投稿元:
レビューを見る
あなた自身のやり方の問題
どん欲/柔軟な仕事・ポジション
キャリア:人生のコースまたは歩み、一定期間の継続が必要
平等な結婚vs収入の多い結婚
①家庭かキャリアか
②仕事のあとに家庭
③家庭のあとに仕事
④キャリアのあとに家庭
⑤キャリアも家庭も(1980年以降の大卒者)
チャイルド・ペナルティ:出産前後のン収入が下落
手っ取り早い解決策<問題を知る→正しい方向に進む
投稿元:
レビューを見る
アメリカの女性の賃金についてここ100年の変遷を時代ごとに「キャリアか家庭かのどちらか」「キャリアを築いたあとに家庭」のようににパターンわけをして分析されている。参照データも多く信頼できる結果だと思う。
医師や弁護士といった職業、MBA取得者といった経歴を持つ女性であっても同じ仕事をする男性と比較していまだに賃金が低い現状がわかり、ジェンダーの公平には依然として課題が残っていることがわかる。
単純な性ごとの年収だと子育てをする女性などの労働時間の差が大きく反映されてしまうが、時間給で計算しても現状で男性1ドルに対し女性70セント前後の差があるらしく、同じかそれ以上の仕事をしても女性が差別を受けている。
正直、日本は男尊女卑が色濃く女性が受ける差別が特に大きい文化圏だと思っていたが他国でもまた別の点で性差別の課題があることがよく理解できた。
賃金差も1ドルに対し50セント程度という2倍近い差があった頃からは改善されてきているが、これは何年もかけて女性が奮闘してきた結果でもある。
まだまだ差別は残っているがこれまでの女性には敬意をあらわしつつ、現代とこれからの女性にはキャリアのためにやむをえずか家庭を捨てたりするのではなく、自由意志でどちらも選択したり、どちらかに集中したりできるような人生を送れるようになってほしいと切に思う。
投稿元:
レビューを見る
女性って、人生の選択も多いし、特に出産後は不利にされやすいことがありありと。生年毎のグループ分け分析が興味深い。。。
最近ワタシがnoteに書いたことと諸々リンクしそう
【結局20年変わってない女性の地位】
https://note.com/ruly_yasuka/n/n26f42712233e
【女性と給与】
https://note.com/ruly_yasuka/n/n792ef7d93c39
【複数育児同僚の退職理由に違和感】
https://note.com/ruly_yasuka/n/n144767b97d45
投稿元:
レビューを見る
少しでもこの本を読んで女性の生き方が変われば嬉しいですね。
特にエピローグに書かれているコロナ禍で子どものために仕事と家庭で葛藤する女性。
投稿元:
レビューを見る
出版社(慶応義塾大学出版会)ページ
https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766428476/
原著
Goldin, Claudia. Career & Family: Women's Century-Long Journey toward Equity. Princeton, NJ. Princeton University Press, 2021.
(『キャリアと家族:平等を目指す女性の1世紀にわたる旅』)
コーホート分析
安田洋祐による紹介記事「歴史とデータが明らかにする男女格差 」
https://note.com/yagena/n/n64fe10044672
投稿元:
レビューを見る
ノーベル経済学賞ということで読んだ本。
研究結果をまとめた、という形で、本としては少し読みづらさを感じた。
記載されていることは至ってシンプルで、仕事の重要な時期と子育ての時期は重なり、どちらにどれだけ時間を割くかという話になる。仕事に時間を割くほど時給換算の給料が上がるシステムなので家庭内の平等を取ろうとすると世帯としての収入は損なわれる、というもので、これまで感じてきたことがデータに基づき記載されていた。
大学卒の学歴の高い女性に限定して、100年のわたって仕事と家庭への関わり方を研究した、というのは興味深かった。
女性がピルという武器を手に入れたという記載があったが、今日においても日本ではピルはそこまで浸透しておらず、この部分だけみても日本は欧米からだいぶ遅れをとっているよな、とは感じた。家事育児に費やす時間も依然として世界トップレベルでもあり、日本女性の苦労が軽減していく方向にもっと進んでいってほしい。
男性のみが社会での労働力だっただったころは、女性が主な担い手であるケアの重要性について気に留める必要はなかったが、女性が労働力のおよそ半分を占め、人手不足もあり、主に若い世代の男性意識の変化もあるなかで、企業の重役もケア労働に目を向けざるを得なくなってきていると思う。AIの登場などにより、仕事の質自体も変化していく時代の流れの中で、長時間労働できる人材が好ましい、という価値観から、短い労働時間でアウトプット出していける人材の評価を高めていく方向へシフトして行ってほしいと感じた。
投稿元:
レビューを見る
感想
どちらも求められる。家族が、社会が圧力をかける。能力に差はない。しかし要求があまりにも大きい。十分に能力を発揮できない。格差は残る。
投稿元:
レビューを見る
品切れを恐れ、経済学賞発表直後に「200年分のデータってどんな風に集めたの??」と不思議に思い、ポチッと注文したのは正解だった。
手に取りやすい邦題を胸に、原題の「キャリアと家庭:女性たちの平等へ向かう100年の旅」を(日本との『時差』を感じつつ)終えた。
祖母、伯母、母たちの人生から感じ、自分のキャリアを振り返りながら日ごろ娘たちに伝えてきたことは、単なる思い出話ではなく「バトン」だったのだと認識することもできた。
新聞の書評の言葉を借りれば「エリート職種にうめ込まれている『業務構造(日本では「働き方」)』こそが原因」なのだと。
男性女性、すべての人たちの幸せな人生のために。
出版されていたこと、翻訳されていたことにも感謝。
投稿元:
レビューを見る
The history of employment of women is interesting. But I don't like how to write books redundantly, which is often shown in books written in English.
投稿元:
レビューを見る
ノーベル経済学賞のニュースを見て、これは早めに図書館で予約しなければと借りた本。
会社の働き方・慣習・風土への不満。
だから女性が働きやすくならないのだ。
育児参加したい男性なんてさらには気遣ってなんてもらえない。
この会社は嫌だ辞めたい!
と仕事・育児・家事でギリギリの状態になると考えてしまうのは多くのワーママにあると思う。
でも会社単体の問題でもない、業種の問題でもない、国家さらには世界での、また今という時代だけでなく100年前からの根深い問題なのだと本書は提起している。
長時間労働時間という仕事・育児・家事の両立の敵はいつやっつけることができるのだろうか。
自分の子どもが社会人になるまでには絶対にMUSTだが、自分の職場の後輩がこれから産休・育休・復帰を迎える時にこんな苦労をしてほしくない。今すぐに解消にとりかかってほしい。
◆メモ
・ジェンダー格差が起きる→会社が軽い叱責を受ける→役員に昇格ふる女性がひとり増える。育休を取るリーダーが数人増える。
これは病気になった人にバンドエイドの箱を投げ渡すようなもの。
・女性の職業が男性の分布に従ったとしても男女収入差のせいぜい3分の1しか消し去ることはできない。
・「家庭」は子どもを持つことを定義とし、必ずしも配偶者はいなくてもよい。夫と犬という家族はいても、彼らは家庭を構成していない。
・「キャリア」は人生の歩みであり、一定期間の継続が必要。キャリアには進歩と忍耐強さを伴う。
・「ジョブ(仕事)」は自分のアイデンティティや人生の目的の一部にはならない。収入を生み出すためだけのもの。
・過去一世紀の変遷①家庭かキャリアか→②仕事のあとに家庭→③家庭のあとに仕事→④キャリアのあとに家庭→⑤キャリアも家庭も
・経済学用語(GNP,GDP)の概念に今は慣れてしまっているが、この概念は最近編み出されたものであることに私たちは気づいていない。
・1930年代初頭米国経済不況時に国民の生産能力測定のシステムを構築するにあたって、女性の家庭での労働力と市民消費のかなりの部分を占める商品やサービスを生産していることを計算に含めるかの議論があった。
・コロナ後の世界では在宅勤務の期間を増やすようになった。リモートワークは特に子育て中の親に長期的な有益効果をもたらすかもしれない。しかし、保育園・学校の休校を繰り返す影響として、これまで以上に男女格差が際立つ可能性がある。コロナ以前より片方の親が家にいなければならない時間が増えるため。
・世代や職種を問わず、時間はキャリアと家庭を求める女性にとって敵になる。
・育休を利用する男性が増えている。しかしその前に企業は休暇を取得した男性が将来的にペナルティを受けないように、全員から賛同を得なければならない。
・アメリカは、デンマークフランススウェーデンのように幼い子どもの世話は地域社会の責任であるという考え方を受け入れてこなかった。
・日本はデンマークスウェーデンドイツと比較し、出産による収入減とその後の回復が弱い。
投稿元:
レビューを見る
2023のノーベル経済学賞を受賞したゴールディンの一冊。米国社会で女性がキャリアと家庭の両立を求めて苦悩してきた歴史を各世代ごとにパターン分けして解説する。日本でもほぼ同じことが起きているし、世代や人によってそれぞれのパターンに大体分類できるように思えた。弁護士と薬剤師における女性のキャリア状況の違いが示唆に富んでいた。そういう働き方がどの職種や会社でも求められてきている。本書に書かれていることをもとにキャリアと家庭のバランスについて夫婦間で話し合いができるとよい。
投稿元:
レビューを見る
ジェンダーギャップを学ぶシリーズ第2弾。100年間の女性の社会進出を分析し、男女の賃金格差について考察している。世界的に見ても性別が違うというだけで賃金格差があるということを再認識。しかも、先進国・途上国を問わない。高等教育終了時点では、修了者数、成績等むしろ女性の方が評価されている。しかし、5年後ではほぼ変わらない年収が、7〜8年後から差がつき始め、15年後には大きく開いていわゆる鰐の口となる。本書ではこの原因の一つとして、労働のタイプをあげている。特に高給な業務では、不定期な労働時間(夜中だろうが休日だろうが呼び出されたり、為替の変化等に対応したりすること)、非定型業務(新規事業開発やリスクの高い業務に取り組むこと)に対応することが求められる。これを貪欲なポジションと呼ぶ。一方、保育園からの呼び出しや年老いた親の介護、趣味など、個人の時間を優先する業務を柔軟なポジションと呼ぶ。平等な家庭を目指し結婚したカップルであっても、貪欲なポジションをどちらが担うかを検討した際に男性が担うことが多く、子育てなどのイベントが終了した後でも、格差は埋まらないという分析。もちろん逆パターンもあるのだろうけど。他にも職業別の分析もあり、日本でも身近なところにある課題であり、勉強を続ける必要がある。
投稿元:
レビューを見る
企業の要求にすぐに応えられるかどうか(オンコール)が男女の賃金格差の鍵。
子育て世代の大卒カップルでは、女性が雇用主や顧客の要求にすぐに応えることを諦めるため賃金が低くなり、男性がオンコールでそうするので高賃金に。女性・妻が家庭におけるケアを担い、家事育児に柔軟に対応できるように高賃金の仕事へのキャリアをあきらめ、男性・夫がそのキャリアを追求する。このカップル間の不公平が労働市場での男女の所得格差につながる。その点が印象的。また、コロナ禍における在宅勤務がジェンダー規範を変化させたかどうかは明らかにされていないとのことだったが、気になるところ。
アメリカにおける女性の働き方の変化を100年の期間に渡って追い、近年では男女の賃金格差が女性差別よりも時間の選択で説明できることを述べている。
日本のメンバーシップ雇用と性別役割分業の議論にも当てはまる話だと思う。日本も長期的に変化していると思うが、本書と同じような手法で誰か分析してほしい。
投稿元:
レビューを見る
すごい分析なんだろうなぁと思いながら難しくてちょっとずつしか読み進められなかったんだけど,弁護士の具体例が出てきたあたりから俄然おもしろくなった。そこで差が出てしまうのは仕方ないんじゃないかと私は思ってしまうけど,そうではない,という時代が来るんだろうか。報酬ではなく詰める実績の差として考えると,仕方なくはないか,とも思う。
投稿元:
レビューを見る
雇われて働くものの賃金の差。
賃金は、役職位により変わると解せば、役職位の差が性別により存在するということ。
ジェンダー論が煩く叫ばれているが、この本は冷静な分析がなされているやに聞き、読んでみようと思った。
企業に雇われて働き、そこで評価される・多くの賃金を貰う、ことに対する欲望を、男女問わず、皆持つもの、そこに高い優先順位を感じるものという前提で、話はやはり進む。
多分、その価値観に囚われ続ける限り、この手のジェンダー論は終わらないんだろう。
複数対複数で、ピッタリ一緒になるなんて、多分ありえない。平均を見るの?集団内の偏りはどう評価するの?ホントにその属性が差の要因なの?(この本では実はそこにも踏み込んでいて、そこは大いに評価できる)
男は妊娠も出産もできない。
(単純に優劣があるわけではないというのは勿論の前提だが)頭脳も含めた身体の機能は、男性女性で大きく異なる。ある一つの尺度で見るとき、そこに差があるのはごく自然だと私は思う。
スポーツに男女別の枠があることが自然なのは、なにもその世界だけ特別だからではないと考える。
問題意識が、「男女同じ結果ではないのは何らかの異常・問題がその背景にある」というものであり、それはやはり異様なもののように感じたので、しっかり読み込む気になれなかった。
雇われて働く苦しさを感じてもなお、そこに留まり続けてしまうこと、人生全体と働くということをどう上手く折り合いをつけるかということ、などが今の私の興味の対象であるので、ノーベル賞さんに言うことではないが、なんだか浅薄だな、とまで感じてしまった。
残念。