それも解決への一歩として、前進ととらえることができる。
○ためらう
・人間の感情は、��然湧いて出る代わり、沸点を過ぎれば自然に収まっていく。ためらいも同じで、突き進む前にいったん決定を延期し、理性の援軍を待つ。怒りは抑えればよいが、ためらいは冷静になるところがスタートという点が違う。
・人生が自分だけのものなら、迷わず好きな方を選べるので、ためらう機会はうんと減るはず。だが、人を巻き込むわけにはいかないし、ましてや誰かを苦しめるとなると、簡単には決められなくなる。世の中のためにためらうこともある。
・人が選ぶのは、それが結果ではなくプロセスだから。結果だけが大事であれば、選ぶ必要はない。選ぶプロセスにおいて悩むことが、人生に意味をもたらす。
○捨てる
・時間も予算もエネルギーも限られているので、人は何もかもを手に入れることはできない。だから本当にやりたいこと、実現したいことに絞り、ほかのことを捨てなければならない。断念は希望につながるし、可能性を高める。
・捨てると人は、物理的にも精神的にも身軽になる。生きているといろいろなものがまとわりついてきて、人生がスムーズに流れていかないので、せき止めるものを捨てる。しがらみとは柵のことなので、杭を1本1本抜いていくイメージで捨てれば、いずれなくなる。
○降りる
・人は様々な乗り物に乗って人生を過ごし、「大船に乗ったつもりで」など、乗り物に乗ることが人生の喩えになる。乗り物が乗ったら必ず降りるように、人生も降りることを求められる営みだが、否定的な出来事と捉えられがち。
・仕方なく折れる妥協は敗北感が伴うが、折れないなら敗北感はない。三本の矢の例えのように、3つのことをしていれば、何かをあきらめても、全体として折れたように思えないのでは。乗り物から降りないと見えない景色があるように、折れないと見えないものがある。
○開き直る
・開き直るという言葉のイメージは、悪に変わればネガティブだが、善に変わればポジティブと、両義性がある。変身を伴うことで、強さが生まれ、どんなに劣勢でも、逆転のチャンスをもたらし、人生という名の相手をひるませる。
・有限な人間が完璧を常に実現するのは不可能に近く、完璧主義者は苦しむほかない。絶対的な価値を求めても仕方ない。自分が完成したと思えるところを目指したい。自分の能力にちょうど合った、適度に負担をかける程度の目標を設定できれば、日常は充実する。
・完成主義とは未来へと向かう前向きな開き直り。人は枠の中で生きており、広大な世界の中で生きるには、やれる範囲のことを区切ってやっていくほかない。日々、その枠の中で完成を目指すが、常に困難があるので、そのときに枠を開き、作り直せるかで人生が決まる。
○邂逅
・いつもと違う道を歩くと新しいことに出くわすように、人生も、どこかで降りて、歩いてみると、思わぬ出逢い、邂逅がある。出逢いと別れはセットで、人生の出逢いの数と別れの数はおそらく同じくらい。別れが必然であるように、出逢いも縁という必然なのかもしれない。
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全然入ってこなかった…私の理解力が足らないのだろうと思うけど。
章ごとの対話形式の部分が、哲学書を軽く感じてもらおうと入れているのかなと思うが、本編とノリが違いすぎて、
その、各エピソードの中では登場人物は作者の話を見て悩んでいたことに答えを出しスッキリ!という流れだが、見ている私はついていけず。
なんとなく嫌われる勇気みたいにしたかったのかな?と勘ぐってしまった。