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まさに女の一生。清吉が苦しんでいても、やっぱりキクにつながる。ひとりの人を本当に思う心と信仰は似ているなぁと思った。
2009/3/16
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幕末・明治の時代を生きたキクという1人の女性を通して、長崎は浦上のキリシタン迫害事件を描いた作品。名もなき男女の愛と悲しみの犠牲の果てに日本の国際化があることを、私たちは心に留めておかなければなりません。
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第一部と第二部に分かれているのですが、両方とも
非常に重いです。
長崎での切支丹への迫害、第二次世界大戦下の若者の苦悩
アウシュビッツ収容所での虐待など社会の負の部分に満ち溢れ
た内容ですが、その中で紡がれる愛は言葉では言い表せない
ほど綺麗です。
キリスト教が物語の軸にあるのですが、無宗教国家の日本に
生まれ、宗教教育を一切受けていない私ですが宗教の意味に
ついて深く考えさせられた一冊です。
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第一部は幕末から明治にかけて長崎の商家に奉公に来ている娘キクを主人公にした作品です。
キクは、キリシタンである男清吉に思いを寄せる。やがてキリシタン弾圧の手は清吉の元にも及び、彼は津和野に流され、惨いせっかんを受ける。
清吉が信じている神さまは、清吉が苦しんでいるのになんでなにもしてやらんのん...そう思ったキクは教会の聖母マリア像にやるせない思いをぶつけるようになる。やがてキクは清吉を助けるために伊藤という男にいいくるめられ、身体を任せ、その後肺病を病み、マリア像のそばで息を引き取ってしまう、という話。
第一部は私が小学校の頃に小泉今日子主演でドラマになっていたので物語の最初のほうだけなんとなく記憶がありました。そのドラマを見た時、子供心にキクさん可哀想やなぁと思っていました。
時が流れてあらためて原作を読んで、ラストで伊藤が清吉に自分もまたキクに惚れとったと告白したところで胸がつまりました。こんな形でしか愛情を伝えられんかったのか、と思うと。。。。また、秀吉がキリシタン弾圧をしたころはかなり惨かったと歴史の時間にも習ったが、明治の世でもやはりひどい弾圧がなされていたのだということに驚きました。
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マリア像の前で息絶えるキクは本当に美しいと思った
愛は苦しい
人間の愚かさも描かれていて久しぶりに本当に衝撃を受けた
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江戸幕末から明治時代にかけての壮絶な恋の物語。キリシタン禁制の時代に信念を強く持ったひとは、絶対的な精神力の強さがあったんだろうなぁ…。
その強さが欲しい。
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江戸時代末期の長崎。切支丹弾圧の中で信仰を続ける村の若者と彼にひたむきに想いをよせる浦上の農家の娘キク。
この時代、キリスト教への迫害ってすごいものだったんだね。でも何故 拷問にあったり流刑になったりしてまで信仰は捨てないんだろうか。そんなにキリスト教って重いものなのかしら。キクは強い想いを抱いてしまったばかりに不幸な終わり方をしてしまったけど、そんなにも惚れた男の人に会えたのは幸せなんだろう。
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「堕ちて行く女」を描いた作品が個人的に好き。
堕ちる中でも気高さや品格を失ってない女性像に憧れがあるからか?;
「居酒屋」「ナナ」「椿姫」にはまったの時と同じツボを刺激された気がする
第2部もいいけど、どちらかというと、こっちのほうが私は好み
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この本を読んだのは、大好きなアーティストの言葉がきっかけ。この本を読んで、愛すること、大切な人がいること・・・を想いながら曲を作ったと話していた。実際読んでみると、曲のタイトルや歌詞の内容により深みが増したように思う。もともと、個人的にグッとくる歌詞だったから気になって、一気に読んだ。いわゆる目を覆いたくなるような描写も多くて、字を追うのが辛い場面もあるし、ストーリーを通して救われないと感じることも多いかもしれないけど・・・。
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久しぶりに遠藤周作の本を読みました。
私が受けたとき、この本じゃないけど、遠藤周作がセンター試験の問題だったなぁ…。Z会の問題にも『海と毒薬』とかでてたなぁ…。
ともあれ、凄く面白かったです。キリスト教云々とか日本人とは、という思想的な部分はちょっと何とも言えないけれど、ストーリーが良いです。
映画とかにしたらいいと思います。
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「清吉さんのためうちにできたことは……少しのお金ば作ってやったことだけ。ばってん、そんなお金のために……体ばよごさんばいかんやった」
高校2年、修学旅行の事前学習として学校からだされた課題本のひとつ。
もともと遠藤周作の作品はほかのキリスト関連の文学作品よりも抵抗なく読める。視点が偏っていないからだ。遠藤周作氏も洗礼をうけたキリシタンだけれど、彼の視点は第三者であり、読者に考えさせる余地を作ってくれる。なぜキクは身を売るほど清吉を愛していたか、それを踏みにじった伊藤。伊藤の二面性にみえるのは人間の本質だ。キクが一途に清吉を想う過程は、決して清らかなものではなかった。胸張り裂けんばかりの衝撃、悲痛が混じり合う。だからこそ読み進めずにはいられない作品だ。
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半年くらい前に、津和野に行きまして。
そのときたまたま立ち寄った、山奥にあるちいさな教会が、
ずっと昔、キリスト教を棄教させようと
集められた教会だという話を聞きました。
まさかそのモデルになっているとは。
この本に出てくるあの場面が、拷問のあった場所を指しているとは。
すごく衝撃的でした。
早くこの本を読むべきだった…
この本、先輩Wさんからお借りしたのですが、
そのWさんと、宗教について考えさせられる本だよね、
という話をしました。
宗教とは? 信じるとは? 愛とは?
っていうのが主要なテーマかと。
自分を信じるのってすごく大変。
そして不安も伴うし。
だけど、誰かがそばにいてくれたら、
何かが支えてくれたら、
きっと自分という人間は生きていける。
そう思わせてくれる本です。
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何回読んでも色褪せない感動があります。
これほどまでに見返りを求めない愛はすごい。
初めて泣きすぎて胸がつまりました。
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印象的だったのは、折々のキクとマリア像との対話(?)だ。いつも真っ直ぐで飾り気のないキクの言葉は、時に微笑ましく、時に悲しく、その一途な思いは美しい。
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一言で言うなら『凄い愛の話』。二部はパワーダウンするので読まなくて可。神を罵ることも「祈り」なのだなぁ。罵倒される日常もそう思うとちょっとラク。