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グレッグ・ベア傑作集だが・・・
ヒューゴー/ネビュラ受賞。
つまり、私にとっては駄作。作者自身がイントロで書いているように、これはファンタジーだ。仮説は自由。結末も自由。だだっぴろい土地に自由に建てた家はおもしろくない。
全400頁。次にバクスターのリングを控え、毎晩酒漬けのタイミングも悪かったかもしれないが、ちょっとした時間の無駄だったな。
ただし、山岸真氏の日本語訳は一流だ。驚くほど一流だ。「姉妹たち」は遺伝子操作によるこどもたちを語る未来物語。遺伝子操作をされた美しく賢いこどもたちが死んでいくというストーリーだ。
ここでの訳はすばらしい。操作されたこどもは「被造子(ひぞうっこ)」であだなが伝処鳩。
自然遺伝子のこどもは「自染体(しぜんたい)」であだなが先祖がえりで「ゾーリムシ」。
超訳だと思うなぁ。
同様にタイトル作品の「タンジェント」では酒井昭伸氏がイキな活字を見せる。四次元の世界を呼び、そこに飛び込んでいく少年を描いているのだが、その中で四次元を表現するのに、左右逆さまの「上」「下」「左」「右」の漢字を、それぞれ「えう」「たし」「だりひ」「ぎみ」とふりがなを振って読ませている。
(どうせなら上下の逆にしてほしかった)
作品は以下の通り。
・炎のプシケ
惑星を使って地球を攻撃するテロの話
・姉妹たち
・ウェブスター
辞書から男を作ったオールドミスの話
・飛散
宇宙をさまよう異業種混合生命体
・ペトラ
意味不明
・白い馬に乗った子供
意味はわかるが意図不明
・タンジェント・・・ダブルクラウン作品
・スリープサイド・ストーリー
意味はわかるが意図不明
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http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000313912.html
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玉石混交の短編集
表紙 7点大森英樹
展開 6点1973年著作
文章 5点
内容 610点
合計 628点
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20世紀SF(80年代)にも掲載された『姉妹たち』と表題作の『タンジェント』が大変気に入りました。『タンジェント』の、音楽を媒介に4次元人が3次元に気付いて・・・という展開には驚かされました。