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買った理由→
表紙買い(好きな画家さん)
「『死刑にいたる病』の人なんだーへー読んでみようかな〜」
ラストの怒涛の展開で鳥肌立った。
文体の硬さも程良くて読みやすい。
犯人の動機とキャラクターが特に良かった。
主人とは常にそうあって欲しい。
予想外の着地。どんでん返し大好き。
エピローグまで読んでプロローグ読むと溜め息が出ちゃう。
全員キャラが立っていて作り込まれている。
読んでいて「誰だっけ?」っていう無駄な時間が一切無かった。ストレスフリー。
フラグが丁寧でわかりにくいのに、解決の瞬間「あれがフラグだったんだ!」と直ぐに気付ける気持ちよさがある。
この人の小説全部読みたい!
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キツイ。櫛木作品の中でもトップレベルのキツさがある。
監禁事件の犯人の殺害から幕を開ける物語だが、何度も何度もその重さと報われない人々にため息が漏れた。それでも頁をめくる手を止められないのはやはり文章と構成の巧みさがあってのものだろう。面白い。けれどキツイ。自分の中で複雑な感情が渦巻いている。
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巧みな描写と、交差する事件
残酷で残忍な描写の数々に、櫛木理宇という人の頭の中を覗きたくなる(笑)
登場人物の多さと、絡みに絡んだ人間関係がとても複雑でちょっと混乱しながらも回収はさすが。
白石&和井田コンビが大変魅力的だったので、続編が楽しみなシリーズものとなった。
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元家裁調査員が主人公の話。
ある事件をきっかけに仕事続けられなくなった主人公・白石は、妹と同居しながら専業主夫をやっていた。
ある日、自分が昔担当した少年が殺される事件が起こる。白石は自主的にニュースの類をシャットアウトしていた為事件を知らなかったが、彼の友人である刑事の和井田に「薩摩治郎を知っているか」と尋ねられる。
彼は白石が昔担当した少年だ。だが、自分はもう関係ない、そう言うが、和井田は言う。
「薩摩治郎はただの被害者じゃない」
そして再度問う。
「薩摩治郎はどんな奴だったか」と。
薩摩治郎は自宅の地下室に女性を監禁し、まるで犬のように飼っていた。素っ裸で首輪をつけ、床に置いた皿でドックフードを食べさせていた。
そこから始まる治郎の周辺の人物への深堀。薩摩家が「犬神持ち」だと言われたのは何故か。治郎の父、伊知朗がした事、された事。大須賀家との関わり。妻の志津という女性。家政婦、庭師。
色んな人に話を聞いていく白石。そしてそれを和井田と共有しながら警察と一緒に事件を追いかけていく。
白石は事件を追いかけながら思い返す。
治郎と会った時の事を。
彼は言った。
ーーー僕は、犬だ。
その言葉通り物語の至る所に「犬」が登場する。
白石と和井田の話と交差するように出てくる、海斗という少年と未尋という少年の話でも。
海斗と未尋の話が出た時は、また話が交差するのか、と正直思った。パターン化してるな、と。
白石達の事件の後か前かどっちかの話だろう、と思いながら読んでいた。
物語が進むに連れ、「アズサ」という女性が事件の鍵を握っている事にたどり着く。
アズサは誰だ。
治郎は監禁していた女性を「アズサ」と呼んでいた。
そしてときおり弱気になり、ごめんアズサと口ずさむ事もあった。治郎にとってアズサとの関係はなんだ?
そして家政婦から話を聞き、伊知郎の口からも「アズサ」という名前が出てきていたことを知った。普段とは違い、泣いて縋り付き捨てないでくれと言う伊知郎に怖くなったと。
事件を追いかけるうちに家裁を辞める事になった事件の事を度々思い出す白石。蓋をずっとしてきた。だが和井田に吐露する。自分が担当した少年に、同僚の女性を送っている最中に会った。でも無視されそのまま気にせず女性と会話で盛り上がっていたら、その少年が仲間を連れ、同僚をハイエースに引きづり混み暴行を加えた。
少年は言った。あいつが悪い。俺は女と揉めているのに、あいつは女とよろしくやってるから。
白石はその事件が起こってから分からなくなった。
「非行少年は、社会の犠牲者」だと思っていた。
でももうそうだとはわからない。
色んな非行少年、非行少女が出てくる。
彼らは親に虐待され、ネグレクトされ、不当な扱いをされている。そこに出てくる少年少女達は白石の言うように「社会の犠牲者」なのだろう。
しかし、1歩道を踏み外した先にあるのは、この事件の主犯や治郎達と同じ未来。
だって彼らは皆、元を辿れば、社会の��牲者だったのだから。
これは虐待の連鎖だ。主犯も幼き頃虐待され犬になった。
大きくなり、支配し、子供達に犬がどんなかを教えこんだ。その子供達は大きくなり、また犬を作った。
虐待の恐ろしさと、自分の体験した虐待を他の人にも与え続ける主犯にゾッとした。
しかし、魔性の女系好きねぇ、櫛木先生。
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好きじゃない。でも一気に読んでしまった。
猟奇的な事件に病んだ人々。嫌なことの詰め合わせ。
読むほどに嫌な気持ちが積み重なった。
ようやく終わったかとほっとしたところに、エピローグでとどめをくらった。
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昔担当した少年が殺され、その自宅では
監禁された女性が見つかった。
びっくりの始まりから、びっくりの女性発見。
一体何がどうしてこうなったのか、から始まる
過去の話と、さらなる…。
突如として主人公が変わったので
これがどうなるかと思ったら、でした。
名字が変わる、というのは、これほどまでに
印象が変わってしまうのだな、と。
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始まりの描写が異常で衝撃が強く、誰がこんなことをしたんだろうという思いで読み進めた。
犯人フラグの人が何人か現れたが見事に騙された。